2025年03月19日
2026年01月19日
従業員によって、業務量の差があると感じることはありませんか。チーム内で業務量に差があると、業務の生産性や労働環境の悪化につながります。
「業務平準化」は、このような状況を改善する際に取り組むべき戦略です。業務平準化とは、特定の従業員に仕事が偏らないよう、業務量を均等にすることを指します。
本記事では業務平準化について、似た概念の「業務標準化」との違いを踏まえて解説し、業務平準化を進めるための5つのステップを紹介します。自社で業務平準化に取り組む際は、ぜひ参考にしてください。
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業務の平準化を検討する際に、ぜひご活用ください。
「平準化」は「水準の違いによる差をなくす」という意味です。ビジネスシーンで用いられる業務平準化は、特定の従業員・時期に業務が偏らないよう、業務配分の均等化を行うことを指します。業務量を均等に割り振ることで、従業員の負担を軽減したり、生産性を向上させたりできます。
業務平準化と混同されやすい言葉に、業務標準化があります。どちらも従業員の負担軽減や業務の効率化を目的とした取り組みですが、その焦点は大きく異なります。
業務標準化とは、業務のルールを統一し、どの従業員が担当しても一定の品質を保てるようにすることです。一方で業務平準化は前述の通り、業務量を均等化し、従業員ごとの偏りをなくすことを指しており、アプローチに違いがあります。
ただし、業務平準化を実現させるには、業務標準化が欠かせません。なぜなら、ある業務の偏りを解消しようとしても、その業務を行える従業員が他にいなければ、引き継ぎをスムーズに行えないからです。業務平準化を行う前に業務標準化を行うことで、業務の偏りをスムーズに解消できます。このように、業務平準化と業務標準化は異なる概念ではあるものの、密接な関係にあるのです。
【関連記事】業務標準化とは?目的やメリット、進め方を事例とともに解説

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業務平準化は、以下のような課題を抱える組織にとって有効な手段です。
業務平準化は、特定の従業員に業務が集中し、そのノウハウが共有されずに属人化している場合に有効な手段です。業務が属人化していると、以下のようなデメリットがあります。
業務を分散し、従業員のノウハウをチームに共有することで属人化が解消されて、組織全体の能力向上を図れます。
【関連記事】属人化が発生する5つの原因|対策ポイントを分かりやすく解説
業務改善に取り組むリソースがない場合にも、業務平準化は有効です。業務量を均等に分配できていないと、業務量の多い従業員は目の前の仕事に追われて残業時間が増え、中長期的な課題へ取り組む時間を割けなくなります。
そこで従業員ごとの業務量の差をなくし、残業時間の偏りをなくして時間的な余裕を生み出すことで、業務改善への取り組みを促進できます。
業務平準化に取り組むメリットには、生産性の向上やチームとしての成長加速、従業員のモチベーション向上、トラブルの防止が挙げられます。この4つのメリットについて、具体的に見ていきましょう。
業務平準化によってまず期待できるのが、生産性の向上です。特定の従業員に業務が集中している状態では、どうしてもその従業員の業務効率が下がり、業務全体の進行が遅くなってしまいます。しかし、業務を平準化することで、従業員それぞれの能力を最大限に生かし、チーム全体の処理能力を向上できます。
例えば、ある営業チームで、顧客からの問い合わせ対応が特定のベテラン従業員に集中していたとしましょう。ベテラン従業員は豊富な知識と経験を持っているとしても、一人で対応できる量には限界があり、問い合わせが増える時期は対応スピードが遅れるかもしれません。
そこで、問い合わせ対応をマニュアル化し、チーム全体で業務を分担すれば、ベテラン従業員の負担を軽減すると同時に、問い合わせ対応のスピードを向上できます。また他の従業員のスキルアップにもつながり、チーム全体の対応能力も向上するでしょう。
【関連記事】生産性向上とは?メリットや6つの施策とポイント、事例を解説
業務平準化に取り組むことで、チームとしての成長も加速するでしょう。業務平準化ができていない場合、従業員によって業務の質に差が出てしまい、顧客に提供するサービス品質にもばらつきが生じるケースがあります。
多様な能力を持つメンバーがそれぞれの強みを生かして協力し合うことで、より質の高いサービスを提供できたり、新たなイノベーションを生み出せたりします。業務平準化は、チームとしての成長を加速させることにもつながるのです。
業務平準化は、従業員のモチベーション向上にもつながります。特定の従業員に業務が集中している状態では、その従業員は過度な負担を感じ、ストレスや疲労を抱えがちです。一方、他の従業員は、責任感や貢献実感を得にくく、モチベーションが低下する可能性があります。
業務平準化によって、業務量や責任を均等に割り振ることで、従業員一人ひとりの負担を軽減し、よりはたらきやすい環境をつくることができます。またさまざまな業務に携わる機会を与えることで、従業員のスキルアップを促進し、自己成長を実感させられるでしょう。加えて業務が分散されたり、自分の担当業務を他の従業員が対応できるようになったりすることで、休暇を取得しやすくなります。
例えば製造現場で、特定の従業員に難しい作業が集中していたとします。業務平準化の一環として、作業工程を見直し、他の作業員にも一部の工程を分担させることで、特定の従業員の負担を軽減できるだけではなく、他の作業員にも新しいスキルを習得する機会を与えることができます。
業務平準化や標準化には、業務におけるトラブルの発生を未然に防ぐ効果も期待できます。
特定の従業員に業務が集中している状態では、その従業員しか業務内容を理解していないため、従業員が不在になった場合、業務が滞ってしまう可能性があります。また業務プロセスが明確化されていないことで、ミスや漏れが発生しやすくなるというリスクもあります。
業務内容を可視化し、標準化して業務平準化を進めることで、誰が担当しても一定の品質で業務を遂行できるようになり、特定の従業員の不在による業務の停滞や、属人的なミスを防止することができます。
例えば、経理業務で、特定の従業員しか扱えない複雑な処理があったとします。業務平準化の一環として、処理手順をマニュアル化し、複数人で対応できるようにすることで、その従業員が不在の場合でも業務を滞りなく進められます。
前述の通り、業務平準化を行うには、業務の可視化・標準化から始めなくてはなりません。ここからは、業務平準化を行う流れを、5つのステップに分けて解説します。
業務平準化を行うに当たって、最初に行うべきことは業務の可視化です。業務の偏りを解消するには「そもそもどの業務を誰がどの程度の時間をかけて行っているのか?」「どの時期にどんな業務が発生しているのか?」などを明らかにしなければなりません。
業務可視化を進める際は、可視化の目的を明確にし、関係者と共有しましょう。作業時間の削減や品質向上、属人化の解消など、具体的な目標を設定することで、取り組むべき範囲や方向性が見えてきます。
また、目的を共有し、従業員のモチベーションを高め、積極的な協力を促すことも重要です。
【関連記事】業務可視化とは?進め方を3ステップで解説【フォーマットあり】
次に、各従業員に依頼し、業務を細かく分解して洗い出します。「他の人がスムーズに作業できるレベル」を基準に、すべての手順を詳細に書き出すことがポイントです。

受注処理業務を例として、注文を受ける業務の場合、「注文内容を端末に入力する」「入力した内容をチェックする」など、具体的な作業に分解しましょう。
洗い出した業務を「感覚型」「選択型」「単純型」の3種類に分類します。3種類のうち、選択型や単純型に分類される業務が、業務標準化の対象となります。
多くの業務が感覚型に思えるかもしれませんが、条件を明確化することで、選択型や単純型に分類できるものもあります。業務の87%は標準化できるという調査結果も出ています。感覚型だと決めつけずに、選択型や単純型に分類できないかどうかを検討しましょう。
業務を3つに分類できたら、選択型や単純型の業務フローを整理し、チーム全体が理解できる形でまとめます。
すべての業務フローの整理を一度に行うのは難しいため、選択型・単純型で発生頻度が高いものなど、優先順位を付けて取り組むのがおすすめです。
業務手順を見直し、不要な業務の削減や効率化を図りながら、マニュアルやルールを再設定しましょう。マニュアル作成時は、誰が見ても手順を理解できるレベルまで詳細に記載することが重要です。再現性と代替性を意識し、業務を標準化しましょう。
マニュアルの整備と並行して、業務分担を検討しましょう。ここまでのステップで業務を可視化・標準化したことで、分担できる業務が見えてきているはずです。
まずは従業員ごとの偏りを確認し、業務量の多い従業員の業務の配分を見直しましょう。また半期や年次など、時期により発生する業務があり、通常業務と対応時期が重なる場合には、本当にその時期に行うべき業務なのかを改めて見直してみることも重要です。整理すると、慣習でその時期にやっているだけの業務や、閑散期に前倒しして対応できる業務が見つかるかもしれません。
どうしても業務が多く重なる場合は、そのタイミングだけ通常業務を別の従業員に割り振ることで、業務平準化を図ります。
標準化が難しい感覚型の業務については、担当する従業員がその業務に集中できるよう、選択型や単純型の業務を別の従業員に渡すと良いでしょう。また感覚型の業務といっても、細分化すれば分担できる業務があるかもしれません。業務の負担が偏らないよう、業務の細分化も検討しましょう。
また、本当に人が行うべき業務なのかを考えることも重要です。例えば、依頼に対するリマインドを手動で行っている場合、RPAを使って自動的にリマインドが配信される仕組みを整えれば、人の手が不要になります。一つひとつは小さな作業であったとしても、積み重ねると新しいリソースの確保につながるでしょう。

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業務可視化は、属人化を解消し従業員の負担を減らすために実施されます。本資料では、業務可視化のステップに加えて、業務の割り振り方やマニュアル化のコツなども詳しく解説します。
業務平準化をスムーズに進め、生産性向上や従業員の負担軽減につなげるために、以下4つのポイントを押さえて取り組みましょう。
業務平準化を成功させるためには、管理職の積極的な関与が不可欠です。
日々忙しい従業員は、通常業務以外の新しい取り組みに対して、なかなか前向きになれなかったり、優先度を下げてしまったりといったことが起こりがちです。
そのため、まず管理職自身が業務平準化の重要性を理解し、そのメリットを現場に伝える必要があります。そして、率先して業務の可視化や標準化に取り組む姿勢を見せることで、現場の従業員も積極的に協力してくれるでしょう。
さらに、進捗状況を定期的に確認し、必要があれば軌道修正を行うなど、リーダーシップを発揮することで、スムーズな導入を促進できます。
最初から完璧を目指して、すべての業務を一度に平準化しようとすると、大きな負担がかかり、頓挫してしまう可能性があります。
まずは、標準化しやすい業務を一つ選び、小さな範囲で平準化に取り組んでみましょう。例えば、営業部門での契約締結業務や、人事部門での入退社の対応など、発生頻度が高く、定型化しやすい業務から始めるのがおすすめです。成功体験を積み重ねることで、従業員のモチベーションを高め、より広範囲な業務平準化へつなげられます。
例えば、タスク管理ツールやプロジェクト管理ツールを活用することで、平準化を目指して、現状の業務や役割分担、工数などがスムーズに可視化できます。
またチャットツールや情報共有ツールなどを導入することで、従業員間のコミュニケーションを活性化し、ノウハウ共有も促進することができます。ツールの導入は従業員の負担軽減にもつながるため、積極的に活用すると良いでしょう。
業務平準化は、一度実施したら終わりではありません。チームやビジネス環境の変化に合わせて定期的に業務を見直し、改善を繰り返すことが重要です。
例えば、3カ月ごと、または半年ごとなどで、現状の業務プロセスや課題を分析し、必要があれば業務分担やマニュアルなどを修正しましょう。また従業員からの意見やフィードバックを積極的に収集し、改善に生かすことも大切です。
業務の状況を分析するに当たり、前述したツールを活用できます。常に最新の業務状況が可視化される仕組みがあることで、業務の見直しを行いやすくなるでしょう。
最後に、パーソルグループで提供している、業務平準化につながるサービスを紹介します。
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業務平準化を行えば、特定の従業員に業務が集中しがちな状況を改善でき、チーム全体の生産性向上や従業員の負担軽減につながります。
業務平準化を進める際は、本記事で紹介した5つのステップやポイントを参考にして実施してみてください。
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Bizer株式会社 兼 パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社 事業開発本部
Bizer team部 営業CSグループ マネージャー
林﨑 真侑
パーソルキャリアにて企業の採用活動を支援した後、パーソルビジネスプロセスデザインへ異動し、RPAを用いた業務効率化を支援。その後、Bizer株式会社へ出向し、「Bizer team」を通してバックオフィスチームの生産性向上のサポートに従事。