DEIの風土構築を担う、
インプット×アウトプットの場として
グループビジョン「はたらいて、笑おう。」の実現に向けて一人ひとりが最大限活躍できる環境をつくるためには、多様性を理解・受容する組織風土の構築が重要であると考えています。その風土構築のためには全社員がDEIに関する理解を深めることが必要です。そこで年に一度、DEIの基礎知識を学ぶリテラシー研修をe-learningで実施しています。毎年継続して研修を行うことで、DEIや多様性の理解・受容が進みはじめていますが、一方でe-learningだけでは内省を促すことに限界がありました。自分の価値観を再確認したり自分の気持ちに素直になったりするためには、情報や知識を取り入れるだけではなく、内省して自分の心と向き合う必要があります。その内省ができてこそ、組織風土に影響を与えるための言動に移せるようになります。また、場合によっては、一人で言動に移すのに大変な勇気が求められます。そこで、学びを内省し言語化する場、そしてDEIの組織風土を一緒につくっていく仲間を見つける場が必要だと考えました。学びを言語化することは、他者の考え方や価値観を知る機会にもなります。さらに、同じ内容を見聞きしても人によってアウトプットが異なるということを体感することで、多様な価値観を理解・受容するきっかけにもなると考えています。こうした自己内省や他者理解、関係性構築などさまざまな効果を持つ取り組みとして「みんでぃ」はスタートしました。
初年度は「女性」にフォーカス
社員に自分ごととして捉えてもらうため
初年度は、女性にフォーカスしたテーマを設定しました。身近な存在である女性をテーマにしてDEIについて考えていくことで、最終的には性別を越えて多様な社員が活躍できる組織をつくっていきたいと考えたためです。また、パーソルグループではたらく社員の約半数は女性でありながら、重要な意思決定を担うポジションに女性が少ないのが現状です。意思決定に多様性が反映されることで、組織や社会にどのような影響があるかについて考えるきっかけづくりをしたいという想いもありました。第1回目のテーマは、「これからの時代と、パーソルの女性管理職」。パーソルグループの女性社外取締役(20年7月時点)をゲストに招き、キャリアの歩みや、価値観の変化などについてお話しいただきました。イベント参加者からゲストへの質問や感想が多く寄せられ、登壇後のブレイクアウトルームでも、参加者同士で自身のキャリアについての意見交換が行われました。
『ロールモデルは他人ではなく自分自身』という話を聞き、今までの考え方が変わりました。
『チャンスが来たときにはチャレンジしてみてほしい』という言葉が、男性である自分にも響きました。
グループ内で実際に活躍している人の生の声だからこそ、自分ごととして捉えながら聞くことができました。
ブレイクアウトルームで他の社員と感想を共有することで、女性ならではの視点を知ることができました。
その後、性別に関わらず、多様な属性・価値観をテーマにしたイベントを開催し、回を重ねるごとに参加者数も増えるなど、「みんでぃ」は着々と裾野を広げています。現在では、テーマの当事者のみならず、役員を含めたさまざまなバックグラウンドの社員が参加しており、パーソルグループがDEIに高い意識を持って取り組んでいることが社員に浸透しつつあります。
すべての社員が、
それぞれの多様性を生かして
活躍できる組織を目指して
SDGsや多様性への意識が高まる今、その時々の社会背景や人々の価値観に合わせたテーマを扱い、一人でも多くの社員にDEIと向き合う時間を届けたいと考えています。その上で大切なのは、継続していくこと。なぜなら、この取り組みの目的であるDEIの風土構築には終わりがないためです。グループ内にはDEIをテーマにした活動やコミュニティが存在するため、それぞれの活動の強みや特性を生かしたり、ノウハウを共有したりしながら進めていこうと考えています。また、「みんでぃ」はインプット×アウトプットという形式で実施しており、毎回多種多様なゲストや講師が登壇しています。今後もグループ内外で個性を生かして活躍する社員に登壇してもらい、価値観やはたらき方などさまざまなテーマを策定していく予定です。「みんでぃ」を通じてDEIのインプットとアウトプットを行うことで、すべての社員がそれぞれの多様性を生かして活躍できる組織を目指しています。
パーソルホールディングス株式会社
グループ人事本部
人事企画部 DEI推進室
本川 碧