2024年12月10日
2025年06月17日
昨今「○○ as a Service」と名の付いた言葉を耳にする機会が増えました。現代では、インターネットの発達によりさまざまなサービスがクラウド上で提供されるようになっています。
「BPaaS」も、インターネットを介して利用できるサービスの一つです。BPaaSは業務プロセスを提供するサービスのことですが、利用すればどのようなことを実現できるのか、どのようなメリットがあるのか分からない方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事ではBPaaSの概要やBPO・SaaSとの違い、導入のメリットなどを紹介します。加えて導入の流れや注意点も解説しているので、これからBPaaSの導入を検討しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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IT活用やDXによって業務の効率化が進んでいる昨今、特定の業務プロセスをアウトソーシングできる「BPaaS」に大きな注目が集まっています。
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これからBPaaSの情報収集をする方や、導入を検討している方はぜひご活用ください。
BPaaS(Business Process as a Service)とは、特定の業務プロセスそのものを外部の企業へアウトソーシングするクラウドサービスです。BPaaSという言葉は、BPOとSaaSを掛け合わせてできた言葉で、アメリカのコンサルティング企業・ガートナー社により2009年に提案されました。
名前の由来の通り、SaaSの強みを生かしてBPOを提供できるサービスです。BPaaSを利用することで、ビジネスプロセスの構築を容易に行え、業務の効率化につながります。
業務プロセスをアウトソーシングできるといっても、具体的にどのような業務に適用できるのかイメージしにくい方もいるでしょう。BPaaSでどのような業務の効率化ができるのか解説します。
給与計算や会計業務においてBPaaSを活用できます。経理部門が担うこのような業務はミスが許されない内容であり、細かなチェックが必須です。そのため業務に時間がかかりやすく、従業員のリソースを大きく割いてしまいがちです。
そこでBPaaSを導入すれば、業務効率を上げつつ従業員のリソースを他の業務に回せます。クラウドサービスであれば正確性が担保されるため、業務の負担が大幅に減少するでしょう。
人事管理業務でもBPaaSは活用可能です。例えば、勤怠の管理や人事評価などの業務に適用できます。このような業務は人事の負担が大きく、データを活用するためのスキルが必要になるケースもあるでしょう。
人事管理業務をBPaaSを利用してアウトソーシングすれば、人事担当者の業務を大幅に減らせます。その分、採用設計や評価制度の見直しといった、上流工程に時間を割けるようになるはずです。
資料作成業務も、BPaaSを活用してアウトソーシングできます。パーソルビジネスプロセスデザインでは、資料作成・整理の課題を解決する「AUTOMETA」というツールを提供しています。
資料を作成する際、過去の資料を参照しようとしてもなかなか見つからず、情報収集に時間がかかってしまうことがあるでしょう。そこで資料の集約・整理業務にAUTOMETAを活用すれば、目的に合う資料をすぐに探し出せるようになります。
AUTOMETAの導入事例は後の章で紹介していますので、ぜひお読みください。
SDKI社の調査では、BPaaSは2024年から2036年の間で市場規模が急速に拡大すると予測されています。
BPaaSの市場規模拡大の要因には、BPaaSが中小企業でも活用できるアウトソーシングサービスである点が挙げられます。BPOは比較的単価が高く、大規模な発注を行う大企業にメリットが大きいサービスですが、BPaaSはアウトソーシングする規模を絞って活用できるため、中小企業でも利用しやすくなります。
また多くの企業で人材不足が拡大していることも、BPaaSが注目される要因の一つとなっています。人材不足の状況では業務を効率化するためにさまざまな工夫が必要であり、BPaaSを活用してコアな業務に集中する動きが増えてきているのです。

BPaaS導入で企業はどう変わる?導入のポイントと活用事例ガイド
IT活用やDXによって業務の効率化が進んでいる昨今、特定の業務プロセスをアウトソーシングできる「BPaaS」に大きな注目が集まっています。パーソルグループは、BPaaSが活用できる業務例や導入ステップ、活用事例について詳しく解説した資料を無料で公開しています。

前述の通り、BPaaSはBPOとSaaSを掛け合わせたサービスですが、それぞれの違いはどこにあるのでしょうか。ここではBPOとBPaaS、SaaSとBPaaSに分けて、違いを解説します。
BPOとはBusiness Process Outsourcingの略で、一部の業務プロセスの企画から設計、実行までの一連の流れを外部の業者に委託することです。依頼するプロセスの専門的な知識を持つ業者に委託すれば、企業はコア業務に集中でき、委託した部分の品質も保ちながら顧客へサービスを提供できます。
BPOとBPaaSは、業務プロセスをアウトソーシングする点では同じです。しかしBPaaSでは、委託業務をSaaSを活用して進めるという点がBPOとは大きく異なります。
BPOとBPaaSは、コストや依頼する業務に応じて使い分けると良いでしょう。
まずコストについては、前述の通りBPOの方がBPaaSよりもかかりやすくなります。BPOの方がコストが膨らむ理由は、人の手がかかるためです。委託業務に対して稼働する人数分の費用がかかるため、SaaSを活用して業務を進行するBPaaSよりもコストがかかります。なるべく費用を抑えてアウトソーシングしたい場合は、BPaaSを活用するのがおすすめです。
一方で、依頼する業務については、BPaaSの方が範囲が限られます。BPaaSは多くの場合パッケージ化されており、企業ごとに大きくカスタマイズを行うのは難しいといえます。例えば「資料作成を依頼したい」ならばBPaaSで実現できますが、「資料作成に加えて製品やサービスの分析や、競合調査も依頼したい」場合は、一つのBPaaSで実現するのは困難です。また「業務のプロセスを自社に合うように一から考えてほしい」といった企画要素が含まれる依頼は、BPOでないと実現できません。特定の業務だけをアウトソーシングしたいのであれば、BPaaSを利用すると良いでしょう。
SaaSはSoftware as a Serviceの略で、サービス提供者が稼働させるソフトウェアを、インターネット経由で利用できる仕組みのサービスです。このSaaSを業務プロセスに組み込んで、外部の業者に委託するサービスがBPaaSであり、SaaSを使用するという点においては違いはありません。
両者の異なる点は、業務をアウトソーシングするかどうかです。従って、SaaSのシステムだけで抱える課題を解決できるのであればSaaSを導入し、もしそれだけでは課題が解決せず、他の業務も委託したい場合にはBPaaSの導入を検討すると良いでしょう。
ここからは、BPaaSを導入するメリットを3つ紹介します。
1つ目のメリットは、生産性の向上につながることです。SaaSを導入しても、うまく使いこなせなければ業務の効率化にはつながらないかもしれません。一方で、BPaaSを導入してアウトソーシングすれば、自社の従業員は別の業務にコミットできるため、業務効率の向上が見込めます。
またBPaaSは市場の動きや需要に応じて利用する範囲を都度変更でき、現在の自社の状況に合うサービスを選べる点もメリットです。
2つ目のメリットは、コスト削減ができることです。BPaaSではSaaSを活用するため、業務プロセスを自動化・簡略化できます。BPOを活用する場合や自社で対応する場合と比べて少ないリソースで業務を委託できるため、コストの削減につながります。
またBPaaSを導入すれば自社でサービスを開発する必要がなく、初期費用が少なく済む点も、コスト削減になる理由の一つです。一般的に導入後は月額費用がかかりますが、BPOに比べて少ないコストで運用が可能です。自社に必要な分に絞ってサービスを利用すれば、コスト削減をかなえられます。
3つ目のメリットは、データの蓄積が可能なことです。BPOでは業務を外部の業者に完全に委託してしまうため、自社にデータやノウハウが蓄積されないというデメリットがあります。その点、BPaaSではSaaSを導入するため、委託業者が行った業務はクラウドサービス上で共有され、データが蓄積していきます。データやノウハウは企業にとって貴重な経営資源であり、蓄積できることは大きなメリットです。
また蓄積されたデータやノウハウをもとに、将来的な内製化を見込んで人材を育成したり、環境を整備したりできるため、アウトソーシングに依存し過ぎずに済む点もメリットといえます。
さまざまなメリットがあるBPaaSを導入するには、どのようなステップを踏めば良いのでしょうか。ここでは4つのステップに分けて、導入の流れを解説します。
まずはBPaaSを導入する目的を定めましょう。BPaaSの導入は、目的ではなく手段です。どのような課題を解決するためにBPaaSを導入するのかを言語化することが重要です。
目的を定めるには、まず現在の業務プロセスを分析します。そこで効率化できていない部分や改善したい部分を洗い出し、どの部分の課題を解決すべきかを明確にします。その後、BPaaSを導入してどのような成果を得たいのかを定め、目標を全従業員に共有しましょう。
次にBPaaSの導入を進めるチームをつくります。専門チームを組成し進捗管理や委託業者との連携を行うことで、スムーズに導入が進むでしょう。
社内の体制が整ったら、どのBPaaSを利用するのかを選定する段階に入ります。BPaaSは同じ領域のサービスでもさまざまな種類があり、それぞれ委託できる業務の範囲や、SaaSの使い勝手などが異なります。自社の状況を踏まえ、最初に定めた導入目的に合うBPaaSを選びましょう。
BPaaSを導入する際は、セキュリティ対策が重要です。例えば、人事管理に関するBPaaSを導入する際は、従業員の個人情報などの大切なデータをクラウドに移行する必要があります。そこでセキュリティ対策を怠ると、不正アクセスにより個人情報が流出する恐れがあるため、徹底した対策を行いましょう。
導入するBPaaSが決まり社内の運用体制が整ったら、活用のための研修を行います。BPaaSを利用する従業員に対して利用方法や注意点を共有し、スムーズに導入が進むようにしましょう。
BPaaSをうまく活用するには、委託業者からのアドバイスを受けるのがおすすめです。密にコミュニケーションを取り、現状の課題を共有し、積極的に解決に向けて動きましょう。
BPaaSにはさまざまなメリットがありますが、いくつか注意すべき点もあります。BPaaS導入時の注意点を2つ解説します。
BPaaSの導入時は、システムトラブルへの注意が必要です。委託業者においてシステム障害が発生したりサービスの一時中断が起きたりすると、その間は自社の業務も影響を受けてしまいます。
そのため要件定義の段階で、システムトラブル時の対応方法や、委託業者がどこまで対応するのかを定めておくことが重要です。
BPaaSでは、委託できる業務に限りがある点にも注意しましょう。前述の通り、BPaaSはパッケージ化されたサービスであり、企業ごとに大掛かりなカスタマイズを行うのは難しいです。後から「この業務も委託したい」「こんなシステムも利用したい」と思っても、既存のサービスに付け加えるのは難しいでしょう。
そのため定めた導入目的をもとに、各BPaaSでどのようなことができ、どのようなことができないのかを事前に把握した上で、導入するサービスを選定しなければなりません。
最後に、パーソルビジネスプロセスデザインが提供する「AUTOMETA」の活用事例を2つ紹介します。
とある企業では、社内のクラウドストレージに雑多に資料の格納を行っていました。そのため新人や他の部署の従業員が資料を探すのが難しく、時間がかかるという課題があったのです。
そこでAUTOMETAを活用し、資料のラベリングを行うことで、どの従業員でも容易に欲しい資料を見つけられるようになり、作業効率がアップしました。
AUTOMETAは商談成功率の向上にも貢献した事例があります。ある企業では、商談時の資料作成で過去の事例を参照したいときに、なかなか目当ての資料が見つからないという課題がありました。
AUTOMETAを導入したことで、タグ付けによって使いたい資料を簡単に見つけられるようになったことに加え、商談中にクライアントから質問を受けて急遽必要になった資料や、聞き出せた新たなニーズに合う提案内容をすぐに探し出してその場で提案できるようになりました。
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IT活用やDXによって業務の効率化が進んでいる昨今、特定の業務プロセスをアウトソーシングできる「BPaaS」に大きな注目が集まっています。
パーソルグループは、BPaaSが活用できる業務例や導入ステップ、活用事例について詳しく解説した資料を無料で公開しています。
これからBPaaSの情報収集をする方や、導入を検討している方はぜひご活用ください。
BPaaSはBPOとSaaSを掛け合わせたサービスで、SaaSを活用して業務を外部に委託したい場合に導入するのがおすすめです。BPaaSは、経理業務や人事業務、資料作成業務などに活用できます。
BPaaSを導入する際は、必ず最初に導入の目的を定めた上で、利用するサービスを決めましょう。BPaaSで委託できる業務は限られた範囲であるため、後から委託したい内容を変更したいとなると、新たなサービスを探さなければなりません。
BPaaSを利用することで、生産性の向上やコストの削減につながります。うまく活用できれば、自社の従業員のリソースをコア業務に集中させられ、企業の継続した成長につながるでしょう。

パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社
AUTOMETAプロダクトオーナー
羽生田 智貴
2018年 パーソルプロセス&テクノロジー株式会社入社(現パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社)
エネルギー領域におけるBPO業務のRPA・システム開発に従事。
その後、BPO業務の知見を活かしたプロダクト化施策として、
2022年よりファイル自動整理サービス「AUTOMETA」を企画し、サービス責任者として従事。