DX支援とは?支援内容と活用すべきケース、選び方のポイントを解説

経済産業省経済産業の「DXレポート」の発表に端を発して、DXを推進する企業が増えてきています。しかし、DXを推進するために必要なリソース確保に苦戦している企業も多いのではないでしょうか。

そこで選択肢に挙げられるのが、DX支援サービスの利用です。DX支援サービスを利用することで、専門的な知識とノウハウに基づいてDXを推進することができます。

本記事では、DX支援サービスを利用にあたって理解すべき、DX支援の種類や活用すべきケース、活用におけるポイントなどについて解説します。これらを理解することで、どのように活用すればDX支援サービスの効果を最大化できるのか、そもそも自社が本当に支援を受けるべきなのかといった判断ができるようになるでしょう。

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目次

DX支援とは

DX支援、またはDX支援サービスとは、顧客のDX推進をサポートするサービスの総称です。DXとは、「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」の略称で、デジタル技術によって業務やビジネスモデルを変革し、企業価値を高めるための取り組みを指します。

DX支援サービスは「ビジネス変革支援」と「技術支援」に分けられます。DXは大きく以下の4ステップで推進されますが、各ステップにDX支援サービスの分類を当てはめると以下のとおりです。

DXのステップ DX支援サービス
1.ビジョンの策定 ビジネス変革支援
2.ビジネスモデル、業務プロセスの設計 ビジネス変革支援
3.技術の実装 技術支援
4.運用 ビジネス変革支援

【関連記事】DXとは?意味や取り組み内容・メリットをわかりやすく

ビジネス変革支援

ビジネス変革支援サービスでは、何を目的にDXを進めるのか、どのような新たな価値を創造するのか、数年後にどのような姿になっていたいのか、といったビジョンの策定やビジョンを実現するために必要なビジネスモデルや業務プロセスの設計、そして、現場でどのように運用していくのか、実現するための組織づくりなどを支援します。ビジネス変革支援を担うのは、コンサルティングファームなどがあげられます。

技術支援

技術支援サービスでは、AIやIoT、クラウドをどう活用していくか、どのようにシステムを構築するかなど、DXにおける技術面での支援を行います。技術支援を担うのは、SIerやSaaSベンダーなどシステム開発に強い企業があげられます。

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DX支援サービスを活用すべきケース

ここからは、DX支援サービスを活用すべきケースについて解説します。

社内リソースが不足している

まず挙げられるのは、社内リソースが不足している場合です。DXの取り組みは大きなプロジェクトになる場合が多い、かつ、データやデジタル技術を導入・運用するためにも、専門的な知識も必要になります。そのため、DXを推進するためには、多くの人的リソースが必要になりますが、潤沢なリソースや専門的な知識・ノウハウが自社内に十分にある企業は多くないでしょう。そこで、外部のDX支援サービスが選択肢として挙げられます。

DX推進のスピードを重視している

市場や顧客のニーズが急速に変化し、製品やサービスのコモディティ化が加速している現代において、企業が競争力を維持するためには、外部環境の変化に迅速かつ柔軟に対応していく必要があります。特に、競争の激しい業界では、DXを推進するにあたってスピード感が求められます。

このような場合は、DX支援サービスの活用を検討すべきです。なぜなら、DX支援事業者は知見やノウハウ、実績を持っているため、各企業の課題に沿ったソリューションを提供できるためです。ビジョンの策定やDX人材の育成、デジタルツールの選定・導入なども、DX支援サービスを利用することで、内製化した場合と比較して、よりスピード感をもって進められるでしょう。

DX支援サービスを活用しなくてよいケース

DX支援サービスを活用すべきケースの裏返しとして、ビジョンの実現に必要な時間的・人的・ナレッジのリソースが十分にある企業は、無理にDX支援サービスを活用しなくても良いでしょう。DXを自社で完結させることは、コスト削減やノウハウが自社に蓄積されるなどのメリットがあります。

また、紙ベースの資料をデジタル化するなどの、いわゆるデジタイゼーションなどであれば、自社で遂行することも可能でしょう。

ただし、DXをデジタイゼーションのようなスモールスタートで始める場合でも、抜本的な変革を行う際には、やはりビジネス変革支援からDX支援サービスを活用するのが、現実的かつ成功確率の高いアプローチとなります。

【関連記事】デジタイゼーションとは?DXとの関係やデジタライゼーションとの違いを解説

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DX支援サービスの活用事例

では、DX支援サービスを利用することで、実際にどのような成果が得られるのでしょうか。ここでは、パーソル総合研究所が提供する法人向けリスキリング支援サービス「Reskilling Camp(リスキリング キャンプ)」を活用したご支援事例をご紹介します。

とある企業では、全社でDXを推進することとなりましたが、受け皿となるIT部門ではリソースが限られている、かつ、DX推進のスキルを持った人材も不足していました。そこで、採用マーケットが激化している状況も踏まえ、内部人材の育成に取り組むこととなりました。

具体的には、非IT人材である営業職の社員をITコンサルタントに職務転換すべく、5か月間のスキル習得カリキュラムをご提供しました。

IT初学者でも無理なく学習できるようなカリキュラムを設計するとともに、一人ひとりの学習をフォローするテクニカルコーチが伴走しながら進めました。さらに、キャリアコーチングを取り入れることで、動機付けを支援したり、職務転換に伴う不安やプレッシャーをケアしたりとマインド面でのサポートも実施しました。

▼カリキュラム例

これらの取り組みの結果、5ヶ月のトレーニングを経て、離脱者ゼロで全員がITコンサルタントとしてデビューすることができました。自社向けにカスタマイズされたプログラムを構築することによって、継続的にIT人材を確保する仕組みを確立できています。

DX支援サービス利用のよくある失敗例

DX支援サービスを利用すれば、必ずDXが実現するとは限りません。ここでは、よくある失敗のケースをご紹介します。

ツールを導入して満足してしまう

DX自体が目的になってしまうケースがあります。DXの最終的なゴールは、デジタル技術を活用してビジネスモデルを抜本的に変革し、企業価値の向上や市場における競争優位性を確保することです。

しかしながら、DXが目的となってしまい、ITツールを導入しただけで満足してしまうケースも多く耳にします。例えば、従来Excelで管理していた勤怠管理にクラウド型ツールを導入したものの、結局現場が使いこなせず、業務改革につながらなかったといったケースです。

「ツールを導入できた」で終わってしまわないよう、目的意識を持って導入することが大切です。

丸投げしてしまう

DX支援サービスに自社のDX推進を丸投げしてしまうすることも、DXが失敗する原因として挙げられます。なぜなら丸投げすることによって、自社にそぐわない形でDXが推進されてしまう危険性があります。結果として、支援が終了して自走しはじめても再現性が無いため、DXへの意識が社内に浸透せず頓挫してしまう可能性があります。自社のニーズに合わないソリューションを導入することになったり、スムーズな引き継ぎが行えなかったりする可能性があるためです。

こういった事態を避けるためにも、DXを自分ごと化して実行する意識を持たなければなりません。具体的には、自社内にDX推進体制を整え、支援会社と伴走しながらDXを推進するようにしましょう。

開発ベンダーとのコミュニケーション不足で開発が頓挫する

開発ベンダーなど外部企業とのコミュニケーション不足によって、DXが頓挫し、大きな損失を招く場合もあります。 このような失敗を避けるためにも、DX支援サービスを利用する場合は、進捗報告やフィードバックの機会をしっかりとスケジュールに組み込んでいくことが必要です。

DX支援サービスを効果的に活用するポイント

DX支援サービスを効果的に活用するためには、内製化を視野に推進することが大切です。外部企業に自社のDX推進を丸投げしてしまうと、再現性がなかったり、実行・運用フェーズでうまく回らなかったりする可能性があります。そのため、自社にCDOの設置やDX組織を新設し、外部企業と並走してDXを推進しましょう。

また、以下のような国からの補助金も活用可能です。

    • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
    • 事業再構築補助金
    • IT導入補助金
    • DX投資促進税制

さらに、各自治体がDXの支援サービスを提供している場合もあります。補助金だけでなく、DXに関する相談や、デジタルツールの導入支援、導入後フォローをワンストップで行なっている自治体もあるため、自社が属する自治体の支援内容を調べてみると良いでしょう。

DX支援サービスの選び方

DX支援サービスは多岐にわたるため、自社に適したサービスを見極めましょう。

依頼する分野の実績があるか

DX支援サービスを選ぶ際は、自社が属する業界や対象となる業種の成功事例があるかも選定のポイントとなります。過去の実績があれば、業界における知識やノウハウも所有しているため、より自社に適したサポートが期待できるでしょう。

長期的なサポートを受けられるか

DXは中長期的なプロジェクトになることがほとんどです。長期的なサポートが受けられれば、外部環境の変化にも柔軟に対応していくことができるでしょう。

また内製化を視野に入れるのであれば、最終的に自走できる状態まで伴走してもらえる事業者を選ぶのもポイントです。ノウハウをブラックボックス化させず、ナレッジをストックとして蓄積し、定着化の支援まで受けられるのかを確認すると良いでしょう。

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DX支援サービスと合わせて検討したいのが、実際にデジタル技術の活用推進を行うDX人材の育成です。しかし、多くの企業ではデジタルスキルを持つ人材の不足や、現場での定着が課題となっています。

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パーソルが提供するDX支援サービス「リスキリングキャンプ」

パーソル総合研究所が提供する「リスキリングキャンプ」は、実現したいゴールや対象者のスキルに応じた最適なカリキュラム設計と、アウトプット前提の実践向け学習設計によって企業のリスキリングを支援する研修サービスです。

プロのキャリアコーチが受講者一人ひとりの理解度に合わせてフォローアップを行うため、着実に実践向けスキルを習得しながら継続して学習することができます。

スキル・マインドの両面を効果的にサポートすることで企業のリスキリングを成功へと導きます。リスキリングや自社のDXにお悩みの方はぜひお気軽にお問合せください。

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まとめ

DXに取り組む際、DX支援サービスの利用は、DXに関するノウハウがない場合は最初に思い浮かぶ選択肢の一つでしょう。しかし本記事で説明したように、サービスを利用したからといって、必ずしもDXが成功するとは限りません。支援事業者とビジョンを共有し、協働でプロジェクトを進めていくことが大切です。

また、DXは一時的な取り組みではなく、必要に応じてアップデートしていく持続的な取り組みです。そのため、ゆくゆくは内製化できることが望ましいでしょう。内製化を視野に、DX支援サービスを活用することで、中長期的な企業成長につながるでしょう。

インタビュー・監修

株式会社パーソル総合研究所 (2026年4月1日より現所属)
『Reskilling Camp』事業責任者/Founder(取材時点)

柿内 秀賢

法人向けリスキリング支援サービス『Reskilling Camp』事業責任者として大手自動車メーカーや商社グループなど多くのリスキリング支援実績を持つ。リスキリングの支援者数は累計1,000名※を突破。 自身も人材紹介事業の営業部長から、オープンイノベーション推進部立ち上げやDXプロジェクトの企画推進、 新規事業開発を担う過程にてリスキリングを体験。※2023年4月末時点著書「リスキリングが最強チームをつくる」(2024年.ディスカバートゥエンティワン)にて本テーマをより詳細に解説。