IT人材の獲得競争は激化、内製化を進める事業会社が増加傾向に
1990年代以降、IT業界で形成されてきた、多重下請け構造からの脱却の動きが活発だ。事業会社や自社開発企業によるITエンジニアの内製化が進んでいる。内製化によって、「開発のスピードが速くなる」「コストが安くなる」「要件の再構築や方針修正が柔軟になる」「開発知見が自社に残る」といったメリットが挙げられる。ITエンジニア職の採用動向を見ても、非IT企業の事業会社におけるITエンジニア職採用が増加傾向にあり、コロナ禍でその動きが加速している。
また、組織においても従来の部署ごとに縦割りでデジタル施策を検討・実行するのではなく、全社横断のチームでアジャイルに活動することが求められている。
シェアリングにより、内製化とアジャイル組織が実現
そのような中、企業はどのようにIT人材の獲得・確保しているのか。多くの企業は中途採用で正社員での採用を検討していることがわかった。しかし、IT人材の転職求人倍率は直近9倍超となっており、「予算をとっているものの、採用ができない」といった課題を持つ企業が増えている。
