LGBTQの理解促進から、“自分ゴト化”へ2022.5.31

一人ひとりが自分の価値を
信じられる世界を目指して

性的マイノリティの方々にとって、「はたらく」に関する課題はまだ多く、悩みを抱える方も少なくありません。そこでパーソルキャリアを中心としたグループ横断のアライ(※)コミュニティ「Rainbow PERSOL」は、LGBTQ当事者もその周りにいる方々も、「一人ひとりが自分らしく、はたらいて、笑える」世界を目指して活動中です。2019年にスタートし、現在では活動表明をしているメンバーは20名ほどに広がりました。LGBTQについての理解を深め、誰もが安心・安全な環境をつくるために、イベントをはじめ多様な活動を進めています。
(※)アライ(Ally):性的マイノリティ当事者への理解・支援を表明する方々のこと

by パーソルグループ

一人ひとりが自分らしく、
はたらいて、笑えるように

これまで「Rainbow PERSOL」では、身体特性や性自認、性表現、性的指向を差別せず、多様な価値観を受け容れて尊重する風土づくりを目指し、さまざまなイベントを開催してきました。『LGBTQの基礎知識勉強会』では、コミュニティメンバーで制作・配布したLGBTQに関する基礎知識ガイドブック「Do You Know LGBTQ?」を分かりやすく伝えるもので、これまで3回実施しました。このガイドブックは、社内のコンプライアンス研修にも活用されています。

また、LGBTQ当事者やアライの方々と「自分らしくはたらく」ことに関して話すトーク会、そして東京レインボープライド(※)共同代表理事の杉山文野さんをゲストスピーカーにお招きしたパネルディスカッションも開催しました。

イベントを企画する時に一番大切にしていることは、正しく伝えることです。LGBTQは非常にデリケートなテーマですから、発信の仕方によっては傷ついてしまう人、誤った知識を持ってしまう人が出てくることになりかねません。当事者の方々が嫌な思いをすることがないよう、伝え方には細心の注意をはらっています。そして、LGBTQやDI&Eの問題を“自分ゴト”として捉えてもらうという視点も重視しています。(※)東京レインボープライド:アジア最大級のLGBTQ関連イベント

LGBTQに関する基礎知識ガイドブック「Do You Know LGBTQ?」
LGBTQに関する基礎知識ガイドブック「Do You Know LGBTQ?」

ダイバーシティを
“自分ゴト化”する

さまざまなテーマでイベントを開催するなかで、参加者から「より理解を深めたい」「LGBTQ以外の多様性には、どう配慮すればいいのか」といった声が寄せられるようになりました。そこで2021年の12月、LGBTQだけではなくダイバーシティを自分ゴト化するイベント『ダイバーシティは誰もが当事者』を開催。LGBTQ当事者のほかにも、男性の育休取得者や、外国籍の社員など、多様な方々に登壇していただきました。

ダイバーシティを考えるには、まず自分自身を知ることが大切です。しかし普段の生活の中では、あまり意識していない人も多いのではないでしょうか。そこでこのイベントでは多様な属性や経歴、価値観を示したチェックシートを参加者に回答してもらい、自分自身がある側面ではマジョリティだったりマイノリティになり得るということを、自分ゴト化できるよう工夫をしました。

このように、「誰もが当事者になる可能性がある」という共通認識のもとで進めたからか、登壇者と参加者とのコミュニケーションが非常に活発だったと感じています。参加者からも「当事者から話を聞く機会が普段はなかなかないため、貴重な機会だった」「誰もが当事者になり得るというのを聞いて、まさにその通りだと感じた」という感想をいただきました。

オンラインイベント開催時の様子
オンラインイベント開催時の様子

自分の存在価値を信じて生きる

「Rainbow PERSOL」の活動を始めた当初は、まだ社内でもLGBTQについてよく知られておらず、啓蒙活動の色合いが濃かったと思います。しかし活動を続けていくうちに少しずつ理解が進み、組織によって浸透の度合いは異なるものの、ジェンダーやセクシュアリティについて配慮する風土が醸成されつつあります。イベント参加者の年齢や役職が、若手社員から経営層まで多様化してきたことからも、特定の層だけが関心を持っているというわけではないことが分かります。コミュニティメンバーの顔触れも多彩です。パーソルグループ内のさまざまな部門ではたらく仲間が、それぞれの視点や専門性をもって集まることで、アイデアの幅も広がっています。

違いを前向きに捉え、一人ひとりが自分の価値を信じて生きることは、とても大切なことです。「Rainbow PERSOL」の活動を通して、誰もが「自分は存在価値がある」と思える世界をつくりたいと考えています。これからも多くの人を巻き込んで活動を続け、最終的にはパーソル全体にアライの輪を広げることが大きな目標です。そのために社内イベントを開催することはもちろん、他の手段でも情報発信をしていくことを企画しています。ひとりの力では難しいことも、アライコミュニティが大きくなれば、きっと実現できると信じています。

【参考】
■パーソルグループのLGBTQ等の性的マイノリティに関する方針について
パーソルグループでは、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」実現のために、性的マイノリティ(性的指向および性自認)を含むあらゆる人々が自分らしく活躍できる組織を目指しています。当グループでは、性別、性的指向、年齢、人種、国籍、信条、宗教、障害などのさまざまな違いを尊重し、それらの違いを積極的に活かしていくことが大切であると考え、パーソルグループ行動規範を定め社内に周知するとともに、社外に公開しています。
具体的な取り組みにつきましては、こちらをご確認ください。

プロフィール写真

パーソルキャリア株式会社
プロダクト開発統括部 デザイングループ
リードデザイナー /
Rainbow PERSOL 代表

棟近 直紀

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