リーダーメッセージ

グループ社員の
「はたらいて、笑おう。」の実現へ
実験的人事によりショーケースを目指す
グループ人事本部の挑戦

大場 竜佳

グループ人事本部 本部長

大場 竜佳

グループ人事本部 本部長

大場 竜佳

Tatsuyoshi Oba

大手生命保険会社にて人事業務に携わった後、2007年株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)に入社。人事企画や人材開発、労務労政など各人事領域に関わる。2015年にイギリスのHR研究機関へ留学し、復職後はパーソルホールディングスに異動・出向。2020年4月にグループ人事本部の本部長に着任し、グループ全体の人事・総務機能を管轄している。

プロフィール詳細

パーソルグループのビジョンである「はたらいて、笑おう。」。このビジョンは、はたらくすべての個人に向けたものです。グループではたらく社員もその一人にほかならず、社員自らもこの世界を実現していってほしいと考えています。その実現に向け、グループ人事本部は「ADVANCED HR SHOWCASE」をポリシーに掲げ、さまざまな施策に積極的にチャレンジしています。

今回は、グループ人事本部 本部長の大場竜佳さんにインタビューし、同本部の役割や大切にしているポリシー、今後の展望などについてお聞きしました。

グループ全体の人事・総務をリードする

グループ人事本部は、主にパーソルグループ全体の人事・総務機能を担っており、5つの部で構成されています。まず、人事企画部は、グループ全体の人材・組織開発の機能を担っており、次世代経営幹部候補のタレントマネジメントや育成、女性管理職比率の向上といったダイバーシティ推進、人事データ活用などを行っています。

人事管理部では、グループ全体の給与計算、勤怠、労務労政、福利厚生、人事システムの設計・運用などの機能を担っており、グローバル人事部は、海外駐在員のモビリティやグローバル人材開発などを通じて、5年10年先を見据えた世界に通用する人材を育成・支援する役割です。総務部は、グループ全体の集中購買やオフィス管理などを担当。最近では温室効果ガスの削減や環境政策の推進も行っています。

この4つの部がグループ全体の機能を担っており、HD人事部は、パーソルホールディングスおよび直轄会社の個社人事として、採用や人材・組織開発、人事制度・労務などを担当しています。本部全体で約120名の社員が在籍しており、会社の中でもかなり大きな組織です。

人事のプロフェッショナルとして
自ら学び、高めあう風土が本部の特徴

グループ人事本部の大きな特徴は、人事のプロフェッショナルとして学びを大切にする風土が醸成されているところです。例えば、大学院に通う人や、NPO法人などで複業をする人、セミナーや勉強会に積極的に参加する人など。学びの形はさまざまですが、みずから積極的に学び、その内容を仲間に共有したり仕事に反映したりすることで、社員同士が互いに刺激をしながら高め合える風土があります。

そもそもパーソルグループには、常に成長・変革をしようとするカルチャーが根づいています。グループ人事本部の社員も、「新しいことに挑戦しよう」「自分を磨き続けていかないと良い仕事ができない」といった、良い意味での緊張感を持っており、そのような挑戦意欲や真摯な姿勢が本部の特徴であり、誇れるポイントだと思っています。

「ADVANCED HR SHOWCASE」は
グループビジョンを叶える人事ポリシー
実験的人事の実践を通じて、社会をリードする

グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」を叶えるため、私たちは「ADVANCED HR SHOWCASE」という人事ポリシーを掲げています。日本の人事部門は、伝統的に社内の統制や人件費コストのコントロールに重きを置いて運営されていました。「社員をいかに決まった枠組みに乗せていけるか」ということに主眼が置かれがちで、良くも悪くもチャレンジがしづらい部門だったのです。

しかし、そのような保守的な人事では、「はたらいて、笑おう。」の世界観を実現することはできないと思っています。一人ひとりがはたらいて笑える世の中というのは、一人ひとりの属性や価値観、能力の違いが活かされ、仕事を通じた幸せを感じられるような状態です。そうした状態を創り出すためには、従来型の人事部門のやり方では限界があります。今までにないチャレンジをしなければ、「はたらいて、笑おう。」は絵に描いた餅になってしまうと思っています。

では、どうチャレンジをしていくのか。まず、人事は「人」という深遠なる存在に向き合う仕事であるがゆえ、明確な答えを見いだしづらいものです。また、人材開発や組織開発は、その効果や結果が出るのが何年も先、ということが多いです。結局、やってみないとどうなるかはわかりません。ですから、まずは仮説を持って、やってみる。その上でデータを見て事実を押さえ、結果を科学して、仮説を磨いていくことが大切だと考えています。実験をして効果を検証し、良い結果なら社外にも共有し、他社の人事の方にも活用してもらう。悪い結果なら失敗から学びを得て、次の挑戦に活かす。自ら実験的な人事を行い発信し、ショーケースとして社会をリードすること。それが、業界のリーダーとしての使命であると考えており、「ADVANCED HR SHOWCASE」の根幹にある考えです。

さまざまなチャレンジを積み重ねることで
少しずつでも、着実に「はたらいて、笑おう。」の実現に近づいている

「ADVANCED HR SHOWCASE」という人事ポリシーは、2016年から掲げています。大小さまざまなチャレンジを行い失敗した事例もたくさんありますが、成果を生んだ施策もあります。その一例が、エンゲージメントサーベイリニューアルのプロジェクトです。

一般的なエンゲージメントサーベイは、いわば「健康診断型」です。サーベイによって組織の状態は可視化できても、結果を現場に返すだけで具体的な改善策を提示できず、現場では分析検証をしきれずに翌年もスコアが改善しないという結果に陥るケースが多い。実は、パーソルでも2020年まではそのような状態にありました。ただ、本気で社員のエンゲージメントスコアを高めたいなら、具体的な行動をもって現場を変えていく仕組みがなければならないでしょう。

そこで我々は、エンゲージメントのスコアが高い組織と高くない組織を比較することにしました。似たような条件下にありながら、なぜエンゲージメントスコアに差が出るのかを解明すべく、徹底的にマネージャーへのインタビューを実施。結果、スコアの高いマネージャーが、日々どんな行動を取ることでエンゲージメントを高めることができるのかについて仮説を立てました。そしてその仮説を前提に、3万人以上のグループ社員全員にあらためてエンゲージメントサーベイで質問し、上司の行動とエンゲージメントスコア向上の因果関係を明らかにしたのです。サーベイの結果、「メンバーの強みに着目してフィードバックしている」「メンバーの成長への期待を言葉にして伝えている」組織では、エンゲージメントが非常に高まることが分かりました。こうして、具体的にどんな行動をすればエンゲージメントが上がるかを特定し、実際にマネジメント育成のプログラムに反映していきました。

従来のように結果を伝えて「あとはよろしく」でなく、具体的な推奨行動まで提示することができるようになりました。もちろん、他の人事施策と絡み合っての結果ではありますが、結果として2022年度のエンゲージメントサーベイでは過去最高のスコアを記録することができました。

さらに、世界最大の世論調査であるGallup World Pollを通じて実施している「はたらいて、笑おう。」グローバル調査の3つの設問を取り込み、世界中の「はたらいて、笑おう。」スコアとの比較もできるようにもなりました。この取り組みは他社からも注目を集めており、他社様からも「話を聞きたい」「うちでも実施したい」とお声をかけていただいています。「ADVANCED HR SHOWCASE」としてはまだまだだと思いますが、「はたらいて、笑おう。」の実現に向けて、一歩ずつ前に進んでいると感じています。

<参考>エンゲージメントサーベイリニューアルのプロジェクトインタビューはこちら

今後の目標は
グループ各社の人事機能の底上げ

今後はパーソルホールディングスだけでなく、グループ各社の人事機能や人事担当者の育成をさらに強化する仕組みを作っていきたいと思っています。その結果、グループ人事本部の取り組みが、より実効的かつ機動的に実現できるようになると考えています。

人的資本経営が強く謳われる時代が到来していますが、私たちは今も昔も「はたらいて、笑おう。」の実現を目指しています。派遣スタッフも含め、パーソルではたらく一人ひとりが、仕事を通じて幸福感・充実感を得られるようにするためには、さらに挑戦的な取り組みが求められます。

しかしながら、グループ全体で見ると、まだまだ各社の人事部門のリソースや組織力は不足していると感じています。グループ人事本部の私たちが牽引していくだけでなく、お客さまに一番近いグループ各社がインパクトのある人事施策を企画・運用できる機能が備えていく必要があり、そのためにはグループ全体の人事プロフェッショナルの交流を活性化させ、人事機能の底上げを推進していきたいと考えています。

「はたらいて、笑おう。」は社外でも社内でも
パーソルの人事ならではのおもしろさ

グループ人事本部では、「はたらいて、笑おう。」というビジョンに共感できる人を求めています。日本の従業員エンゲージメントは、先進国の水準と比べて非常に低いといわれています。一方で「人生100年時代」といわれる現代においては、はたらく時間が延びています。そんな中で「人生の多くの時間を占める仕事を通じて、幸せや生きがいを感じられる世界にしたい!」と思えることは、パーソルではたらく上での何よりも大事な条件でしょう。

同時にそれは非常に高い目標でもあります。確かな答えがない中でもチャレンジしたり学んだり、今までと違うものを生み出したりしないといけません。それには、好奇心を持って世の中に向き合っていくことが重要です。加えて、「人」という深遠なる存在に対する探求心を持ち合わせていることも大切だと思います。

私たちは「はたらいて、笑おう。」の実現を目指し、総合人材サービス業を世界で展開をしています。社会への提供価値、ビジョンが、そのまま社内の人事部門にも適用できる企業は多くはありません。ですがパーソルでは、社外のお客さまと向き合う事業サイドと社員をお客さまとする人事部門が、同じビジョンを共有しています。ビジョンの実現に向けて、社員全員が一丸となって「はたらいて、笑おう。」に向かってさまざまなチャレンジを重ねることができる。これがパーソルの人事としてはたらく一番の魅力だと思います。

※社員の所属およびインタビューの内容などは2023年3月現在のものです。

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「はたらいて、笑おう。」を創っていく、未来への挑戦。
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