人事業務の効率化は何から取り組むべき?事例やツールも紹介

労働人口減少の影響を受け、慢性的な人材不足が多くの企業で課題となっています。また、2019年4月より順次施行されている「働き方改革関連法」では労働時間の上限や有給取得の義務が定められており、一人当たりの生産性の向上も求められています。

人事・労務部門は、採用・育成・異動配置・評価など幅広い業務を行っており、企業経営に不可欠です。つまり、業種業態を問わず必要となる業務のため、企業全体の効率化を検討する際、必ず見直しておきたいポイントでもあります。

本記事では、人事業務を効率化する方法からステップ、効率化に役立つツールまで紹介します。

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幅広い人事業務の効率化を検討する前に、まずは既存の業務フローを可視化し、正しく整理することで効果を高めることができます。

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目次

人事業務とは

人事業務とは、企業の重要な経営資源の一つ「ヒト」に関する業務全般を指します。給与計算や勤怠管理といった「労務管理」と、採用や育成といった「人事管理」の大きく2つに分類することができます。

人事業務とは
また、人事業務は、働き方改革をはじめとする時間外労働時間の上限規制や年5日の有給休暇取得の義務化など、法改正・制度改正時の対応が必要不可欠です。加えて、コロナ禍でテレワークが急速に進むなど、はたらき方が大きく変化しており、人事業務は今まで以上に複雑化しているといえます。

【関連記事】人事管理とは?目的や労務管理との違い、具体的な業務を解説

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人事部門の現状

では、人事部門における業務の現状はどのようになっているのでしょうか。

パーソル総合研究所の調査によると、人事業務の忙しさについて「人材採用」や「労務管理」が最も忙しく、約8割が忙しいと回答しました。 人事部門の忙しさ

【出典】株式会社パーソル総合研究所「人事部大研究

また、忙しさの理由を尋ねると、約6割が「人手不足」と回答しました。次いで「定型業務の増加」や「業務のアウトソーシング・効率化・IT化が進まない」という回答も3割を超えています。

順位 人事部門の忙しさの理由 選択率
1 人事部の人手が不足しているから 60.4%
2 突発的な業務が多く発生するから 50.0%
3 繁忙期に業務量が増加するから 47.5%
4 定型業務の量が増加しているから 34.0%
5 業務のアウトソーシングや効率化・IT化がなかなか進まないから 33.8%
【出典】株式会社パーソル総合研究所「人事部大研究」より作成

人事・労務部門では、採用、育成、異動配置、評価など幅広い業務を行っています。これらの業務は企業経営にとって不可欠ですが、変化の激しい時代で市場優位性を確保するために、変化に対応できるスキルや知識、経験を持つ人材を獲得することが大切です。

人事担当者がより戦略的な業務に時間をかけられるよう、業務の効率化は必須と言えるでしょう。

【関連記事】戦略人事とは|人事部門に求められること、組織づくりのポイント

【調査レポート】大企業の人事が取り組むべき人事施策とは?

従業員エンゲージメントに課題認識を持つ企業は多いのではないでしょうか。本資料では、企業の経営層ならびに人事に携わる人を対象とした全国調査の中から、従業員エンゲージメントの向上にあたっての課題や取り組み施策など、いま取り組むべき人事施策に関する結果をまとめています。

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人事業務を効率化する方法

ここまで人事業務の現状について説明しましたが、次に人事業務を効率化する方法について、具体例を交えつつ解説します。

ITツールの導入

業務内容にあわせてITツールの導入を検討しましょう。

例えば、採用プロセスで行う「応募者の管理」や「面接の日程調整」「応募傾向の分析」といった業務は、採用管理システムの活用が効果的です。システムにより自動化することで、本来時間を割きたい面接や採用戦略の立案といった業務へ時間をかけられるようになるでしょう。

【お役立ち資料】ITツール導入・活用に関する実態調査

パーソルグループではITツール導入に携わる1000名を対象にITツールの実態調査を行いました。ITツールの導入から運用・活用方法までレポートで詳しく紹介します。

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【関連記事】HRテック(HR Tech)とは?導入ステップやメリット、事例

ペーパーレス化の推進

前述のとおり、紙で管理する書類が多いといった課題の解決により、効率化を図ることができます。

顧客に関する情報を紙ベースで管理していると、社内で情報を共有する際に手間がかかってしまいます。そこで、社内データや情報について、データ化に取り組んでみましょう。ペーパーレス化により、必要な情報が素早く検索できるようになり、情報を探す時間的コストを削減できるでしょう。

また、はたらき方が多様化するいま、データ化することで、場所を選ばず情報を管理できるようになります。

事例|株式会社野村総合研究所でのノンペーパーに関する取り組み

▼取り組み前の課題
業務上作成する紙資料が机上に山積みとなり、キャビネットも書類で溢れる状態でした。多くの社員が、多量の紙を使用することが日常化しており、使用量についても無頓着になっていました。

▼取り組み
使わない・残さない、ではなく、紙にとらわれないはたらき方の構築により、業務の効率化を図りました。紙で保管する必要のないものは電子化したり、ノートPCを全社員に配布しどこでも仕事が出来るような体制を整えたり、会議資料もプロジェクターやスクリーンを活用したりという変革を実行。結果的に、環境整備だけでなく意識改革にもつながり、紙にとらわれないはたらき方を実現しました。


【参照】総務省「10のワークプレイス改革の取組」

【関連記事】バックオフィスのDX|5つのメリットと業務効率化の方法を解説

アウトソーシングの活用

勤怠管理や給与計算といった労務管理はアウトソーシングを活用することも一つの手です。

労務管理は人事業務のなかでも工数がかかる作業です。社会保険や税金など、法律関係の専門的な知識を必要とします。また、月末や年度末など多忙な時期が予め決まっていることや、定型化しやすい業務内容でもあることから、コア業務に注力するためにもアウトソーシングに向いている業務と言えます。

【お役立ち資料】アウトソーシングで業務を改善!成功事例と15のチェックポイント

総務業務をはじめ、さまざまな部門ごとにアウトソーシングの成功事例を紹介。現場の課題感からアウトソーシング導入後の効果、改善のプロセスをまとめています。

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人事業務を効率化するための最初のステップ

人事業務を効率化するために、まずは何から取り組んでいくべきなのか、解説します。

業務の洗い出し

業務の効率化を進める際には、業務を洗い出し、現状を把握することからはじめましょう。

 ・どのような業務を行っているのか
 ・誰が担当しているのか
 ・どれくらいの人員を必要としているのか
 ・所要時間、工数はどの程度か

といった項目について、一つずつ業務の棚卸しを行います。

この際気をつけたいことは、人事部門だけで効率化を進めない ことです。なぜなら人事業務は会社全体にかかわっているため、組織や他部署を巻き込んだ改革になるからです。効率化を進める際には、それぞれの部署ごと、チームごとに業務フローを洗い出すことが大切です。

【関連記事】業務改善とは?進め方と具体例・成功ポイントを解説

効率化すべき業務の検討

業務を見える化し、業務の全体像を把握できたら、どの業務を効率化させるか検討します。

 ・マニュアル化しやすい
 ・定型的な業務である
 ・ある程度決まった頻度で行う必要がある

といった業務は効率化を図りやすいです。一例として、勤怠管理や給与計算があげられます。今までのやり方に固執しすぎず、「削減できる業務はないか?」といった視点で業務プロセスの見直しを図りましょう 。

人事業務の効率化に役立つツール

最後に、人事業務の効率化に役立つパーソルグループのサービスを紹介します。

採用管理システム「HITO-Linkリクルーティング」

人事業務とは

採用管理システム「HITO-Linkリクルーティング」は、新卒・中途のあらゆる採用業務を“自動化・効率化”し、
『オペレーション業務の削減』&『採用スピードの向上』を実現します。

HITO-Linkリクルーティングでできること

・応募者との日程調整や連絡、社内調整といった膨大なオペレーション業務を自動化
 →採用戦略や面接といった採用活動に多くの時間を費やすことができる
・内定までのリードタイムを短縮
 →採用活動がスピーディーに
・応募者データの蓄積・分析
 →採用課題が明確になるため、採用計画見直しの一助にも

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労務管理ツール「MITERAS(ミテラス)仕事可視化」

「MITERAS(ミテラス)仕事可視化」は、「労働時間の乖離把握」と「仕事実態の可視化」、2つの機能で労務の見える化を実現するツールです。長時間労働やサービス残業といった労務リスクの発生を低減させ、テレワークを安心して推奨できる環境づくりに寄与します。

1か月間無料トライアルも実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

人事業務を効率化する方法やステップについて紹介しました。いま一度自社の人事業務を見直し、効率的な業務へと変革していきましょう。