2022年02月09日
2023年01月16日
採用業務は業務内容が多岐にわたるため、担当者の負担が大きい業務です。優秀な人材を採用し、企業の競争力を強化するために、採用業務を効率化し、採用業務の質を高めることが重要です。
本記事では採用業務を効率化するべき理由やメリット、効率化の方法について解説します。
【調査レポート】激化する採用競争の「今」 人材採用の実態とは?
少子高齢化や市場環境の変化により、企業の採用競争は激化しています。
そこで、パーソルグループでは、企業の経営層・管理職・人材の採用・育成に携わっている900名を対象に調査を行い、採用活動における課題や活用している採用チャネル、ターゲット層を採用するための取り組み、採用見込み数・コストなどをレポートにまとめて公開しています。
採用ご担当の方はぜひご活用ください。
採用業務を効率化する主な理由は、工数削減とも捉えられますが、もう少し踏み込んだ言い方をすると「より優秀な人材を少ない工数で採用するため」と捉えられます。企業にとっては、より優秀な人材を採用することが、中長期的な成長につながるからです。
採用業務は、業務の内容が下記のように非常に多岐に渡っています。
新卒採用の時期になると業務量が過多になってしまい、長時間労働やパフォーマンスの低下を招きかねません。特に採用担当者が人材育成や労務管理も兼任、または一部を担当している企業の場合、負担の軽減は必須です。
採用業務を効率化することで、採用戦略の立案や面談、求職者へのフォローといった業務に注力することができます。採用フロー全体のスピード感があがることで、優秀な人材の獲得につながるでしょう。
また、2018年に経団連の「採用選考に関する指針」が廃止され、就職・採用活動日程を関係省庁連絡会議にて検討するように採用ルールが変更となりました。採用スケジュールは全体的に遅くなっており、2025年度卒の学生は、採用広報活動開始が3月以降、採用選考活動開始が6月以降となっています。
これらの要因により、採用担当者はこれまで以上に短い時間で採用を行うことが求められるようになりました。そのため、採用業務の効率化が急務とされているのです。
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採用業務において、「求人広告を出しても応募が無い」「欲しい人材の採用が出来ない」といったお悩みをお持ちではないでしょうか。本資料では、採用業務におけるよくある課題を採用活動のフェーズ別にご紹介しています。 採用活動のプランニングにお役立てください。
採用業務は定型的な業務ではないため、効率化しづらい業務です。ここではどのように採用業務を効率化させるのか、5つの方法を紹介します。
まずは、採用業務フローを見直し、業務上の課題の発見と優先順位をつけることからはじめましょう。
例えば、応募受付のときであれば「応募が少ない」、選考や内定対応では「内定辞退する人数が多い」などの課題が考えられます。
次に、解決するべき課題に優先順位をつけていきましょう。採用業務はやるべきことが多く、いきなりすべて改善するのは容易ではありません。応募者数と内定辞退者数に課題がある場合は、それぞれの数値を採用計画でのシミュレーションと比較し、どちらの課題の優先順位が高いのかを検討しましょう。
【関連記事】採用計画とは?正しい立て方と新卒・中途におけるポイントを解説
コミュニケーションの自動化は内定辞退を防ぎ、採用効率の向上につながります。
企業からのレスポンスが遅いと求職者の関心が薄れてしまい、内定辞退の確率が高まる恐れがあるためです。リクルートキャリアの「就職白書2017」によると、内定を辞退した人の約20人に1人が、内定通知が遅いことを理由に内定を辞退しています。
求職者は非常に多く、採用担当者の工夫だけでスピードを上げるのは難しいため、ITツールの導入を検討しましょう。
ITツールを導入することで、応募受付時の返信や、選考結果の通知を自動化させることができます。これらの作業を自動化させることで、採用業務の負担が軽減し、さらには連絡漏れといった人為的ミスも防げます。特に求人数が多いほど、ITツールによるレスポンスの自動化は効果的です。
【関連記事】採用DXとは?実現のステップや成功するためのポイントを解説
面接評価シートのフォーマットを作成し、評価基準を統一することで、効率化を図ることができます。面接業務を複数人が対応する場合、評価基準があいまいになっていると、情報共有や結論を出すのに無駄な時間を使ってしまうためです。
評価基準を作成する際は、客観的な指標で担当者に関係なく評価できる体制を整えましょう。特にスキルや経験については具体化、数値化します。また、客観性の確保が難しい熱意やコミュニケーション能力などは、チェックリストを使うとより客観的に判断することができます。
コロナ禍でオンライン面接を導入する企業が増加しています。オンライン面接は感染症対策だけではなく、業務効率の改善にも貢献します。以下が主なメリットとして考えられます。
・遠方に住む求職者にアプローチできる
・求職者、面接担当者の移動の工数がなくなり、日程調整がしやすい
・面接会場の手配や準備が不要になる
これらのメリットにより、業務工数が削減され、採用フローの短期化にもつながります。
「従来の手法がうまくいかず、採用活動の成果が出ない」という課題がある場合は、採用マーケティングを取り入れることも効率化の一つの手段です。採用マーケティングとは、採用活動にマーケティングのフレームワークを取り入れた考え方のことです。
一般的な購買行動において、顧客は商品を知ってすぐに買うのではなく、興味を持ち、比較検討した結果、購入に至ります。この流れに採用領域を当てはめると、下図のようになり、それぞれのファネルで有効なチャネル(アプローチ経路)が異なります。
課題のあるファネルごとに必要なチャネルを整理することで対策を取りやすくなるため、採用マーケティングの考え方を導入・見直してみるとよいでしょう。
【関連記事】採用マーケティングとは?メリットや実践の6ステップを解説
採用業務を効率化する方法として、ITツールやサービスの導入も効果的です。パーソルグループでご提供しているツールやサービスをご紹介します。
「HITO-Linkリクルーティング」は採用のオペレーション業務を自動化できる採用管理ツールです。応募者との日程調整、連絡、書類整理など、煩雑になりがちな業務を、以下の観点からサポートします。
・求人データの自動読み込みによる管理業務の削減
・カレンダー連携機能によるスケジュール管理の効率化
・紹介会社と連携し、求人の進捗をリアルタイムで管理できる
・採用での応募数などを収集し、課題分析・把握が可能
採用業務をアウトソーシングすることで、業務効率の改善をする方法もあります。
採用代行(RPO)サービスを活用することで、求人広告の作成や求人サイトの選定などの採用業務を委託できるため、採用戦略立案や面接など、本来注力すべきコア業務に集中することができます。
また、採用戦略計画から第三者の意見をもとに見直したいという方は、コンサルティングサービスが付随しているアウトソーシング先を検討してみると良いでしょう。
【関連記事】RPO(採用代行)とは?委託できる業務と活用事例・メリット
採用業務は業務量の多さに加えて、採用手法が多様化したことで、高度な知識が求められるようになっています。そのため、より一層業務効率を高めることが求められています。業務プロセスを可視化し、課題を明確にした上で、業務効率の改善を図りましょう。
【調査レポート】激化する採用競争の「今」 人材採用の実態とは?
少子高齢化や市場環境の変化により、企業の採用競争は激化しています。
そこで、パーソルグループでは、企業の経営層・管理職・人材の採用・育成に携わっている900名を対象に調査を行い、採用活動における課題や活用している採用チャネル、ターゲット層を採用するための取り組み、採用見込み数・コストなどをレポートにまとめて公開しています。
採用ご担当の方はぜひご活用ください。
A1.限られた工数で優秀な人材を採用するためには、業務の効率化が重要です。特に、2018年に経団連の「採用選考に関する指針」が廃止されたことで、採用スケジュールは全体的に遅くなっています。 より短い期間で質の高い採用活動を行うためにも効率化は必須となっています。
>>なぜ採用業務の効率化が必要なのか
A2.採用業務の効率化の方法は主に以下の5つが挙げられます。
1. 採用プロセスの改善
2. コミュニケーションの自動化
3. 評価基準の統一
4. 採用プロセスのオンライン化
5. 採用マーケティングの導入・見直し
ツールを導入するだけでなく、現状のプロセスに問題がないかといった確認も重要です。
>>採用業務を効率化する5つの方法