2025年04月04日
大阪・関西万博の開催に向け、2025年日本国際博覧会協会 広報・プロモーション局の高牟禮様とパーソルテンプスタッフ(以下PTS)の外国人派遣スタッフに、事業内容や組織マネジメント・キャリア形成などについてお話を伺いました。
高牟禮様:広報・プロモーション局は、文字通り広報、情報発信、及び国内外のイベントなどで機運を醸成する(=プロモーションする)ことがミッションとなります。私は主として協会のプレスリリースやお知らせなど、日本語情報を英訳して協会のHPで発信する役割を担っています。海外メディアチームには、英国人1名、米国人2名の計3名の外国人スタッフが在籍しています。業務は、自部門、他部課が作成する英文のチェックや、いろいろな場面での通訳対応、海外メディア対応などがあります。
直近では来月の開幕を控えて海外メディアから取材依頼が多く、問い合わせの対応や取材時に必要な入場許可証の申請や手配、取材計画策定ならびに、当日のアテンドまでサポートしています。
また、プロモーションの一環として記者会見や公式イベントなどのサポートも現在行っておりますが、開幕までの時期やフェーズによって部門に求められる役割も変わったり、時には突如緊急性の高い依頼も舞い込んだりするので、柔軟な対応が求められます。
高牟禮様:過去にスリランカで1年間、初めてイギリス人5名の外国籍の方と仕事をしたのですが、その時に上司から「日本人がルールを作って、日本人が最初に破る」と言われたので、今でも、そのようなことがないように気をつけています(笑)。現職では参事として、お二人には過度の責任を負わさぬよう、また業務の優先順位を明確にするよう気をつけており、時には業務を削ぎ落して仕事をお願いしています。
また業務上、英文チェックなどのPC画面上での作業も多く、外付けモニターなどを用意し職場環境面などにも配慮し身体に負担が掛からないよう心がけています。
ブランドン:私は元々英語教師でしたが協会に入ってからは、これまで以上に敬語を使ったり、毎日会議があったり、ビジネスマナーが求められたりと環境が大きく変わりました。その中でも、英語ネイティブ圏との大きなコミュニケーションの違いは、西洋スタイルは直接ストレートに表現するが、日本では行間を読んだり、空気を読む必要があったりと学ぶべきことがたくさんありました。また、日本の職場ではミスしても指摘されることが少なく、後から業務の進め方や結果を振り返ることで多くを学びました。
幸いにも、私の上司には海外生活の長い日本人や英語堪能な方が多かったので、非常に助けられました。いまでは、業務を断るときやNOと相手に直接言いにくい場合は、高牟禮さんに間に入って頂いているので、何かあった時に相談でき助かっています(笑)。
アナルイーズ:私も日本人は誤りを直接指摘しないことが多いと感じるので、思い込み上のミスがないように周りの方と意見を交換し、改善して欲しい点を積極的に聞くようにしています。ご意見やアドバイスがあれば直接もっと言って欲しいです。当事者は誤りに気付くのに時間がかかる場合があるので、直接言っていただけるとありがたいと思います。日本人の感覚として〈間接的に伝えることが配慮〉だと理解していますが、海外では直接言われないということは、「話したくないほど嫌われているのではないか?」と思ってしまうので、気軽に言ってくれると嬉しいですね。
特に大きな組織だと私のいない場で様々な事項が決定されることもありますが、内容によっては自身の意見が反映されないなど困ったシーンがあるので、決定プロセスに関与したいと思うことがあります。
ブランドン:各国の文化において業務上でも配慮が求められ、例えば同じ英語にもアメリカ・イギリス・和製英語があるのですれ違いもあり、翻訳のニュアンスが難しいこともあります。
アナルイーズ:具体的には案内板に記載する表現など、国によってルールが違い、時には日本での常識が外国人には通用しないので、適切な指示や表現が難しいです。また、文面のニュアンスでも、お願い事項や禁止事項の文章の場合は、ストレートな表現だとイギリスや日本ではきつい表現となっても、アメリカでは一般的だったりするので、文化の違いなどの理解も問われます。
高牟禮様:これは表現の一例に過ぎませんが、組織マネジメントにおいても同様にお互いの理解が必要だと思います。業務指示では、野球でいうとシンプルに直球しか投げない、カーブや変化球は投げずにストレートに伝えるようにしています。しかし、協会外の方が書かれた英文チェックを求められる際には、明らかな文法的な誤り以外は、できるだけ元の文を活かし、作成された方の個性を尊重するよう留意しているケースもあります。
高牟禮様:各領域のプロフェッショナルが集まっており、世界の皆さんだけではなく自分も楽しく仕事を進めたいと思います。取り組んだ業務に対して、面白いと反響のある職場でもあり、皆さん積極的にはたらいているという印象です。
ブランドン:これまでずっと英語の教師をやってきて、万博のことを知らずにスキルアップを求めて応募しましたが、今回のご縁をきっかけに万博を知ることになりました。
アナルイーズ:ちょうど転職を考えていた時期で、ベンさんがFacebookに投稿した求人情報が応募のきっかけでした。万博の翻訳チェックで扱う記事、内容の幅が広く、芸実的な文章もあれば、技術的な文章もあります。さらにプラスアルファの業務もあって、幅広くたくさんの経験ができると思い、応募しました。
ブランドン:英語での翻訳における技術はもちろんのこと、韓国語にも携わり勉強になっています。また、臨機応変な対応も求められ、何が起こっても的確に対応するという〈ソフトスキル〉の重要性を理解し身についたことが大きいです。海外ではジョブディスクリプションもそうですが、ポジションに対して役割と業務がはっきりしており、技術的な〈ハードスキル〉が求められます。もちろん同時に柔軟性も求められますが、現職により〈ソフトスキル〉の重要性をより理解できたと感じています。
高牟禮様:柱が大きく二つあります。1つはコンプラ面。SDGsや人権、サイバーセキュリティなど全般に関するe-learning研修はありますが、役割や業務が集中する時期などが人により異なることから、都合の良い時に研修を受けられるように録画動画を使用しています。そしてこのようなコンテンツを自主的に取り入れていただくための姿勢も必要です。
2つ目の、万博の【テーマ】などの学習はオンザジョブトレーニングになります。万博の業務に関わる事でより深く理解いただいています。国際イベントでのPRや海外メディアのアテンド業務などでは万博について説明する必要があるので自ら事前に勉強することがマストになります。
ブランドン:それ以外にもオリエンテーションがあったり、業務マニュアルはメールで周知されたりなど様々な形の研修がありました。このような方法も有効な研修のスタイルですが、万博の【テーマ】を一番早く理解するためには業務を通じて学ぶことだと思いました。
アナルイーズ:同感です。様々なお問い合わせに対して正確に対応していくことで、知識を深めていくことができました。 高牟禮様:お二人からもありましたが、万博の【テーマ】の本質は、お客様へのプレゼンテーションや日常の業務を重ねていくうちに、入ってくるものだと思います。
高牟禮様:博覧会協会は、万博特措法(令和七年に開催される国際博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律)に基づいて作られた、有期の組織です。その中ではたらく職員は、官庁、自治体、独立行政法人、企業からの出向者になります。多様なバックグラウンドを持つ人たちで構成されており、広報業務の経験をもっている人は多くはありません。必ずしも玄人と言えないながらも、みな前向きに仕事を進めようという気持ちで取り組んでいるのが印象的です。
アナルイーズ:ドキュメンタリーを撮影しているヨーロッパのテレビ局の方とも一緒に仕事をし、翻訳業務だけではない貴重な経験を積んでいます。
ブランドン:以前、日中韓観光大臣会合における各国の観光大臣の晩餐会場でのブース展示などにも参加しました。また、参加した別のイベントでは吉村知事もいらっしゃって、これまでの英語教師では経験できない仕事に携わることができました。 『未来を準備する人たち』というテーマのCMや、EXPO翻訳アプリのデモンストレーション会でもテレビに出演し、周囲からも大きな反響があって、想像以上の経験をしています。
高牟禮様:日本人、外国人を問わず、英語、フランス語、中国語、韓国語、等の人材のストックを持っていて頂けるとありがたく存じます(※1)。われわれ日本人も多言語対応しなければならないですけど(笑)。
高牟禮様:今回の万博では、158の国と地域、7の国際機関の参加が予定されています。1970年の大阪万博の参加国が77であったことを思い起こすと、今回の参加国数がいかに多いかが分かります。また、記念すべき1851年の第1回ロンドン万博以降20世紀末まで、産業、技術、物が中心であったのに対し、全地球的な課題に取り組むこと、とされており、「新技術を見て驚く万博」から「参加して未来を考える」万博の時代になったと言えると思います。
様々なネガティブな報道があることは承知しておりますが、これだけは自信を持って申し上げることができます。「来て頂いた方々には、決して後悔はさせません!」 皆様お誘いあわせの上、ぜひ、会場にお越し下さい!
(※1)パーソルテンプスタッフの多言語サービスについて
多様な言語に対応できる優秀なグローバルタレントをご紹介します!
パーソルテンプスタッフでは業界トップクラスの豊富な人材を、さまざまなサービスでご紹介しています。語学力だけではなく、グローバルビジネスに対応できる"グローバルタレント"をご紹介し、多様な人材ニーズにお応えします。英語・中国語・韓国語・タイ語・インドネシア語・ベトナム語・フランス語・イタリア語など10カ国以上の言語に対応しています。
「海外戦略を視野にいれ、外国語や海外の文化を理解した人材を採用したい。」「中長期的な採用課題に対する選択肢を増やしておきたい。」など、外国人活用に関するお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
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