地方企業のためのノウハウ満載!「攻めの採用のコツ」レポート②~「新卒」「中途」「地方移住転職」市場別の最新データと有効な対応策とは?

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新卒採用市場 ~中小企業は「9.91倍」!コストをかけても勝てない

新卒採用市場について、受講者からの意見を交えながら、最新のデータから見る現状とその対応策について解説が行われた。

示された「従業員規模別求人倍率の推移」データでは、300人未満企業は「9.91倍」と、過去最高、非常に厳しい状況となっている。また、新卒採用にかかる費用は46.1万円(2017年マイナビ調査)だが、過去バブル期では文系学生1人あたり100万円、理系学生は150~300万円かかっていた、と紹介。市野はこれを受けて「300人以上の従業員規模企業がいずれも1%未満であることと比較して、300人未満の企業は極端に厳しい。コストをかける以外の勝ち目を考える必要があります」と語る。

一方で、経団連傘下の大企業でも採用計画に届かない企業が「3割」存在する(図8)として、市野はこの現状を「中小企業にとってプラス」と指摘する。

 
<図8>大企業採用計画結果

コストをかける以外の対策として市野は「高校生であれば職業訓練での囲い込みが考えられます。それも1年生から実施することが有効です。あるメーカー企業では3年間で5か月の企業研修を行い、6割が就職する結果となりました。さらに離職率は2割です。また、大学生であればやはりインターンシップが有効でしょう。人気IT企業のLINEでは、エンジニア採用のインターン学生に月給40万円という施策を行っています」と事例を交えて紹介。受け身から攻めへと転じ、他社を出し抜いて勝ち残るためにも、もっと競争意識を持って戦略を磨く必要がありますと説いた。

そして市野は「3年以内3割離職の実態」データを示し、「3年以内に3割が離職するというデータは、実は30年前からなんら変わりません。昔から中卒者は7割、高卒者は4割、大卒者は3割で推移していることがわかります。理由のベスト3は①労働条件・休日条件、 ②人間関係、 ③仕事が合わない、です。最近の若者は、ゆとり教育で育ったからすぐに辞めてしまうという考え方はNGワード。感覚値や感情論ではなく、過去のデータを用いて正しく判断しましょう」と注意を促した。

中途採用市場 ~「2.49倍」の売り手市場、しかし採用難易度は一様ではない!

中途市場の「求人倍率・求人数・転職希望者数」は2018年12月期の求人倍率が2.49倍、求人数が増え続け「圧倒的な売り手市場」であると市野は紹介する(図9)。

 
<図9>

市野はここでのポイントとして、「自社の業種・業界ごとの求人倍率(採用難易度)を知ることが重要です」と語る。求人倍率データ(図10:DODA調べ2018年12月度)では、業種では「IT/通信」の6.79倍をトップに、最下位の「小売/外食」では0.97倍と大きな開きがある。職種別でも「技術系(IT/通信)」の5.65倍をトップに、「事務・アシスタント系」は0.25倍と、決して一様ではないのだ。この日の受講者からも「事務職は採れるが、営業職が採れない」といった声が挙がっていた。中でも「専門的・技術的人材の市場」は求人数の方が求職者数よりも圧倒的に多く、人材紹介・ヘッドハンティングの市場となっている。

 
<図10>

これを受けて市野は「採用難易度イコール採用コストだと考えてください。自社業界と採用職種の倍率を知ることで、漠然と探すのではなく、打つべき施策が変わります。市場がどのような状況にあり、“敵”は何をしているのか?を知ったうえで、自社は何をするべきなのか?を決めていく必要があります」と説いた。

UIJターン 地方移住転職市場 ~給与、生活、キャリアの“3つの壁”をいかに打ち破るか?

Uターン、Iターン、Jターンなど地方移住転職市場について、市野は「地方移住転職の3つの壁」として、以下を挙げ、それぞれについて対応策を示した。

「3つの壁」=不安要素

① 収入減:東京圏から地方への転職で、平均年収:509万円から415万円と94万円の減収/住宅費:年間78万円から51万円と27万円の削減 収入は67万円減
② 移住後の生活:職と住が同時に変化し、奥様、子供への影響が大きい
③ 将来のキャリアパス:仕事のやりがい、将来性

対応策

  • 移住支援機関との連携
  • 地域の子育て支援情報の把握
  • 給与などの条件ではなく、魅力ある「コト」を示す

市野は宮崎県が施行している移住施策を紹介し「これらをすべて把握して、自社の福利厚生のように記載しましょう」と説いた。

まとめ

 新卒採用

  • 採用時期からでは遅い、就業体験などで先手を打つ
  • 学校、本人、親御さんに至るまで魅力的なPRが必要

中途採用

  • 転職市場のターゲットは「現職者」
    *失業者(ハローワーク)にはいない
  • 業種・職種ごとに採用難易度、コストは異なる

UIJターン

  • 「3つの壁」への具体的対抗策を立てる

レポート③では、明日からできる「ヒト」から「コト」への意識変革のための取り組みと、受講者の感想をご紹介する。

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