グローバル人材座談会

グローバルに活躍する社員に聞く、
パーソルホールディングスにおけるグローバル化の現在地

グローバル人材座談会

パーソル総合研究所の推計によれば、2030年の日本では「644万人の人材不足」が起こると予想されています。パーソルグループでは、この問題に対する具体的な対処として、女性、シニア、外国人といった新たな労働力を増やすこと、また彼らにフィットする労務環境を整えることに早くから取り組んできました。

一方、APAC(アジア太平洋)市場は、全世界の60%もの労働人口を擁しています。APACの人材派遣・人材紹介市場は2030年に日本を追い抜く見込みで、パーソルグループにおける「グローバル」の存在感は日に日に高まっているといえるでしょう。

そこで今回は、パーソルホールディングスのグローバル化の先陣を切って活躍する3名の社員に、パーソルホールディングスにおけるグローバル化の「今」と「これから」を聞きました。

グループ監査本部 監査部 部長

加賀谷 美智

グループ監査本部 監査部 部長

加賀谷 美智

Michi Kagaya

2016年9月中途入社。リスクコンサルティング会社で内部監査、J-SOX(内部統制報告制度)、ERM(全社的リスクマネジメント)といった分野のコンサルティング業務に従事。パーソルホールディングスに入社後は、エキスパートとして監査企画業務などを担当。現在は部長として監査部を管轄している。

プロフィール詳細

グループ人事本部 グローバル人事部 グローバル人事室 室長

大廣 貴志

グループ人事本部 グローバル人事部 グローバル人事室 室長

大廣 貴志

Takashi Ohiro

2015年新卒入社。パーソルキャリア(旧インテリジェンス)に入社以来、一貫して人事領域に携わり、エンゲージメント領域やコーポレートガバナンス領域、ダイバーシティ領域などを経験。現在は、グローバル人材の育成やタレントマネジメントといったグローバル人事領域を、室長として管轄している。

プロフィール詳細

グループ営業本部 ソリューション営業部 グローバル営業推進G エキスパート

土肥 まゆみ

グループ営業本部 ソリューション営業部 グローバル営業推進G エキスパート

土肥 まゆみ

Mayumi Dohi

1998年6月中途入社。パーソルキャリア(旧インテリジェンス)に入社後、アウトソーシングや派遣などの法人営業、人材紹介事業の大手アカウントセールスなどを経て、グループ営業本部に異動。2020年にシンガポールへ赴任し、日系企業向けの営業統括に携わった後、2023年4月に帰任。

プロフィール詳細

キャリアの流れの中で、グローバル化の一翼を担うことに

―まずは、皆さんのパーソルでのキャリアと、海外との接点から教えてください。

土肥:元々はグループ会社で、紹介、派遣など個別の商材の営業を広く経験していました。ソリューション型の営業を志向し始めたタイミングで経営統合があり、顧客の課題解決にむけてパーソルグループ全体の商材から提案できるグループ営業本部に異動しました。2018年に、提携先であるアメリカのKelly Servicesで考案した、人材の適正配置プログラムを日本でローンチができるかどうか「フィジビリティ・スタディ」に関与するきっかけから、海外との接点がスタートしました。それがきっかけで、同プログラム以外にも、海外から営業問い合わせが私に入るようになり、自ずと海外と関わるようになりました。

大廣:私は2015年に新卒でグループ会社に入社し、エンゲージメント、ダイバーシティ、コーポレートガバナンスと領域を変えながら一貫して人事畑を歩んでいます。2020年からグローバル人事を兼任し、2022年末から専任になりました。
海外との接点は、2017年に株式報酬制度をグループに導入した際、国内だけでなく、海外側にも一気に導入することになり、関わり始めたのが最初ですね。土肥さん同様、いつの間にか関わることになっていた…というのが本当のところです。

加賀谷:実は私も、海外との接点は偶然の産物なんです。
入社した当時、パーソルグループはいくつかの大きなM&Aを経て、グループ一体経営に踏み出したタイミングでした。そのため、事業の多角化に伴う監査の仕組みを高度化に携わりつつ、国内の業務監査の取りまとめ役を担当していたんです。
入社して4年ほど経ったとき、突然、オーストラリアに本社を置くAsia Pacific SBUの中核会社、Programmed Maintenance Services Limited の内部監査部門とグループ監査本部が統合することになって。1年かけて統合準備を行い、完全なグローバルチームに在籍することになりました。PERSOLグループの海外監査は、2021年度より彼らが監査本部APAC部として行っています。

大廣:今では、監査本部がパーソルホールディングスで最も先進的なグローバルチームですもんね。

加賀谷:APAC部はオーストラリアのパースにオフィスがあるのですが、オーストラリアで生まれ育った人がほとんどいなくて、出身国やバックグラウンドが本当にさまざまなんです。突然ものすごくインターナショナルな組織になって、仕事の進め方はかなり戸惑いました(笑)。
まず向き合う必要があったのは、言語ですね。語学力には個人差があるので、全員が参加できるよう部門全体の会議ではプロの通訳を入れています。普段の業務では、翻訳ツールを活用したり、英語が堪能な日本人社員に活躍してもらったりしながら、なんとかやっていますね。

海外を見ることで日本と自分の新しい一面を知った

―土肥さんは海外勤務の経験もあるんですよね。

土肥:2020年にシンガポールに赴任し、日系企業向けの営業統括業務に携わりました。単一商材の提案から、パーソルグループが有するさまざまな商材を組み合わせた提案にシフトさせることがミッションでしたが、コロナ禍の真っ最中で苦労しましたね。
前半は苦しい中でも我々の認知度を上げる活動に取り組み、そこからお客さまの深耕をしました。後半の1年半はそれにプラスして、問い合わせが増加したインドでの採用業務をインドメンバーと形に残し、今年5月からのジャパンデスク立ち上げ準備を行い、4月に帰任しました。 日本では経験も長いため、多少のことがあっても経験値で判断できることも多かったのですが、海外は価値観・労働市場が全く異なるので、都度都度考えるプロセスが新鮮でおもしろかったですね。

大廣:海外と関わることで、日本のことがよく見えるようになる感覚はありますよね。例えば人事の領域で最近よく耳にする人的資本経営、エンゲージメント、ダイバーシティ、女性活躍といったワードは、海外ではすでに普通のことだったり、彼らにはピンとこない日本独自のトレンドだったりすることがあります。
親会社として、グループ共通の取り組みを連携する際にも、言語だけじゃなく、僕達が無意識的に持っているコンテクストをうまく「翻訳する」必要性を強く感じています。

加賀谷:私は海外と関わるようになって、自分の新しい一面を知った気がします。ベースの性格は、道なき道を自分で切り拓いていくのが好きなのですが、海外と関わる上で、業務範囲や語学などにおいて一人で抱えるには限界があったため、チームで仕事をすることの重要性を再認識しました。みんなで問題を分け合ってがんばればなんとかなると、信じられるようになりました。また、国境を越えてコミュニケーションを深める中で、チームの信頼関係も深まったと感じています。コロナが少し落ち着いたタイミングでAPAC部メンバー全員が来日し、直接チームビルディングを実施できたことは大きく、今、チームの仲はとても良く、わきあいあいと仕事ができていますね。

土肥:とてもうまく連携ができているんですね!海外メンバーとのコミュニケーションはオンラインがベースだと思いますが、何か工夫していることはありますか?

加賀谷:これは国内も同じだと思いますが、やはり相互理解を深めることを大切にしています。例えば、月に2名ほどロングインタビューをし、監査本部のニュースレターにして展開したり、オンラインランチをしたり。オンラインランチは通訳機能がうまく使えず、1度目は大成功とはいきませんでしたが、方法を変えて懲りずに2度目にチャレンジする予定です。
やっぱり、「この人ってこういうことが好きなんだ」「こんなこと考えているんだ」というバックグラウンドがわかるかどうかで、コミュニケーションの深度は大きく変わってくると思うんです。いろいろなツールを駆使してわかり合っていくことが大切だと思いますね。

(左上)大廣:海外出張時に、マリーナベイサンズにて
(左下)加賀谷:監査本部のAPACメンバーが来日し実施したワークショップ
(右)土肥:インドのChennaiで超大型案件を受注した際の前祝い。PERSOLKELLY Indiaの人材紹介部門の責任者Amanと

企業としても、海外へのチャレンジを積極的に支援

―APACを中心に海外との連携も増えていますが、企業としてグローバル人材を支援する取り組みについて教えてください。

大廣:パーソルグループ全体で実施している「グローバルチャレンジ制度」について紹介させてください。この制度は、海外のグループ会社に異動して海外ではたらくことにチャレンジできる人事制度です。プログラム期間の間、海外グループ会社ではたらいた後、現地に残るか、日本に帰任するかを選択することができます。赴任手続きなど会社のサポートがありますし、海外への転職やワーキングホリデーよりも安心して、また未経験の方でも海外に挑戦できる取り組みとしてより力を入れています。今年は前年比で3倍くらいのグループ社員が応募してくれており、関心の高まりを感じています。

海外の売り上げ比率が約3割を占め、海外投資家比率も5割に到達しているパーソルグループにおいて、グローバル化はグループの成長の要といえます。パーソルホールディングスでも、海外と関わりがある社員はまだ一部に過ぎませんが、この数年で海外との業務は確実に増えており、今後もさらに増えてくるでしょう。一人ひとりのキャリア自律のためにも、たくさんの方に本制度を知ってもらいたいですし、さらなるグローバル人事施策を推進していきたいと考えています。

―チャレンジするためにはどのような考え方が必要だと思いますか?

大廣:「海外勤務を経験すると人材としての市場価値が高まる」とか、「とりあえず英語が使える仕事がしたい」といった漠然とした状態で海外へ行くと、ワーキングスタイルやビジネスの考え方のギャップでうまく行いかないことも多い印象があります。
海外ではたらくというと、ついつい言語のイメージが強いですが、私たちとしてはベースとなる仕事力と異文化コミュニケーション力が重要だと考えています。自分なりの海外赴任する意味を深めて、自己決定感をもてること、また日本との違いを受け入れ、適応していける柔軟性や胆力が必要かもしれません。

パーソルホールディングスならではの
グローバル化を目指す

―ありがとうございました。最後に、皆さんの今後の展望を聞かせてください。

土肥:海外と日本の労働法制が大きく異なるので、海外のお客さまが日本のマーケットに興味を持ち、「人材の確保はパーソルからお願いしたい」と言ってくださっても、日本の法律が壁になってお断りせざるをえないことが少なくありません。これが非常に申し訳なくて、いつも残念な気持ちになります。
現在、パーソルグループは、日本の労働市場に対しても大きな影響力のあるグループのひとつですから、私たちが積極的に働きかけていけば、日本の労働法制をよりグローバルに近づけていくことも不可能ではないと思っているんです。これこそ、パーソルで海外業務に取り組む醍醐味だと思って、より良いビジネス環境づくりに取り組んでいきたいですね。

加賀谷:ジョブ型採用が一般的な海外において、監査はプロフェッショナルの領域です。APAC部には非常に優秀なメンバーが多いので、彼らの意見は非常にためになります。これからも共に考えて、監査の仕組みや提供できる価値をブラッシュアップしていきたいです。

大廣:グローバル人事では、海外赴任者の管理やビザの手続きといった実務を行いつつ、グローバル人材マネジメントのポリシー策定や、海外赴任におけるタレントマネジメントのスキーム企画など、過渡期にあるパーソルのグローバル化を、さまざまな観点から定義して企画している段階です。
いろいろな手法を試しながら、少しずつグローバルな「はたらいて、笑おう。」の実現に近づいていきたいと思っています。

※社員の所属およびインタビューの内容などは2023年8月現在のものです。

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「はたらいて、笑おう。」を創っていく、未来への挑戦。
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