2024年08月01日
2025年05月30日
日本の労働力人口が減少傾向にある中で、多くの企業が営業力強化に取り組んでいます。営業活動の見直しを図る際に役立つのが、営業コンサルティングサービスです。
営業コンサルティングを活用することで、専門性を有するコンサルタントから、営業戦略の策定・組織の立ち上げ・変革・デジタル化の推進など、営業業務に関する幅広い支援を受けられます。
本記事では、営業コンサルティングの具体的なサービス内容や活用するメリット、料金の相場、コンサルティング会社の選び方などについて解説します。サービス導入を検討している方は参考にしてください。
【お役立ち資料】営業力強化のカギ!セールスイネーブルメント活用術とは
営業力強化として、セールスイネーブルメントに取り組む企業が増えてきていますが、以下のような課題をお持ちではないでしょうか。
・自社の営業力が伸び悩んでいる
・営業データを蓄積しているが、活用までに至っていない
パーソルグループでは、営業のプロが実践するセールスイネーブルメントの活用術を無料で公開しています。営業成果向上のためにぜひご活用ください。
目次
営業コンサルティングとは、企業の営業活動に関する課題の解決を専門家が支援するサービスです。自社の状況や要望に合わせて、営業組織の立ち上げや戦略立案、デジタル化の促進など、幅広い支援を受けられます。
営業コンサルティングと営業代行は、どちらも営業活動を支援するサービスですが、目的や役割が異なります。
営業コンサルティングは、営業活動における課題を解決すべく、コンサルタントが自身の専門知識やノウハウを提供し、主にアドバイスや戦略立案、組織改革の提案を行います。実行支援を含む場合もありますが、最終的には企業が自らの力で実行することを前提にしています。
一方、営業代行は、依頼主である企業に代わって実際の営業活動を実行します。テレマーケティング、新規開拓、インサイドセールス、フィールドセールス、既存フォローから戦略立案まで、受託できる仕事内容はサービスを提供する会社によってさまざまです。
つまり、営業コンサルティングは改善策の提案とアドバイスを行い、営業代行は業務の実行そのものを外部に委託することです。自社に必要な支援内容に応じて選択しましょう。

【お役立ち資料】セールスイネーブルメント活用術を公開中
営業力強化の手法として話題になっている「 セールスイネーブルメント」をご存知でしょうか?企業の営業活動を根底からテコ入れし、売れる組織を生み出すために有効な取り組みです。
本資料では、自社の営業活動に悩みを抱えている方に届けるべく、セールスイネーブルメントについての基礎的な情報から活用法までを詳しくご紹介します。貴社の営業力と成果の向上のためにご活用いただければ幸いです 。
営業コンサルティングサービスを利用することで、主に以下の支援を受けられます。
市場分析や競合調査を基に、最適な営業戦略を立案します。営業戦略はゼロベースで構築するケースもありますが、既存の営業戦略を整理・再検討し、精度向上を目指すのが一般的です。
コンサルタントが市場調査から入り、戦略立案そのものを代行する場合は、革新的な戦略が期待できる一方、実行支援まではサービスに含まれないケースが多く、実行に課題が残ります。また主に大手コンサルティングファームなどが提供しているため、費用が高額になる傾向があります。一方で、コンサルタントがワークショップなどを通じて顧客とともに戦略を練る方法や、顧客の戦略策定プロセスに要所で参画しアドバイスのみ行う方法など、コンサルタントとの関わり方はさまざまです。
【関連記事】営業戦略を立案するための6ステップと8つのフレームワークを解説
営業戦略は現場の行動指針となるため非常に重要ですが、実際に成果を出すには営業メンバーを巻き込んだチームでのトレーニングが不可欠です。コンサルタントの協力を得ながら現場でのワークショップを開催して営業戦略を浸透させた後、営業メンバーの面談や商談進捗などのフォローを通してスキルアップにつなげましょう。
【関連記事】営業組織のあるべき姿とは?強い営業組織をつくる方法を解説
業界問わず多くの企業でDXが加速する中で営業領域においてもDXが進んでいます。DXに取り組むことで営業活動の効率化や営業スキルの標準化、生産性向上などが期待できます。CRMやSFAなどのデジタルツールの選定・導入やデータ活用・分析など、社内の専門知識が不十分な場合は、コンサルタントの協力を得ることでスムーズに進められます。
【関連記事】営業DXとは|進め方のポイントや注意点についてわかりやすく解説

【お役立ち資料】営業成果を爆上げするセールスAI活用術を公開中
今や営業活動に欠かせないAIですが、「AI活用の進め方が分からない」「具体的にどのような効果があるのか知りたい」という方は多いのではないでしょうか。
そこで本資料では、営業活動に焦点を当てて、セールスにAIを活用するメリットや注意点、失敗談に基づいた活用法までを詳しくお伝えします。貴社の営業活動の一助としてご活用ください。
営業コンサルティングの料金は、営業組織が抱える課題や必要な支援、またコンサルタントの経験や所属する会社のブランドによって大きく変動します。相場を定義することは難しいため、複数社(または複数人)に事前に相談・交渉したうえで決定するのが望ましいでしょう。
契約形態や料金体系は大きく分けて以下の4タイプです。
毎月定額の料金を支払い、専門知識を有するコンサルタントによる継続的なサポートを受けられる契約形態です。コンサルタントの訪問頻度や打ち合わせ時間などの条件に基づいて金額が設定されます。
「ひと月あたり」や「1日あたり」といった時間・期間単位で料金が設定される契約形態です。アドバイザリー同様に、コンサルティングの条件によって金額は異なります。コンサルタントに支払う料金を算出しやすい点がメリットと言えるでしょう。
獲得した成約件数や成約金額といった成果に応じて料金を支払う契約形態です。全額が成果報酬となるケースは少なく、一定のベース報酬に加えて成果報酬を支払う場合が大半です。費用対効果を明確にしやすい一方で不確定要素が多いため、あまり普及していません。
ある特定の課題に集中して、期間や業務内容、想定するアウトプットなどを定めて都度契約を交わす形式であり、最も一般的な契約形態です。契約自体は明確であるものの、費用の計算根拠を示すのが難しい場合もあります。
このように、契約形態にはさまざまな選択肢があるため、選ぶ際にはアウトプットに対して稼働日数を換算し、交渉過程で確認・勘案しながら比較するとよいでしょう。

営業コンサルティングを活用することで得られるメリットは3点あげられます。
営業コンサルティングでは、さまざまな業界・分野における営業活動の成功例を熟知したプロのコンサルタントから支援を受けられます。客観的な立場から自社の課題を指摘してもらうことで、上流の営業戦略から体制を再構築することができ、組織全体の営業力強化につながります。
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営業コンサルティングでは、営業プロセスの最適化によって生産性の向上も期待できます。具体的には、営業フローや体制を見直したり、デジタルツールを導入したりすることで、営業メンバーのパフォーマンス最大化につながるでしょう。
自社の営業力に課題があると認識していても、長年運用してきたやり方を変えるのは容易ではありません。日々の業務に追われ、抜本的な改善が後回しになってしまうケースはよく見られます。外部のプロフェッショナルの知見・ノウハウを活用することで、社内のリソースに依存せず、スピーディーに施策を推進できるでしょう。
営業方針や課題認識が明確な企業は、営業コンサルティングを導入することで成果を出しやすいといえるでしょう。特に、自社の営業がどうあるべきか、理想とするあり方は描けているにもかかわらず、具体的な手法がわからないという場合、営業コンサルティングの導入は効果的です。
一方で、明確な目的意識がないままコンサルティングを導入しても、定めた戦略や施策について最終的に現場まで行動を徹底できず、成果につながらないケースがあります。営業コンサルティングの導入によって何を実現したいのか、目的を明確にすることが重要です。
営業コンサルティングの成果を最大化させるには、経営層から現場のマネージャー、メンバーまでを巻き込み、営業戦略に基づく実行を徹底することが重要です。
どんなに優れた営業戦略を立案しても、トップダウンで現場に指示するだけでは、なかなか実行に結び付かないケースはよくあります。営業戦略そのものを現場が主導して考える必要はありませんが、戦略を立案する過程でワークショップなどを行い、現場のマネージャーも含めて考える機会を設けましょう。これによって営業戦略への理解が深まり、誤解や都合のよい解釈を防げます。
また、戦略通りに実行したからといって、必ずしも期待したような成果が得られるとは限りません。実行後も見直しと改善を繰り返すサイクルを回すことが不可欠です。
数ある営業コンサルティングサービスの中から、どの会社を選べばよいのでしょうか。選び方のポイントは以下の3点です。
どのような業界・規模の会社をどれくらい支援してきたかという実績を確認しましょう。この場合の実績とは、単に支援実績の数ではありません。過去の事例で、どのような状況から課題を見いだし、どのように解決したのかというストーリーに注目するとよいでしょう。
同様に、同業種での実績にこだわりすぎる必要もありません。自社の課題に対する答えは、同業の実績の中にあるとは限らないため、支援実績にストーリー性があるかに注目しましょう。
コンサルティング会社によって、強みとする領域や支援内容は異なります。どのような場面でコンサルティングを活用したいかを明確にしたうえで、検討を進めましょう。
例えば、営業DXを推進したい場合は、ツールの選定や導入、導入後の教育や運用支援、データを扱うマネジメントのスキルアップまで一気通貫で対応できるコンサルティング会社を選ぶとよいでしょう。新入社員を即戦力化したい場合は、OJTやロールプレイなどの研修を得意とする、人材育成に長けた会社を選定するのはもちろんのこと、受け入れる側のマネージャーやチームビルディングまで対応できる会社が適しています。
また、自社が属する業界の専門知識や商慣習はもちろん、自社の経営方針やMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に対する理解度も、コンサルティング会社を選ぶ際に考慮したいポイントです。ただしこれらは、ホームページに掲載されている企業情報やサービス案内資料だけでは判断できません。実際にコンサルティング会社へのヒアリングの機会を設け、可能な限りコンサルタントとも面談をしたうえで検討することをおすすめします。
営業コンサルティングは中長期にわたる支援となるため、伴走者として信頼の置ける会社であることが重要です。一方的な提案ではなく、自社の意向や事情に寄り添った提案をしてもらえるかどうかが試金石となるでしょう。
多くのコンサルティング会社は、何らかのメソッド(方法論)を持っていますが、そのメソッドを押し付けられるのでは、研修を受けたり、書籍を読んだりするのと何ら変わりません。自社のメソッドと顧客特有の事情や状況とをアジャストできるコンサルタントであるかどうか、見極めましょう。
営業コンサルティングの成果を最大化するために、並行して取り組むべき、営業組織の生産性を高める3つの施策について解説します。
営業組織は、営業戦略のもとに成り立っています。組織の生産性を高めるには、上流の営業戦略から見直したうえで、人員の配置やチームマネジメントの最適化を図りましょう。
例えば、顧客リストを分析し、重点的にフォローすべき層と最小限のフォローにとどめるべき層に分類することで、投入する営業リソースが調整できます。これにより、無駄が削減され、生産性の向上が期待できます。
営業メンバー一人ひとりのスキルが高まれば、生産性はおのずと高まり、売上の向上が期待できます。反対に、メンバーの育成をおろそかにしていると、業務の属人化や退職につながるケースも考えられます。
こうしたリスクを防ぐために、まず営業メンバーに求められるスキルを可視化するとよいでしょう。そのうえで、ワークショップや研修・セミナーの実施、ナレッジ共有の機会などを仕組みとして確立し、個人のスキル習得をマネジメントすることが重要です。

分かりやすい営業研修の選び方ガイドを公開中
自社の営業組織に研修を導入したいが、種類が多すぎてどのような研修が良いか分からないといったお悩みはないでしょうか?
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営業研修の導入を検討している方はぜひご活用ください。
顧客情報や商談進捗などの情報がバラバラに管理されていると、管理・共有の工数が増え、生産性の低下につながります。それらを一元管理し、有機的につなぎ合わせるためには、以下のようなツールの活用がおすすめです。
| CRM(顧客管理システム) | 既存顧客および見込み客との関係性を可視化し、購買目的やニーズなどの情報を総合的に管理できます。 |
|---|---|
| SFA(営業支援システム) | 個々の商談の進捗や成果などの営業プロセスを可視化し、一元管理できます。 |
| MA(マーケティングの仕組み化) | リード(アプローチ可能な個人情報)の段階から商談化するまでの育成・見極めを行います。 |
【関連記事】CRMとは?基本機能や選定・比較方法、メリットを分かりやすく解説
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パーソル総合研究所の営業コンサルティングを活用いただいた、製薬会社A社の事例をご紹介します。
A社では、医療情報担当者(MR)の育成が難航し、メンバーによって処方量にばらつきがありました。マーケティング部門が保有しているデータに基づいてアプローチすべき医師を特定し、指示の通りMRが直接訪問して、製品に関わる医療情報を伝えていましたが、この方法だけでは成果の出ないメンバーがいました。
そこで、営業成績の優れたMRの行動分析を行い、実際に医師とどのようなコミュニケーションをとっているのかを明らかにしました。多忙な医師に時間を割いてもらうには、個別の医師ごとに関心度が高いと予測される情報を用意しておくことが重要です。高業績のMRは既定の情報提供の前に、医師に関心を持って聞いてもらえる土壌(状態)を作ることに注力していました。過去の文献や話の内容から医師が現在求めている情報を話材として自発的に想定・準備し、訪問に臨むことによって成果を出していました。
このような状況を踏まえて実施したのが、プロセスの再定義です。一方的な情報提供ではなく、きちんとした対話となっていたのかを判断する一定の指標(例えば5分以上のコミュニケーションがとれたかどうかなど)を設定し、医師にアプローチする際のシナリオをMR自らが考えて行動するように促した結果、以前に比べてMRのパフォーマンスが向上し、処方量の増加につながりました。
パーソル総合研究所では、30年以上の支援実績に裏付けられた営業コンサルティングにおける豊富なノウハウを保有しています。
特長
マネジメントのフレームワークに基づくコンサルティングだけでなく、企業ごとの戦略に適した営業研修プログラムも提供することによって、再現性の担保や成果の創出にこだわっています。
パーソルビジネスプロセスデザインでは、「営業生産性向上」を目的とした各種コンサルティングサービスを提供しています。
特長
営業プロセスの構築、営業戦略策定、SFA/CRMなどのツール導入支援を通じて、効率化やDXを推進します。これにより、再現性のある「勝ちパターン」を生み出し、持続的な成果を実現します。
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営業コンサルティングは、「営業活動の成果を最大化したい」「営業組織を変革したい」と考えている企業にとって最適なサービスです。専門的かつ客観的な視点から課題解決に向けたサポートを受けられ、自社に不足しているリソースやノウハウを補えます。
依頼するコンサルティング会社・サービスを選ぶ際は、これまでの支援実績のほか、自社のニーズと支援内容がマッチしているかどうかを確かめましょう。そのうえで親身になって話を聞いてもらえるか、寄り添った提案をしてくれるか見極め、慎重に判断することが肝要です。

株式会社パーソル総合研究所
営業力強化事業本部 営業力強化コンサルティング部 第2グループ シニアコンサルタント
河村 亨
機械商社を経て富士ゼロックス総合教育研究所(現パーソル総合研究所)に入社。教育の営業・営業マネジメントを経て「SFAの現場定着」「戦略実行」をテーマとした営業マネジメント力強化コンサルティングに従事。その後自社マーケティング部にてABM(Account Based Marketing)を構想・実践、現在に至る。PMI認定PMP。
著書に「自ら考え戦略的に動く営業集団をつくる 3つのフレームワーク」「Sales Enablement アカウント型BtoB営業における営業力強化」、共著「訪問しない時代の営業力強化の教科書」など