9,000人を超える社員一人ひとりと向き合い、社員と組織が共に成長する。タレントマネジメントで加速する、セブン-イレブン・ジャパンの「戦略人事」

コンサルティング 流通・小売 5,001名~

株式会社セブン-イレブン・ジャパン様 / 業種:小売 / 設立:1973年

創業以来、順調に成長を続け、国内20,700、世界6万店※の店舗数を誇る小売業界最大手企業です。高齢化社会の進展、単身者や共働き世帯の増加、中小小売店の減少など生活スタイルが大きく変化する中、「変化対応業」を標榜し「お客様の不便解消」を通じて社会に貢献されています。
※国内20,700、世界6万店:2018年12月現在

【課題・チャレンジ】
社員数の増加と人事データの散在・分断により
“一人ひとりとの向き合い方が浅くなる”ことに危機感

株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
人事部総括マネジャー
眞野 義昭 氏

「会社の成長と共に社員が大幅に増加した結果、社員を横断的に見ることが難しくなり、人事部門として社員一人ひとりとの向き合い方が浅くなるのではないか危機感を持っていました」

そう語るのは、セブン‐イレブン・ジャパン 人事部総括マネジャーとして採用および配置、登用などの人事異動を担当する眞野義昭氏。

セブン‐イレブン・ジャパンの人事本部はダイバーシティ推進部、教育推進部、人事労務部、人事部の4セクションで構成されており、対象社員数は9,300人にも上る。

その中で眞野氏が挙げた人事部門の課題は大きく2つ。

一つは増大した人事システムデータベースの“重さ”であり、もう一つは各種人事情報の“散在と分断”だ。正確な情報を把握し、一人ひとりと向き合うことで適材適所の“正しい”人事異動により会社全体を元気にして、業績アップにつなげたい、と願う眞野氏ら人事部門にとって、これらの現状は早急に解決すべき課題であった。

「人事にまつわるデータは、社員番号にはじまり生年月日、年齢、雇用形態、扶養家族などの給与関連情報、所属や異動の履歴など、一人あたり数百行に上ります。人事部門では紙、Excelを経て人事専用システムを利用するようになっていましたが、データ容量が増大した結果、データベースが非常に重くなり、使いづらい状況でした。一人を検索するのに15~20秒程度待たないとならないほど時間がかかってしまい、これでは機動的に使えません。また、採用時の採用情報は人事部門、入社後の教育研修時の情報は教育部門、現場での評価はまた別の部門と分散処理されており、本人の成長過程、現状、モチベーション、そして将来の希望などの情報が一元的に見ることができず、人事部門と現場マネジャーの打ち合わせの際に共通データがない、という難しさがありました。記憶や経験、勘ではなく、統一された客観的な情報が必要だったのです」

【ソリューション・成果】
HITO-Talent のレスポンスの速さと機能性の高さに驚き!
人事データの統合と一元管理が実現

そんな中、眞野氏は当時のインテリジェンスHITO総合研究所(現パーソル総合研究所、以下、パーソル総研)の営業担当者から新ソリューションの紹介を受ける。パーソル総研が戦略人事の実現基盤となるタレントマネジメントシステムとして開発した、「HITO-Talent(ヒトタレント)」だ。

「2015年、初めてHITO-Talentを見たときの衝撃は忘れられません。とにかく信じられないほど処理が早く、レスポンスの速さが圧倒的でした。特に私が注目したのはデータのインプットのしやすさです。人事に必要なさまざまなデータを各所から入力する仕組み、ツールが備わっている。HITO-Talentなら、人事部門だけでなく現場での評価を入力してもらうためのツールとしても活用でき、これまで社内で分断されていた人事情報を統合管理できる、と確信しました」

導入に際しては人事システムデータベースとの連携もスムーズで、システム上の制約や追加開発も不要なこともあり、わずか数か月で完了したという。眞野氏はHITO-Talentの特長を次のように語る。

「人事の専門企業が作られたシステムだけあって、実務に即した機能が備わっています。社内展開にあたってマニュアルも要らないほどの直感的な操作性は、ドラッグ & ドロップで項目を変える、移動させるなど、触ってみればすぐに理解できます。一方、個人情報の塊である人事データを他部門に開放するのはリスク懸念も高いものですが、HITO-Talentはセキュリティランクを細かくパラメータで設定でき、誰にどのデータを開示するかの詳細なコントロールが可能です。また、一般的なパッケージシステムと異なり、人材データベースの管理項目数に限界がなく、カテゴリからデータ項目まで、自社の要件によって柔軟に設定を変えることも可能です。最小のデータ単位において、表示や更新の権限制御ができるほか、組織構造を参照して自動でアクセス権限を制御することもできます」

眞野氏は、さまざまな関係者から日々のデータが集積されるメリットを強調する。

「人事部門から特に催促せずとも当たり前にシステムが機能して、日々、データがどんどん集積されていることだけでも実はすごいことで、HITO-Talentの操作性の高さを証明しています。誤解してほしくないのは、我々は人を評価するためにシステムを求めていたわけではありません。一人ひとりが成長し、それが企業全体の成長につながるということこそが目的で、そのためにより多くのデータが必要なのです。HITO-Talent導入後は教育部門のトレーナーに開放して、自分の所属メンバーのデータを会社支給の端末でセキュリティを保った上で記録しています。時系列でメンバーの面談記録を残すことで、次回もそれに基づいた密度の濃い面談ができることはトレーナーと社員双方にとっても大きなメリットですし、人事部門にとっても、一元管理情報を基に適正な異動や配置の検討ができ、社員一人ひとりとの向き合い方が深まりました」

HITO-Talentにより人事システムデータベースの“重さ”と人事情報の“散財と分断”という課題を解決し、共通、統合された人事データプラットフォームが確立したことは、属人的な業務の解消にもつながる、と眞野氏は語る。

「これまで人事部門では入社年次のレイヤーによって分担して管理していましたが、データが散在しているために正確に把握できているのはその担当者に限られており、担当が異動するとまたゼロからやり直しに近い感覚がありました。今回、システムとして統合されたことで人に依存せず、将来において一気通貫でのデータ活用が可能になりました」

【今後の展望】
タレントマネジメントの全社展開によるリーダー育成へ

導入から3年が経過し、散在していたデータが統合されたことで、眞野氏は「タレントマネジメントの入り口に立てた」と語る。HITO-TalentのHITOタグをはじめとする優秀な人材の発掘機能はどのような変化をもたらすのか。

「セブン-イレブン・ジャパンは第一に加盟店さまの売上と利益を上げることに全力を注ぎ、その結果として我々の繁栄があるという考え方を持っています。そのため、新卒社員はほぼ全員、加盟店舗の経営アドバイザーであるOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー)を経験します。人事部門としては、売上貢献に直結する優秀なOFCの採用と育成が第一のステップ、そして、そのOFCを起点として、店舗の出店担当者やその地域の責任者、商品開発担当者などへの異動および育成が次のステップとなります。人事データの統合により、一人の成長を同じデータで見ていけるようになったため、社員の育成プランを人事部門と現場責任者とが共通認識を持って打ち合わせできるようになります。これまでの人事部門と現場部門との打ち合わせは人材のネガティブな問題の協議が多かったのですが、いまでは前向きな打ち合わせに変わりました。その一つのスローガンが“かわいい子には旅をさせよう”。優秀な人材は自部署に置いておきたいものですが、ジョブローテーションによって視野を広げ、さまざまな経験を積んでもらうことでさらなる成長を促し、将来、経営を担い、企業全体に貢献できる人材としての育成を目指して、敢えて異動させあいましょう、という取り組みです。人事部門と現場部門で共通のデータを見ながら積極的な行き来を促し、実際に人材の流動化が始まったことは、非常に大きな変化です。現時点では互いに排出し合う段階ですが、その人材が成長してまた自部門へと戻った時に、この意義が本当に意味を成していくと思います。これが全社に発展していくとタレントマネジメントの実現、そして経営幹部育成へとつながっていくと期待しています」

眞野氏はパーソル総研への期待と、今後の展開について次のように語る。

「機能などの要望はお伝えして、その都度、タイムリーにご対応いただけています。もっと我々が使いこなすために、他社の事例をお聞きしたいですね。今後はHITO-Talentを現場での活用へと広げ、より多くのデータを集積して、さらに適材適所の人材育成および配置への活用を目指します。労働人口が減少し、変化の激しい時代においては人材のミスマッチを防ぎ、本人にモチベーションを維持してもらうことが重要であり、そのために我々はさらに一人ひとりと向き合っていかなければなりません。HITO-Talentは、現場で働く社員と人事部門の距離を縮める架け橋として、非常に期待しています」

セブン-イレブン・ジャパン 眞野氏が語る“パーソルグループ”

「人材派遣のテンプスタッフさん、人材紹介のインテリジェンスさんとも長いお付き合いでした。両社が合併された際には驚きましたが、進むべき方向性を定義し直し、リブランディングして文化の違う2つの企業が、双方の強みを活かし、統合することで一気通貫のサービスを提供されている点を、素直にすごいな、と感じています。パーソルグループの方は、日々のコミュニケーションを密にとって私たちクライアントに“入り込んで”こられます。リクルーティングアドバイザーの方も、我々の業務を非常に深く理解し、当社の求める人材ニーズをくみ取ってくれます。経歴やスペックだけではなく社風に沿った“人”をご提案いただける点が、パーソルグループならではの強みだと感じています。パーソルグループさんには人材派遣、人材紹介、そしてシステムまで、セブン-イレブン・ジャパンの人事にとって、なくてはならない存在です」

本記事の内容は2018年12月時点での情報となります。

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