2023年02月27日
2024年09月04日
組織やチームの成果を最大化するためには、マネジメント特有の知識や役割を理解し、実践することが必要です。
本記事では、マネジメントの定義や具体的な業務内容、さらにマネージャーとして求められるスキルやその向上方法について解説します。
【調査レポート】マネジメントの取り組み・実態調査
労働人口の減少など企業を取り巻く環境が大きく変化するなか、人材育成に課題を抱える企業が増えています。
パーソルグループでは、人材育成やマネジメントの実態について調査し「マネジメントの取り組み・実態調査レポート」を公開しました。
レポートでは、離職、上司・部下の認識ギャップ、キャリアなどに焦点を当て、各社のマネジメント状況やパフォーマンスの高い企業の特徴をまとめています。
組織をどのように改善すべきか、ヒントを得られる内容になっていますので、人材育成に課題を抱えるマネージャー・人事の皆様はぜひご一読ください。
目次
マネジメントとは、管理や経営を指す言葉で、ビジネスにおいては「会社が求める成果や目標に沿って、組織として業務を遂行すること」です。
経済学者のピーター・ドラッカーは、マネジメントとは「組織に成果を上げさせるための道具、機能、機関である」と定義しています。
また、マネジメントの役割は「組織の使命を果たすこと」「はたらく人たちを生かすこと」「社会問題の解決に貢献すること」の3つで、組織が成果を上げるためには、これらに取り組む必要があると述べています。
マネジメントはあくまでも手段であり、その目的は「設定した目標に向かって組織を機能させること」といえます。
組織においてマネジメントは、企業の目標達成や持続的に成長するために欠かせません。
マネジメントは、組織のビジョンを明確にし、戦略を実行に移すために必要なリソースの配分や調整を行います。また、チームメンバーのモチベーションを高め、一人ひとりの能力が最大限に発揮できる環境を作ります。
さらに、マネジメントは問題解決や意思決定のプロセスをリードし、リスクを最小限に抑えつつ、効率的に成果を上げることを目指します。
ドラッカーはマネージャーを「組織の成果に責任を持つ者」と定義しています。マネージャーは組織が成果を上げられるように、マネジメントを行う存在です。管理職とは組織を管理・経営する職位のことで、マネージャーは一般的に管理職に含まれます。
なお、マネージャー/マネジメントと似た言葉に、リーダー/リーダーシップがあげられます。ここではそれぞれの違いを解説します。
マネージャーは前述の通り、組織の成果に責任を持ち、組織が目標を達成できるようにマネジメントを行う者です。マネージャーには「支配人、経営者、管理者」といった意味があります。
一方でリーダーは、組織をどのような方針で運営するのか方向性を示し、率いる者です。リーダーには「先導者、指導者」といった意味があり、役職ではなく行動指針を指しています。最近では、マネージャーがリーダーの役割を兼ねることも増えています。
マネジメントは組織が目標を達成できるよう、手法を考えて組織を管理することを指します。一方でリーダーシップとは、目標に向かい、組織が同じ方向を向けるよう、長期的な視野でビジョンを示すことをいいます。
マサチューセッツ工科大学博士であるシャーマーの「U理論(Theory U)」によると、リーダーシップは「より大きな視点に立ち、活動の場を創出して育む」こと、マネジメントは「ものごとをスムーズに進ませる」ことを指すと述べています。
ここでは、マネジメントに必要なスキルについて解説します。
マネージャーには、組織のメンバーに業務の目的や内容をわかりやすく伝える役割があります。業務を行う必要性や判断の理由を論理的に説明することで、メンバーは納得して取り組むことができます。したがって、マネジメントには論理的思考力が求められます。
さらに、マネジメントには日々多くの意思決定が求められます。その際に、問題の本質を捉え、正しい判断をするためにも論理的思考を身に付けておくことが必要です。
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マネジメントには、目標に向かってチームを導くリーダーシップが求められています。ただし、全員に同じリーダーシップを取れば良いわけではありません。メンバーの特性や状況によって、適切なリーダーシップの種類は異なります。
そのため、状況を見極め、その場に適したリーダーシップを執る力が求められます。これを実現するには、さまざまなリーダーシップの手法があることを理解するとともに、メンバー一人ひとりの価値観や考え方を把握することが必要です。
【関連記事】リーダーシップとは?3つの理論や求められる能力、高める方法
組織の目標達成のためには、部下の意見や思いを引き出し、チームとして一体感を醸成することが重要です。そのために、マネジメントにはコミュニケーション能力が求められます。
また、マネジメントは上司や顧客・取引先などさまざまな関係者と接する機会があります。多様な人と良好な関係を構築するためには高いコミュニケーション能力が必要です。
組織を管理する上では、日常的に意思決定の場面があります。組織に影響を与える課題に対して、適切な判断を迅速に行うことが求められます。リスクを評価し、最良の選択をするための分析力も必要です。
マネジメントには大きく分けて3つの階層が存在します。それぞれの階層によって、求められる役割や責任が異なります。
トップマネジメントとは、経営層のマネジメントを指し、自社の基本方針や運営方針を決定し、経営に関する意思決定と責任を担います。企業の先頭を走るリーダーともいえる立場で、会長や社長、常務、専務といった取締役会のメンバーや執行役員が該当します。
トップマネジメントには、下記のような役割が求められます。
事業の方向性を明確化する | 競合他社との差別化ポイントやアピールすべき内容、ビジネスの仕組みを明らかにして事業を推進する |
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事業推進の体制構築 | 資金調達などの必要な資源をそろえて、効率的な稼働体制を整える |
事業推進のためのリスクマネジメント | 変化する事業環境に対応して、事業に与えるリスクを最小限に抑える |
事業継続の仕組み構築 | 企業の技術やノウハウを効率的に活用して、企業を持続的に成長させる。新たな事業を展開するのに必要な仕組みの構築をする |
不確実かつ見通しがきかない現代では、市場やトレンドから自社の状況を把握し、適切な選択をする必要があります。
ミドルマネジメントとは、中間管理職を指し、経営陣と現場をつなぐ役割を担います。部長や課長、支店長、工場長といった組織の管理者層が該当します。
ミドルマネジメントは、経営陣のビジョンや考えを理解した上で組織戦略や会社の方針を部下に伝えるとともに、現場の意見を経営陣に伝えるといった、組織の意思疎通に欠かせないポジションです。
ミドルマネジメントの役割には次のようなものがあります。
トップマネジメントのサポート | 経営陣のサポートをする |
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上司と部下のパイプ役 | 上司と部下、双方の情報や意見を正確に伝達する |
部門間の調整 | ほか部門の中間管理職と意見をする合わせ調整を行う |
プレイングマネージャー | マネジメントを行いながら日々の仕事もこなす |
部内・チームのリスク管理 | リスクやトラブルを日頃から把握し、管理する |
また、人材育成もミドルマネジメントの役割です。企業における根幹を担う存在であり、組織の規模が大きいほど、重要なポジションといえるでしょう。
ローアーマネジメントとは、業務レベルのマネジメントを指し、現場のメンバーを指揮・監督する役割を担います。係長や主任、チーフといった現場の管理者層が該当します。
ローアーマネジメントの役割は下記の通りです。
ミドルマネジメントのサポート | ミドルマネジメントが策定した組織戦略や施策を現場に反映して、企業のビジョン実現や目標達成を目指す |
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部下とミドルマネジメントのパイプ役 | 上司と部下、双方の情報や意見を正確に伝達する |
部下の指揮監督 | 現場の中で直接指揮監督を行う |
一般的に、ローアーマネジメントに対してはマネジメント業務よりもチームリーダーとしての割合を多く求められることがほとんどです。
マネジメントはさまざまな仕事があり、どれも組織としての目標達成と生産性向上のために必要です。ここでは具体的な業務内容について解説します。
自社の経営戦略やビジョンを理解した上で、組織や部門の目標を設定し、部下に浸透させます。数値や具体的な行動を目標として示すことで、組織が一つの方向に向かい、部下は自分がやるべきことを理解・実践します。
目標管理の手法には、MBOやOKRなどがあげられます。自社の風土や部下の特性に合わせて、適した手法を選択しましょう。
手法 | 概要 |
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MBO | 部下の目標を自社の目標とすり合わせ、成果達成までのプロセスを管理する |
OKR | 自社の目標と、目標の達成に必要な成果指標を連動させ、成果達成までのプロセスを管理する |
【関連記事】MBO(目標管理制度)とは?手法や目標設定の例・メリット
【関連記事】OKRとは?MBO・KPIとの違いやメリット、導入の流れを解説
業務管理は、大きく分けて3つに分けられます。
業務内容の確認や目標に対する進捗を確認します。管理ができていない場合、タスク重複や無駄なリソースの配分が生じ、組織全体のパフォーマンスが低下します。
業務管理には、業務を棚卸し、何が必要かを明確にすることが大切です。業務フローやWBSを策定しましょう。
業務を明確にし、部下の特性や能力に合わせて担当を振り分けます。
部下の力を最大限に引き出し、組織として機能させるためには、部下の特性や考え方の違いを考慮して配置を検討する必要があります。
例えば、同じような考え方をする人材ばかりでは、革新的なアイデアは出てきません。多様な考え方を持つ部下が集まり、意見を出し合うことで、革新的なアイデアが出てきます。
問題を早期発見し、打ち手を考えます。目標管理シートや売上管理シートを見ながら、組織のメンバーと進捗を共有する定例会を実施すると良いでしょう。問題があればその場で対応策を考えることで、早期に対処できます。
また、「効率化できる部分はないか」「新しいやり方を取り入れられないか」「無駄な作業はないか」を検討することで、業務改善が進みます。PDCAサイクルを回しながら管理しましょう。
【関連記事】業務効率化の進め方とは?ポイントや成功事例も解説
組織が目標を達成するには、モチベーションの管理も必要です。モチベーションは仕事のスピードや効率、成果に影響します。
モチベーションを上げるためには、部下に業務の必要性や目標達成後の効果を理解してもらい、動機付けをする必要があります。
パーソル総合研究所の調査によると、成長を目指す志向性「熟達目標」や、相対的に良い評価を得ようとする志向性「遂行接近目標」の高さが、個人のパフォーマンスに好影響を与えることが明らかになっています。
モチベーションを上げるにはインセンティブや評価制度、福利厚生を整備するだけではなく、業務内容やキャリアに関するディスカッションや、ナレッジ共有の場の設置など、目に見えにくい組織内の雰囲気や関係性を改善することも有効です。
【関連記事】モチベーションマネジメントとは|低下する原因と具体的な改善施策
組織の目標を達成するために、部下のスキルや能力が不可欠です。効果的な育成は、モチベーションやエンゲージメント向上にもつながります。部下の育成方法には、本人の能力以上の仕事を与え成長を促すストレッチアサインメントや、定期的に職務を変えるジョブローテーション、若手社員を先輩がサポートするメンター制度などが挙げられます。部下の適性や考え方、強み、弱みを把握し、適切な育成方法を選ぶことが大切です。
また、効果的なマネジメントでは、育成と評価が連携しています。評価を通じて部下の強みや課題を明確にし、その結果に基づいて育成します。このサイクルを繰り返すことで、部下の成長が促進され、組織全体のパフォーマンスが向上します。
多くの組織が情報流出や法令遵守違反、炎上などのリスクを抱えており、企業に甚大な損失を与えるケースは少なくありません。
近年はSNSを通じて個人が情報を容易に発信できるため、SNSの投稿がきっかけで企業の信用を失う可能性もあります。マネージャーは、組織が抱えるさまざまなリスクに敏感になる必要があります。
コンプライアンス違反に目を配るだけではなく、研修などコンプライアンスへの理解を深める取り組みも実施しましょう。想定されるリスクを洗い出し、対処法や予防策を浸透させることも必要です。
マネジメントの手法はさまざまな種類があり、部下のスキルやモチベーションによって適した手法は異なります。ここではマネジメント手法の一つである「SL理論」を基準に紹介します。
SLとは、Situational Leadership(環境対応型リーダーシップ)で、環境によりマネジメントの方法を使い分けるという考えです。マネージャーは「業務指示の必要性」と「コミュニケーションの必要性」の2軸から、最適なマネジメント手法を選択します。
説明型マネジメントは、部下に対し「何を」「どのように」「いつまでに」といった具体的な説明と指示を出し、進捗を細かく管理する手法です。計画や問題解決、意思決定もすべてマネジメント側が行います。
信頼関係の構築よりも、業務に対する理解度を高めることを重視した手法といえます。説明型マネジメントに適した部下は以下のようなタイプです。
部下の特徴 | 該当する部下の状態 |
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モチベーション:高 能力:低 |
適応能力は低いが、情熱とやる気のある状態 例えば、新人や異動してきた方など |
説得型マネジメントは、部下に対し具体的な指示や進捗確認をするものの、部下にも意見を出させた上で、意思決定の一端に参加させる手法です。一方的な指示ではなく、部下の声に耳を傾けることにより、成長をサポートします。
業務に対する理解度を高めることと同時に、信頼関係の構築にも努めます。説得型マネジメントに適した部下は以下のようなタイプです。
部下の特徴 | 該当する部下の状態 |
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モチベーション:低 能力:低〜中程度 |
自分の判断で進められる仕事が増えてきた状態 限界やマンネリを感じて、自信ややる気を失いかけている 例えば、入社3~5年目の若手 |
参加型マネジメントは、部下に対し細かい指示は必要ないものの、問題解決の支援といった、目標を達成するまでのプロセスをサポートする手法です。意思決定の責任は、マネジメント側と部下とで分け合います。
業務に対する理解度を高めることよりも、信頼関係の構築を重視した手法です。参加型マネジメントに適した部下は以下のようなタイプです。
部下の特徴 | 該当する部下の状態 |
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モチベーション:変化する 能力:中〜高程度 |
仕事の目的や意義を理解し、ある程度の仕事は単独で可能 難しい仕事においては、意思決定や単独遂行に不安がある |
委託型マネジメントは、進捗を確認するだけの手法です。意思決定と問題解決の責任は部下に任せます。信頼関係の構築もできているため、特にサポートすることなく部下に任せる手法です。委託型マネジメントに適した部下は以下のようなタイプです。
部下の特徴 | 該当する部下の状態 |
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モチベーション:高 能力:高 |
仕事の目的や意義を理解し、単独で遂行できる 仕事に対する自信があり、自発的に行動できる 難しい内容でも、意思決定の権限を委任できる |
マネジメント能力を高めるためには、知識の習得や役割の理解が欠かせません。日常的に学び続ける習慣を持つことにより、変化の激しい現代でも通用する能力を身に付けられます。
ここでは、マネジメント能力を高める方法を解説します。
マネジメントの能力を高めるには、関連するスキルを向上することが重要です。例として下記3つのスキルについて解説します。
アセスメントスキルとは、部下のスキルや能力を適切に評価できるスキルのことを指します。アセスメントとは、評価や査定という意味です。
部下のスキルや能力を把握するためには、日頃のコミュニケーションが必要です。1on1を定期的に行うなど、対話する時間を設けて部下を理解しようと努めることで、アセスメントスキルが向上するでしょう。
アカウンタビリティとは説明責任と訳される言葉で、アカウンタビリティスキルは、部下が理解しやすいように説明するスキルのことです。
仕事内容や組織の方針などを説明する際は、部下が理解できているか都度確認しながら話を進めることが重要です。
コーチングスキルとは、部下の顕在能力や潜在能力を引き出し、部下が抱える課題の解決をサポートするスキルを指します。コーチングをする際は、一方的に話を進めるのではなく、対話によって部下の自主的な行動を引き出すことが重要です。
コーチングスキルを伸ばすには、部下の話を傾聴し、発言内容を尊重することが大切です。
【関連記事】コーチングとは?ビジネスへの活用効果やメリット・やり方を簡単に解説
自社が求めているマネージャーの役割や適性を理解することも、マネジメント能力向上につながります。自社が求める役割を理解し、不足している能力を重点的に訓練すれば、自社が求めるマネージャーの姿に近づけるでしょう。
また、マネジメントはメンバーの特性や状況によって適した方法が異なるため、マネジメント手法を理解することも能力向上につながります。日頃から部下の様子や言動、表情を観察し、状況を見極める力を養うことが大切です。
目標達成のためには、組織の方向性が自社の方向性と連動していなければなりません。経営層とコミュニケーションを取り、情報をキャッチアップすることにより、現場とのズレを修正できます。マネージャーが経営層の考えを理解し、その考えを部下に浸透できれば、組織としての取り組みが自社の方向性と連動します。
また、現場の声を届けることも重要です。現場と経営層との橋渡し役となることで、マネジメント能力の向上につながるでしょう。
マネジメントの中で、部下育成に悩むマネージャーは少なくありません。ここでは、部下育成に役立つコミュニケーションのポイントを解説します。
部下の育成を成功させるには、一人ひとりに関心を持ち、理解しようとする姿勢を持つことが大切です。部下はマネージャーの姿勢を見ているものです。
部下にとって、自分を理解してくれようとする姿勢はマネージャーへの信頼感につながります。部下は信頼しているマネージャーには心を開きます。
部下と信頼関係を築くには、マネージャーが一方的に話すのではなく、部下の話を聴く傾聴の姿勢が大切です。
相手の話に耳を傾け、部下から「この人は話を聴いてくれる」と思ってもらうことにより、信頼関係が築けます。心理的安全性も担保されるため、仕事への意欲が高まるとともにパフォーマンスも向上するでしょう。
日常のコミュニケーションがマネジメントの成功にかかわります。
【関連記事】部下育成に必要なこと|大切な考え方や指導方法・よくある課題
従来のマネジメントは、マネージャーが自身の経験を基に部下に指示・命令を行う形式や、経営層で決まったことを展開する形式が一般的でした。しかし、組織を取り巻く環境が常に変化し、先が見通しにくいVUCA時代では、過去の経験が通用しない場合があり、指示・命令を行いにくいです。また、マネージャーが部下よりも高いスキルを持っているとは限らず、専門性の高いスキルを持つ部下への指示・命令を行うのが困難な場合もあるでしょう。
そこで現代では、リーダーシップを含めたマネジメントが求められます。マネージャーが部下と同じ目線に立ち、さまざまなスキルや能力を持つ部下を動機付けて巻き込み、活発な対話を通じて協働・創発することが重要です。
【関連記事】組織マネジメントとは?管理職に必要な能力と実施ポイント
マネジメントとは、会社が求める成果や目標に沿って、組織として業務を遂行することです。実際には、目標管理や業務管理、モチベーション管理のほかに人材育成やリスク管理も含まれ、求められる能力も多岐にわたります。
またマネジメントの方法は一つではなく、状況や相手、内容によって適した手法が異なります。部下の特性や場の状況に適した手法を採用することで、部下の力を最大限に引き出しましょう。
【調査レポート】マネジメントの取り組み・実態調査
労働人口の減少など企業を取り巻く環境が大きく変化するなか、人材育成に課題を抱える企業が増えています。
パーソルグループでは、人材育成やマネジメントの実態について調査し「マネジメントの取り組み・実態調査レポート」を公開しました。
レポートでは、離職、上司・部下の認識ギャップ、キャリアなどに焦点を当て、各社のマネジメント状況やパフォーマンスの高い企業の特徴をまとめています。
組織をどのように改善すべきか、ヒントを得られる内容になっていますので、人材育成に課題を抱えるマネージャー・人事の皆様はぜひご一読ください。
A.マネジメントスキルを高める第一歩は、基本的な「型」を学習することです。マネージャーは専門職であり、業種や職種に関わらず共通の役割を持つため、外部研修や本を通した学習が有効です。
パーソルグループではマネージャー向けの研修をはじめ、キャリア・階層別にさまざまな研修プログラムを提供しています。課題別に研修プログラムをまとめたガイドブックは、以下リンクよりどなたでも無料でダウンロードいただけます。
>>人材育成課題を解決する”社員研修”のススメ
A.マネジメントとは管理や経営を指す言葉で、ビジネスにおいては、会社が求める成果や目標に沿って、組織として業務を遂行することです。組織管理だけでなく、業務管理や人材育成、指導もマネジメントに含まれます。
>>マネジメントの定義
A.マネジメントは組織が目標を達成できるよう、手法を考えて組織を管理することを指します。一方でリーダーシップは、部下が同じ方向を向けるよう、方向性を指し示すことをいいます。
>>マネジメントとリーダーシップの違い