Z世代の特徴とは? 価値観や他世代との違い、育成方法のポイントを解説

近年、企業の人材マネジメントにおいて「Z世代」という言葉を耳にする機会が増えています。新入社員や若手社員の多くを占めるZ世代について、「価値観がこれまでと違う」「育成やコミュニケーションの方法が難しい」と感じている人事担当者や管理職も少なくありません。本記事では、Z世代の特徴や価値観、他世代との違いを整理するとともに、企業が押さえておきたい育成のポイントについて解説します。

【お役立ち資料】Z世代を中心とした若手社員育成にお悩みの方へ

価値観の違いやコミュニケーションの難しさから「思うように育成が進まない」と感じていませんか?本資料では、育成課題を整理し、階層別に効果的な研修テーマとプログラムをご紹介します。

資料をダウンロードする(無料)

目次

Z世代とは

Z世代とは、一般的に1990年代後半から2010年代初頭までに生まれた世代を指します。近年、人材マネジメントや組織づくりの文脈において「Z世代」という言葉が注目されるようになりました。これは、社会環境の変化とともに、若い世代の価値観やはたらき方に対する意識が多様化しているためです。

デジタル環境の普及や社会の変化などを背景に、若い世代の価値観はこれまで以上に多様化しています。そのため企業においては、Z世代を一括りに捉えるのではなく、社会背景や価値観の傾向を理解したうえで、組織との関わり方や人材育成のあり方を考えることが重要になっています。次の章では、Z世代の特徴や価値観について詳しく見ていきます。

Z世代の特徴と価値観

Z世代の特徴と価値観"

Z世代を理解するうえで重要なのは、彼らが育ってきた社会環境と、それによって形成された価値観や行動特性です。総務省の「令和6年版 情報通信白書」でも、若年層ほどSNSやインターネットを情報収集の手段として活用する割合が高いことが示されています。 また、デロイト トーマツ グループが実施した「2025年度 国内Z世代意識・購買行動調査」では、Z世代は環境問題や社会課題に対する関心が比較的高い傾向があることが示されています。
このような調査結果からも、Z世代はこれまでの世代とは異なる情報行動や価値観を持つ世代といわれています。ここでは、Z世代の特徴としてよく挙げられる代表的な3つのポイントを紹介します。

【参考】総務省「令和6年版 情報通信白書
【参考】デロイト トーマツ グループ「2025年度 国内Z世代意識・購買行動調査

デジタルを前提とした情報行動

Z世代は、インターネットやスマートフォンが普及した環境の中で成長してきた「デジタルネイティブ世代」といわれています。SNSやプラットフォームを通じて日常的に情報に触れる機会が多く、情報収集やコミュニケーションの多くをオンライン上で行うなど、デジタルを前提とした情報行動が特徴です。

社会課題への高い関心

また、Z世代は環境問題や社会課題への関心が比較的高い世代といわれています。前述の調査でも、サスティナビリティに関する取り組みを行っている企業に対して関心を持つ傾向があることが示されています。このことから、企業がどのような社会的責任を果たしているのか、どのような価値を社会に提供しているのかといった点にも注目する姿勢が見られます。

自分らしい選択を重視

Z世代は、多様なロールモデルやキャリアの選択肢に触れてきた世代です。そのため、従来のような画一的なキャリアモデルよりも、自分に合ったはたらき方や生き方を選択したいという意識が強い傾向にあります。SNSなどを通じて個人が情報発信する機会も増えていることから 「自分らしさ」や「強みを生かすこと」を重視する価値観も広がっています。

Z世代とX世代・Y世代・α世代との違い

Z世代とX世代・Y世代・α世代との違い"

Z世代を理解するためには、他の世代との違いを整理することも重要です。世代ごとに育ってきた社会環境が異なるため、価値観やはたらき方に対する考え方にも違いが見られるといわれています。一般的に、以下のように分類されます。

世代 生まれた時期(目安) 社会的背景 価値観・特徴
X世代 1960年代から1980年代初頭まで 高度経済成長後~バブル期 安定志向、組織への貢献、責任感
Y世代(ミレニアル世代) 1980年代から1990年代半ばまで インターネット普及期 自己成長、やりがい、ワーク・ライフ・バランス
Z世代 1990年代後半から2010年代初頭まで スマートフォン・SNS普及 多様性の尊重、社会課題への関心、自分らしいはたらき方
α世代 2010年代以降 AI・デジタル社会 デジタル前提の価値観、パフォーマンス重視

X世代は安定した雇用や伝統的な価値観を重視する傾向があります。一方、Y世代(ミレニアル世代)はデジタル技術の普及を経験しながらも、対面コミュニケーションやチームワークを重視する特徴があります。

Z世代はこれらの世代と異なり、デジタル技術が完全に浸透した環境で育ったため、オンラインでのコミュニケーションに慣れています。また、社会課題への関心が高く、環境問題や多様性の尊重に積極的です。α世代は、さらにデジタル技術が進化した時代に育っており、Z世代以上にテクノロジーへの依存度が高いとされています。彼らは、AIやIoTなどの技術を日常的に利用する環境で育ち、より高度なデジタルスキルを持つと予測されています。

世代ごとに価値観の傾向は見られるものの、当然ながらすべての個人に当てはまるわけではありません。各世代の特徴を理解したうえで、一人ひとりの価値観や強みを尊重したマネジメントが重要です。

Z世代を育成するためのポイント

Z世代は、これまでの世代とは異なる社会環境の中で成長してきた世代といわれます。そのため、従来の育成方法がそのまま通用するとは限りません。世代の特徴や価値観を理解したうえで、育成方法やコミュニケーションのあり方を見直すことが重要です。ここでは、Z世代を育成するうえで押さえておきたいポイントを紹介します。

目的や背景を共有する

Z世代に業務を任せる際は、仕事の目的や背景を伝えることが重要です。業務の内容だけでなく、「なぜこの仕事が必要なのか」「組織の中でどのような役割を持つのか」を共有することで、仕事への納得感が生まれやすくなります。目的や意義を理解したうえで行動できる環境をつくることは、主体的な取り組みを促すうえでも効果的です。

こまめなフィードバックを行う

成長を実感できる環境づくりも、Z世代の育成において重要なポイントです。評価面談のタイミングだけでなく、日常的なフィードバックを通じて成果や改善点を伝えることで、自分の成長を認識しやすくなります。小さな成功や進歩を言語化して共有することは、モチベーションの維持にもつながります。

【関連記事】フィードバックとは?意味やビジネスでの活用方法を分かりやすく解説

メンバーの成長を促すフィードバックの進め方

フィードバックにお悩みの方へ

「どこまで伝えていいのか分からない」「指摘すると関係が悪くなりそう」そんな悩みを感じていませんか?フィードバックの進め方を体系的にまとめた資料をご用意しています。

資料をダウンロードする(無料)

学びの機会を提供する

Z世代は、自己成長やスキル習得への関心が高い世代といわれています。そのため、研修OJT、オンライン学習など、さまざまな学びの機会を提供することが重要です。また、学習コンテンツをデジタル化したり、短時間で学べる仕組みを取り入れたりすることも、学習への参加を促すうえで有効とされています。

対話を重視する

Z世代の育成においては、一方的な指示ではなく、対話を通じたコミュニケーションが重要です。定期的な面談や1on1などを通じて意見や考えを共有することで、信頼関係を築きやすくなります。また、対話の機会を設けることで、本人の価値観やキャリア志向を理解しやすくなるというメリットもあります。

多様なはたらき方やキャリアの選択肢を尊重する

Z世代は、自分らしいはたらき方やキャリアを大切にする傾向があります。そのため、画一的なキャリアパスではなく、多様な選択肢を示すことが重要です。はたらき方やキャリアの可能性を示すことで、組織の中での将来像を描きやすくなり、エンゲージメントの向上にもつながりやすくなります。

Z世代の育成に効果的な研修・育成施策

Z世代の社員を育成するためには、世代の特徴や価値観を踏まえながら、育成方法や学習機会を設定することが重要です。対話を通じたコミュニケーションや成長を実感できるフィードバックに加え、オンライン学習など多様な学び方を組み合わせることで、社員の成長を支援しやすくなります。ここでは、Z世代の育成において、企業で取り入れられている主な研修・育成施策を紹介します。

1on1ミーティング

定期的な1on1ミーティングは、上司と部下が対話を通じてコミュニケーションを深める機会として多くの企業で導入されています。業務の進捗だけでなく、悩みやキャリアの方向性についても話し合うことで、信頼関係の構築にもつながりやすくなります。Z世代の社員は、対話を通じたコミュニケーションやフィードバックを重視する傾向があるといわれており、定期的に意見を共有できる場として、1on1は有効な施策とされています。

【関連記事】1on1とは?目的・やり方・話す内容とうまくいかないときの対処法

成果につながる質の高い「1on1」のポイント

1on1がうまくいかない原因とは?

「本音を引き出せない」「毎回同じ話で終わる」といった課題をお持ちの方へ、1on1の形骸化を脱却し、成果につながる質の高い「1on1」のポイントをまとめた資料をご用意しました。

資料をダウンロードする(無料)

メンター制度

メンター制度は、新入社員や若手社員に対して先輩社員がサポート役となり、業務や職場への適応を支援する仕組みです。直属の上司とは異なる立場の社員が相談相手となることで、心理的な安心感を得やすくなります。職場への適用や人間関係に不安を感じやすい若手社員にとって、気軽に相談できる相手がいることは大きな支えになります。そのため、Z世代の社員の定着や成長を支援する施策として導入する企業も増えています。

デジタル学習(eラーニング)

オンライン研修やeラーニングなどのデジタル学習は、時間や場所にとらわれず学習できる育成方法の一つです。動画教材や短時間で学べるコンテンツを活用することで、継続的な学習機会を提供することができます。インターネットやデジタルツールに慣れた環境で育ってきたZ世代にとって、オンライン学習は取り組みやすい学習方法でもあります。対面研修やOJTと組み合わせて活用することで、学習機会を広げることができるでしょう。

【関連記事】オンライン研修とは?種類やメリット・実施方法|成功事例あり

プロジェクト型学習

プロジェクト型学習は、実際の業務課題やテーマに取り組みながら学ぶ育成方法です。実践を通じて経験を積むことで、主体性や課題解決力を育てることができます。Z世代の社員は、自分の役割や成果が分かりやすい環境で学ぶことで、成長を実感しやすいといわれています。実際の課題に取り組むプロジェクト型学習は、主体的な学びを促す施策として有効です。

Z世代の育成におすすめの研修テーマ

Z世代の社員の育成には、価値観やはたらき方を踏まえた研修テーマを設定することが重要です。コミュニケーション力の向上やキャリア自律の促進、チームで協業する力の育成などは、多くの企業で取り入れられているテーマの一つです。ここでは、Z世代育成におすすめの主な研修テーマを紹介します。

コミュニケーション研修

コミュニケーション研修は、上司と部下、あるいは世代間の価値観の違いによる認識のズレを解消するための研修です。相手の考えを理解する力や、自分の意見を適切に伝える力を身につけることで、職場でのコミュニケーションを円滑にすることができます。Z世代の社員は対話を重視する傾向があるといわれており、上司やチームメンバーとのコミュニケーションの質を高めることは、信頼関係の構築やはたらきやすい職場環境づくりにもつながります。

キャリア自律研修

キャリア自律研修は、自分のキャリアを主体的に考える力を育てる研修です。将来のキャリアを描きながらスキルや経験を積む意識を高めることができます。多様なはたらき方やキャリアの選択肢が広がる中で、自分のキャリアを主体的に考える力はますます重要になっています。キャリア自律を促す研修は、Z世代の社員が将来の成長イメージを描くうえでも有効なテーマとされています。

【関連記事】キャリア自律とは?企業が支援するメリットや施策、ポイントを解説

チームビルディング研修

チームビルディング研修は、チーム内の信頼関係を築き、協働を促進するための研修です。グループワークやワークショップなどを通じて、相互理解や協働の重要性を学びます。価値観の多様化が進む中で、異なる考え方を持つメンバーと協働する力は重要になっています。チームビルディング研修は、多様なメンバーが協力して成果を生み出す組織づくりにも役立ちます。

【関連記事】チームビルディングの目的や効果とは?進め方や施策10選を紹介

研修サービスについて
パーソルグループに相談してみる

まとめ|Z世代の特徴を理解し、適切な育成を行うことが重要

Z世代は、デジタル環境の普及や社会の変化の中で成長してきた世代であり、これまでの世代とは異なる価値観やはたらき方の傾向が見られるといわれています。そのため、企業においては世代の特徴を理解したうえで、コミュニケーションや育成方法を工夫することが重要です。 企業が持続的に成長していくためには、次世代を担う人材の育成が欠かせません。Z世代の特徴を理解しながら、個々の強みを生かせる育成や組織づくりを進めていくことが求められるでしょう。

【お役立ち資料】Z世代を中心とした若手社員育成にお悩みなら

価値観の違いやコミュニケーションの難しさから「思うように育成が進まない」と感じていませんか?本資料では、育成課題を整理し、階層別に効果的な研修テーマとプログラムをご紹介します。

資料をダウンロードする(無料)