社員インタビュー

原点は「ビジネスサイドへの興味」
法理論に終始せず、
事業を共に作っていく法務でありたい

原 美緒 枠にとらわれない仕事で、専門性を活かしたい

グループGRC本部 法務部 戦略法務室 室長

原 美緒

グループGRC本部 法務部 戦略法務室 室長

原 美緒

Mio Hara

2018年1月中途入社。司法修習後、大手法律事務所に入所。国内大手証券会社への出向を経て事務所に復帰。ファイナンスからM&Aまで広く携わった後、パーソルホールディングスへ入社。エキスパートとしてグループ全体の戦略法務に関わり、2度の産育休を経て2022年5月に復帰。同年10月に室長に着任。

プロフィール詳細

グローバル化やコンプライアンス意識の高まり、規制緩和や法改正の迅速な対応の必要性などを背景に、企業法務の重要性は増しています。一方、リーガルリスクを恐れるあまり予防線を張りすぎると、「ビジネスの芽を摘む相手」として、ビジネス部門との敵対構造を生むことも。

その点、パーソルホールディングスの法務部には、「ビジネス部門と法務が1つのチームとして事業を成長させようとする風土がある」と戦略法務室室長の原美緒さんは言います。 パーソルグループの「ガバナンス(Governance)」「リスク(Risk)」「コンプライアンス(Compliance)」を担う、GRC本部が担当する重要課題において高い専門性を発揮し、法務の枠にとらわれないサポートでビジネスを成功に導く原さんに、仕事をする上での心掛けなどについてお聞きしました。

よりビジネスに近いところで、
案件の始まりから終わりまでを見たい
「法務の枠にとらわれずにはたらける」ことが入社の決め手

―原さんは、法律事務所で弁護士としてはたらいていたんですよね。

司法修習後、大手法律事務所に入所しました。大手の法律事務所では、一人ひとりを早く戦力化するために、1つの専門領域に特化させる傾向がありますが、私はできるだけ広く、さまざまな領域にふれたかったので、幅広い仕事を任せてもらえる事務所を選びました。
不動産ファイナンスを初めとするファイナンス案件、M&A案件、訴訟、個人情報・労務・トラブル対応などといった顧問先企業の法律相談対応まで、いろいろと経験しました。証券会社への出向は、M&A案件に関するアドバイザリー業務を提供する部署への出向であったため、帰任してからはM&A案件の仕事の割合が高くなりました。

―社会貢献度が高く、やりがいがありそうですが、なぜ転職を考えたのでしょう。

理由は大きく2つあります。
ひとつは、外部の弁護士の立場では、担当する案件の一部にしか関われないことでした。外部の弁護士に求められているのは、企業内の法務部では対応しきれない切り出された論点・業務に対する対応であることが多いです。その企業がどのような背景で、何を目的で案件を進めようとしているのかを肌で感じたり、初期的な社内検討やクロージング後の部分を知ったりすることはできません。
依頼者である企業の経営陣が、どのような思惑でこの案件の検討を開始したのか、その過程の中でどのような判断がなされ、最後はどうなったのか、もう少しビジネスに近いところで携わってみたいと感じていました。

もうひとつは、プライベートとのバランスです。やりがいと引き換えにかなりの体力を消耗する激務でしたから、同じはたらき方を長く続けるのは難しい。結婚を機にワークライフバランスを見直したこともあり、生活のすべてを仕事にあてるはたらき方はもう十分かなと思いました(笑)。

―さまざまな企業の中でも、
パーソルホールディングスを選んだ理由を教えてください。

一般的に企業の法務部は、企業価値を守るための予防法務の側面が強く、受動的な守りの部署といったイメージがあります。私は、企業に転職するからには、ぜひ経営や事業に近い立場で幅広く多様な業務にふれ、さまざまなバックボーンを持つ多くの方々に関わりたいと思っていたので、それが実現できる会社に行きたいと考えていました。

パーソルホールディングスの面接では、「自分さえ法務の枠に捉われなければ、いろいろな部署と関わり合いながら事業を推進していける」とのお話がありました。法務の枠を越えてビジネスサイドと連携しながら、法務の専門性を活用してビジネスを前に進めるための方法を協働して考えていくこと、それが企業の中で法務としてはたらくことのおもしろさなのだ、と教えていただきました。それが決め手でしたね。

法務はリスクを止めるだけの存在ではなく、
ビジネス部門の良きパートナー
大切なのは、「自分もビジネス部門の
チームの一員と考える」こと

―実際に入社してみて、いかがでしたか。

ほぼ、面接で聞いていたとおりでした。ビジネス部門の方にとって法務はちょっと怖い存在のようですが、一度いっしょに仕事をすると、「敵じゃないんだ」とわかっていただけます(笑)。

なので、単にリスクを保守的に回避するのではなく、ビジネス部門のやりたいことを理解し、より良い形でビジネスを前に進めるための提案をしながら、関係性を築くことを心掛けています。自分が、事業を推進していくチームの一員であると考え、その視点で物事を考えることを強く意識するようになりました。

法務とビジネス部門がチームとして仕事に取り組めるこうした風土は、これまで法務に携わってきた皆さんの努力の賜物であり、パーソルホールディングスならではの良さだと思います。

―なるほど。法務の枠にとらわれず主体性を持ってはたらけば、仕事の幅は広がりそうですね。

そうですね。実際、法務の領域でない部分まで対応することや、いろいろな部署をハブとなってつなぐことにかける時間も多いです。それでも、単に法務業務をこなしているだけだと得られない知見を得たり、事業に入り込むおもしろさを感じたりすることができますし、それが結果として案件やビジネスを大きく推進することにつながったりもするので、重要な役割だと思います。また、そこで得た幅広い知見や経験も踏まえて、法務としてさらに新しい価値を提供できるのではと考えています。

―現在、手掛けているお仕事について教えていただけますか。

戦略法務室は、主に国内外のM&Aや投資のようないわゆる戦略法務務案件や、グループ全体に影響するような新規事業の法務サポートを行っています。これらの案件では、事業責任者の狙いや考えに直接ふれて、それを最適な形で実現するためにグループ内の関係部署と連携して、法務の枠にとどまらないさまざまな提案やサポートができます。まさに私が転職の際に考えていたことが実践できており、日々おもしろさと楽しさを感じながら仕事をしています。

また、法務の仕事としては珍しいかもしれませんが、GRC本部が担当する2つのマテリアリティ(パーソルグループの重要課題)にも取り組んでいます。

―担当されている2つのマテリアリティへの取り組みとはどのようなものでしょうか。

ひとつは「データガバナンス」のプロジェクト。その事業特性上膨大な個人情報をお預かりするパーソルグループにとって、個人情報は重要な財産であると同時に、扱い方をひとつ間違うと大きなレピュテーションリスクになりかねません。パーソルグループがどのようなポリシーで情報を扱っているか、その指針を制定するとともに、プライバシー保護に向けた体制・取り組みのさらなる強化を図っています。

もうひとつは、「人権の尊重」に関するプロジェクト。私はこちらにプロジェクトリーダーとして参画し、パーソルグループの人権尊重の取り組みを推進しています。昨年度は同プロジェクトの担当役員であった和田さん(代表取締役社長 CEO)のもとで議論を重ね、パーソルグループ全体の人権方針の制定・公表、国際規範に沿った人権デューディリジェンス体制の構築・整備などに携わりました。これらは、まさに経営の意思を体現し、パーソルの企業価値の向上に直結する仕事であり、非常にやりがいを感じました。

先行きが不透明で将来の予測が難しい今の時代、私たちも伝統的な法務業務をこなすだけではなく、次々に生まれる新しい出来事や考え方に適時に適応し、柔軟に対応していくことが求められます。そのような環境で、法務がその専門性を生かし企業価値の向上にどのように貢献できるか、を常に考え続け、新しい仕事にも積極的に挑戦していきたいと考えています。

グループ会社の事情や状況に思いを馳せ、
最適な落とし所を考える

―ホールディングスの法務ならではの難しさはありますか?

グループ全体の法務を管轄しているからこその難しさはあると思います。法務の担当者間であれば、ある程度スムーズに連携できますが、グループ会社それぞれに考えや方針もあります。他部署も含めて140社ものグループ会社を取りまとめるとなると、その連携や関係構築は一筋縄ではいきません。グループ会社との調整では、丁寧な進め方や説明を心掛けることが必須です。
また、パーソルグループでは主要な各グループ会社にそれぞれ法務チームがあり、グループ全体で50人を超える法務メンバーが所属しています。それらの法務チームがグループ全体で最適な価値発揮をするために、旗振り役になるのがホールディングスの法務ですから、グループ全体に目を向けて視野を広く持つこと、また、自分なりのビジョンを持つことを大切にしています。

―グループ会社との調整も多そうですよね。

そうですね。調整役を担うシーンが多いのは、ホールディングスならではだと思います。いつも肝に銘じているのは、グループ会社にはグループ会社の事情があるはずだから、決してこちらのミッションを押しつけるだけではいけないということ。
相手の思いや状況を聞き、理解した上で、お互いに無理のない落とし所を探すことが大事ですね。

はたらくことを楽しみ、
はたらくことで幸せになれるチームを作りたい

―原さんは4歳と1歳の2人のお子さんを持つママでもあります。
両立の仕方を教えてください。

現在は自由にリモート勤務ができる環境なので、出産前に想定していたより両立しやすいと感じています。通勤時間がない分フルタイムでも無理なくはたらけますし、子供がちょっと熱を出して保育園に行けないときでも、看病の合間に仕事ができるので助かりますね。今は週に1回、チームで定例のミーティングがある日に出社し、それ以外はリモートベースで仕事をしています。チームのメンバーはもちろん、会社全体としてほとんどの人がリモート中心なので、その点もやりやすいですね。
私は第二子の育休の復帰から半年でマネージャーに着任していますが、その状態で業務をこなすことができているのも、はたらき方の自由度の高さと、それが会社の風土としても定着していることが大きいと感じています。

ただ、区切りをつけにくいのがリモート勤務の難点ですね。定時を過ぎても仕事が終わらないと、子供が帰ってきても十分に相手をしてあげられなくて。大泣きしているのにすぐにかまってあげられないときは、やっぱり申し訳ない気持ちになります。日々思考錯誤しながら、なんとか両立している感じです。

―ありがとうございました。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

まずは、マネージャーとして、良いチームを作ることに注力したいです。
現在のチームは、弁護士に限らずさまざまなバックボーンや経験をお持ちの方がいたり、私と同じように子育て中の方がいたりと多様なメンバーが所属しています。だからこそ、チーム内で各自の考え方や価値観を相互に理解した上で対話をして進めていけるように、機会や環境を整えていきたいと考えています。
目指すのは、私といっしょに仕事をする人たちがいつも笑ってはたらけること。周りの皆さんが幸せにはたらけるような環境を提供できる、そんな存在でありたいと思っています。

※社員の所属およびインタビューの内容などは2023年6月現在のものです。

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