社員インタビュー
経験を重ねて見つけた適職を追って総務購買本部へ
専門性向上が組織最適化の促進につながる面白さを実感中


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阿部 智奈美
Chinami Abe
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2024年中途入社。国内の精密化学・機械メーカーの関連会社で、グループ各社へ間接業務のシェアードサービスを提供する会社に新卒入社し、12年勤務。国内のグループ会社に向けた総務、人事、購買などの業務領域でのシェアードサービスの企画や業務改善などに広く携わった後、総務の専門性を高める目的で転職を決意。グループ共通の購買システム導入を検討するプロジェクトに従事している。
プロフィール詳細
はたらきやすい組織づくりを影で支える縁の下の力持ち―。「総務」にそのようなイメージを持つ人は多いでしょう。しかし、テレワークの浸透とDX化の推進で即物的な環境整備を求められることが減った今、各個社・部署と横断的にかかわる総務の特性を活かして、経営に近い立ち位置で組織改善に関わる「戦略総務」の存在が注目されています。
新卒入社した企業でジェネラリストへの道を歩む中で総務に出会い、その道を究めたいとパーソルホールディングスへの転職を決めた阿部智奈美さん。挑むのは、まさに戦略総務としてのプレゼンスが期待されるプロジェクトです。
キャリアのステージアップに挑みつつ、組織最適化という大きなミッションを追う阿部さんにお話を聞きました。
「攻め」の総務として
購買の高度化を検討するプロジェクトに従事
―現在のお仕事について教えてください。
私が所属するグループ総務購買本部の中には総務室と総務購買企画室があり、前者は社員へのサービス提供を中心とした「守り」、後者は組織が抱える課題の戦略的な解決を目指す「攻め」の役割を担っています。
私は総務購買企画室で、購買の高度化プロジェクトをメインで担当しています。パーソルグループの各個社・各部署がそれぞれに実施している購買のプロセスについて、グループ全体を俯瞰した利便性と透明性の高い仕組み・環境をつくるため、購買プロセスの標準化・支出の一元管理を目指し、国内グループ会社共通の購買システムの導入を検討するプロジェクトですね。
現在はシステムの要件を詰めるために、業務側のAs-Isを整理してTo-Beの明確化に取り組んでいます。
―購買を高度化することには、どんな価値があるのでしょう。
大きく3つの価値創造を目指しています。
1つめは、グループ社員の利便性向上・グループ全体の業務効率化です。現在パーソルグループでは、社外から「モノ・サービスを買う」ために、ワークフローシステム・メール・ECサイト・支払システムなどさまざまな手段が個別に利用され、各作業が分断されています。購買システムの導入と購買プロセスの標準化することで、グループ社員にとってわかりやすくシンプルな「買う環境」づくりを狙います。
2つめはガバナンス強化です。昨今、企業の購買活動に関しては、下請法・フリーランス法などの関連法規が強化されており、経済産業省や中小企業庁により適正価格に基づく取引が推進されています。購買プロセスを可視化し、交渉履歴等を記録することにより、コンプライアンス違反の防止や取引の透明性確保を目指します。
3つめはコスト適正化です。現在は、グループ全体の発注情報の適時把握が難しいため、一元管理してデータの分析や活用ができるようにしたいと思っています。取引先・品目・単価・数量といったデータを分析することで、発注単価のばらつきを防いだり、グループ購買ボリュームを活かした価格交渉にチャレンジしたりと、次のアクションにつなげてコストの適正化を図っていきます。
―前職でも同様の業務を担当されていたのですか?
前職は国内の精密化学・機械メーカーの関連会社で、グループ各社へ間接業務のシェアードサービスを提供する会社です。新卒採用者に社内をローテーションさせ、ジェネラリストに育てる方針だったため、新卒入社から12年のあいだに総務、人事、購買などの業務領域を経験しました。それぞれの現場では、シェアードサービスの企画やシステム導入を含めた業務改善に携わりました。
ですので、総務や購買の経験に期待いただいて、今のプロジェクトにアサインしてもらった形です。
前職では基本的に、親会社が決定した方針に沿ってシェアードサービスを受託する、受け身の立場でした。そのため、パーソルホールディングスでは戦略立案や方針策定から携われることに、とてもやりがいを感じています。

個々の生き方を尊重する風土と
総務の専門性向上が叶うことに惹かれ、入社を決意
―転職のきっかけを教えてください。
そろそろマネージャー職へのステップアップが見えてくるタイミングで、これまでのキャリアの変遷を振り返り、これからの在り方について考えました。
そのとき、これまでで1番自分に合っていたのは、「社内外のさまざまな人とコミュニケーションをとり、調整しながら仕事をする総務職だったな」と思ったんです。特に、はたらく人の利便性向上や全体最適につながる業務改善の企画や、企画実現のためのシステム導入に面白さを感じていました。
ただ、次に総務への異動希望が叶うとしたら、マネージャーとしての異動になることがほぼ確実だったんです。もう少し総務の現場で知見と経験を広げたいという思いがあり、かつ、自身のステップアップのためにも、戦略立案・方針策定から携われる会社に転職することにしました。
―パーソルホールディングスへの入社の決め手はどんなところでしたか。
総務職で「自身の業務改善の経験を活かし、さらに発展させたいという希望」が実現することです。それに加え、採用されるまでのステップでお会いした方々の人間性や仕事の進め方、考え方に共感できたことが大きかったですね。
特に印象的だったのは、「はたらいて、笑おう。」をビジョンに掲げている以上、プライベートを犠牲にするようなはたらき方は望んでいないという方針を示してくれたことです。
私は長くはたらき続けたいという思いがあり、そのためには仕事・プライベート両方の充実が必要だと思っています。一人ひとりの生き方を尊重してくれる組織風土なら、うまくワークライフバランスをとってはたらけるだろうと感じました。
ステークホルダーとのハードな調整もありますが、「終わった後はみんなで飲みに行ってねぎらい合う文化」があるという話も魅力的でしたね。同じ仕事をするなら思考やフィーリングが合う人とはたらきたいですから、面接で知り合えた皆さんには背中を押してもらいました。
―オンラインコミュニケーションが多いと思いますが、困ったことはありますか?
前職は対面での仕事がほとんどでしたから、在宅ワークが浸透していてミーティングが原則オンラインであることに最初は戸惑いました。様子を見て手が空いていそうなときに声をかけるとか、雑談を通して人柄を理解するといったことが難しく、ちょっとやりづらいなと思っていたんです。
ただ、この点は、週に1回他部署の人と対話をする「リレー1on1」の実施で解消されました。リレー1on1は、終了後にそれぞれが次の相手を紹介するシステム。「同じくらいの年代の人」「室長クラスの人」といった希望を伝えることもでき、部署や年齢を超えてさまざまな人と出会うことができます。
堅実で安定したキャリアを歩んできた人がハードロックのバンドを組んでいたり、立場が上の方がフレンドリーに自分のキャリアについて話してくれたり、意外な発見があって面白いですよ。

はたらく人の立場に立って
真に役に立つ仕組みを作りたい
―現状、課題に感じていることがあれば教えてください。
ホールディングスが強くガバナンスを利かせていく、というより、個社の方針や意見を尊重する風土なので、標準化を進めるプロセスにおいて丁寧な調整が必要になると考えています。
時間と手間をかけて仕組みや枠組みを作っても、実際に使う人たちが幸せにならなければ何の意味もありません。「なぜ最適化するのか」「個社ではたらく一人ひとりにどんなメリットがあるのか」をしっかり訴求して理解していただき、価値のある最適化を実現したいと思っています。
―実現が楽しみです。最後に、今後の展望をお願いします!
入社してみて、活躍している方には2つの要素があると感じています。
1つは、変えていくべきこと、変わらざるを得ないことが多い中で、その変化をポジティブに捉えて行動できること。もう1つは、関わる人のバックグラウンドや思いを尊重してコミュニケーションが取れることです。ロールモデルになる方たちの良いところをうまく自分のものにしながら、グループが良い方向に変わっていく大切なフェーズを楽しみたいですね。
パーソルグループにとって理想的な購買の形を作り、組織をそこにフィットさせていくことが当面の目標です!

※社員の所属およびインタビューの内容などは2024年11月現在のものです。