2024年08月08日
2025年05月30日
ソリューション営業とは、対話を通して顧客が直面している経営課題やニーズを引き出し、解決策を提案する営業スタイルです。市場の活性化により商品やサービスの差別化が難しくなった昨今において、顧客の抱える問題やニーズに応えるソリューション営業は多方面で求められています。
本記事では、課題解決型のソリューション営業にスポットを当て、求められる背景や必要なスキル、実践のステップについて解説します。
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目次
ソリューション営業とは、顧客が直面する課題やニーズを汲み取り、解決策となる商品やサービスを提案する営業スタイルです。
プロダクト営業は、顧客に対して自社の商品やサービスの魅力を中心に伝えることで購買につなげる営業スタイルです。大まかなターゲティングによって営業先を決め、飛び込み営業やテレアポ、カタログやダイレクトメールの送付といった手法により、広範囲に積極的な営業を仕掛けます。
課題解決型のソリューション営業とは異なり、自社の商品やサービスに主眼を置くのも特徴です。自社商品・サービスの魅力や優位性を一方的に訴求する営業スタイルであるため、営業を受けた側からはマイナスイメージを持たれるケースもあります。
インサイト営業は、ソリューション営業をさらに推し進めた営業スタイルです。まず、見込み顧客が気づいていない潜在的な課題をあぶり出し、なぜそのような課題を持つのかを分析します。その上で、自社の商品やサービスが課題解決にいかに役立つのかを示し、購買につなげる手法です。
顧客との対話を通して課題やニーズを可視化するソリューション営業に対し、インサイト営業は、顧客がまだ把握していない潜在的な課題やニーズをあぶり出し、その解決策として自社の商品やサービスを勧める点が異なります。
例えば、顧客が「痩せたい」と考えていても、実際は見た目を気にしているのではなく、潜在的には「自分に自信を持ちたい」と感じているケースがあります。この場合はダイエット食品やサプリなどの直接的なプロダクトではなく、自分磨きをしたり、周囲と比較しないマインドを身に付けたり、自信を持てるような提案を行うのがインサイト営業です。

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ソリューション営業が求められる背景にはいくつかの要因が挙げられます。ここでは、それらの要因について解説します。
インターネットやSNSの普及により、商品やサービスに関する情報収集が容易になりました。その結果、自社商品の機能やスペック、魅力、優位性を打ち出すだけの営業スタイルでは、受注が難しくなっています。
そのため、商品やサービスそのものの紹介ではなく、商品やサービスがどのように顧客の課題解決に役立つのかを具体的に示す、ソリューション営業が有効です。
商品やサービスのコモディティ化が進み、差別化が難しくなっており、プロダクトを訴求する従来の営業スタイルでは魅力を感じてもらいづらくなっています。
そのため、顧客のニーズを汲み取り、解決策を提案するという高付加価値型の営業スタイルであるソリューション営業が求められています。
従来のプロダクト営業では、顧客と良好な関係を構築し、必要なタイミングで最適な商品やサービスを提案できるかどうかが重要でした。
しかし、顧客課題・顧客ニーズが複雑化した現在では、顧客はどの商品を購入するか以上に、どの商品をどのように使いこなせばよいのかを知りたがっています。そのため、自社の商品やサービスがもたらすベネフィットを示す上で、顧客の課題やニーズを的確に汲み取るソリューション営業が求められています。
より潜在的なニーズを汲み取るインサイト営業と比べて、「ソリューション営業は古い」といわれることもありますが、決してそんなことはありません。どちらの営業手法が主流ということはなく、業界や商品・サービスの性質によって、ソリューション営業とインサイト営業のどちらが最適かは異なります。
ソリューション営業は、顧客のニーズを明確にすることが重要です。ニーズの解像度を上げるために顧客へのヒアリングを徹底し、「顧客が今何に困っていて、どんな状態を理想と考えているのか」を正しく把握することに努めましょう。
ソリューション営業は、お客さまの課題を解決することで顧客満足度を高めつつ、自社商品の購買につなげる営業スタイルです。しかし、課題解決型のソリューション営業を推し進めていくためには、従来の営業とは異なるスキルが求められます。
ここでは、ソリューション営業に求められる3つのスキルをご紹介します。
全ての顧客が自社の課題を正確に把握できているとは限りません。顧客課題が複雑化している現代において、顧客がまだ気づいていない課題をあぶり出し、最適なソリューションを提案する必要があります。
そのため、顧客が置かれている状況を正しく理解し、仮説を立てながら課題やニーズを把握する力が求められます。状況理解とリサーチをもとに、顧客目線でどのようなソリューションが必要かをイメージする能力が必要です。
ソリューション営業が、対話を通して顧客の潜在的な課題やニーズを可視化する手法である以上、ヒアリング力は必須です。顧客の置かれた状況や直面している課題に対応する柔軟性が求められます。
また、仮説が正しいかどうかは、顧客にヒアリングをして検証するほかありません。一方的に質問を投げかけるだけでなく、ビジネスパートナーとして自然と相談したくなるような関係性を構築し、傾聴する能力も必要です。
顧客発信の課題を解決するだけでは、十分なソリューション営業とはいえません。
お客さまが抱える潜在的な課題やニーズをあぶり出し、先回りして解決策を提案する取り組みこそが、ソリューション営業です。そのため、ビジネスパートナーとして顧客と良好な関係を構築し、解決すべき本来の課題を引き出すスキルが必要です。

いわゆるVUCAの時代(先行きが不透明で将来の予測が困難な時代)では、経営環境が目まぐるしく変化するなか、顧客が抱える課題は一層複雑になっています。そのような状況で、ソリューション営業はどのように実践すればよいのでしょうか? ここでは、ソリューション営業の実践ステップについて紹介します。
まずは、顧客の情報を収集して分析します。事業内容や企業規模といった基本的な内容に加え、市場の動向や主な取引先の最新情報なども含めて調査しましょう。
顧客の事業内容や強み・弱みなどを把握したら、経営課題や顧客ニーズの仮説を立てます。顧客分析で得られた情報をもとにニーズを考え、仮説を構築しましょう。
商談に先立って複数の仮説を立てておくことで、商談でヒアリングできる情報の幅が広がるかもしれません。
仮説を検証するため、商談では時間をかけてヒアリングを実施します。仮説が正しいかは、顧客へのヒアリングで検証します。
なお、担当者と管理職では、課題の認識が異なる可能性もあります。担当者だけでなく、事業を俯瞰で見ている管理職にもヒアリングするのが理想的です。ヒアリングは複数回行い、さまざまな立場や役割の人から、抱えている課題を多角的に聞き出すことを意識しましょう。
仮説と顧客が抱える課題の擦り合わせを行い、合意が得られたら具体的なソリューションを提案します。
商談では、受注の獲得だけに意識が行きがちです。ソリューションの導入はあくまで課題を解決するための一手段であることを忘れず、商品の訴求だけに終始しないように注意しましょう。顧客課題の解決を主題に、自社商品のベネフィットや類似業界での導入事例など、顧客の問題解決に役立つ具体的な情報を提供します。
続いて、ソリューション営業を効果的に実践するポイントを紹介します。
ソリューション営業を効果的に実践するには、顧客の情報を収集・分析し、経営課題や顧客ニーズを踏まえた上で仮説を立てることが重要です。また、仮説を立てる際は顧客の視点だけではなく、その先にいる「顧客のお客さま」や「顧客の競合」といった視点から検討しましょう。

自社商品の魅力を一方的に訴求するプロダクト営業とは異なり、顧客課題の解決に主眼を置いたソリューション営業は、顧客との信頼関係の構築が重要になります。顧客が抱える課題やニーズを汲み取るには、お客さまがビジネスパートナーとして信頼を寄せ、自然に悩みを相談しやすい関係性を構築する必要があるためです。
すぐに具体的な商談に持ち込むのではなく、市場の動向やトレンドについての対話を通し、徐々に関係を構築していくのがよいでしょう。対話のなかで自然と日頃の悩みや要望の話が出るようになれば、顧客の課題がより明確に引き出せるはずです。
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今やビジネスにおいて欠かせない「AI活用」ですが、営業活動においても例外ではありません。AIをうまく活用することで、成果を大幅に向上させることが出来ます。
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ソリューション営業とは、顧客との対話を通して課題やニーズを汲み取り、解決策を提案する営業スタイルです。商品やサービスの訴求に終始した従来のプロダクト営業に対し、顧客課題の解決に重点を置く点が異なります。
ITの進化や商品・サービスのコモディティ化に伴い、従来の営業スタイルが通用しにくくなってきています。複雑化した顧客の課題に対応するために求められるのが、ソリューション営業です。営業職として目まぐるしい変化の時代を生き抜くために、ソリューション営業に取り組んでみてはいかがでしょうか。

株式会社パーソル総合研究所
営業力強化事業本部 コンサルティング部 マネジャー
山田 智之
大学卒業後、大手旅行会社を経て2005年に株式会社富士ゼロックス総合教育研究所(現 株式会社パーソル総合研究所)に入社。無形商材のソリューション営業(BtoB)や営業マネジャーとして現在に至る。担当業界は多岐に渡るが、特にヘルスケア業界の経験が長く、大手製薬メーカーや医療機器メーカーへの支援実績が多い。また、Webマーケティング部隊やインサイドセールス組織を立ち上げるなど、コンテンツマーケティングの知見も豊富。現在は、マーケティングからフィールドセールスに至るまでの「営業プロセス全体のつながり」について情報発信を行っている。