多様な価値観を受け入れ、
より多くの人がはたらきやすい環境へ
DI&Eの広がりによって、身体特性や性自認、性的表現、性的志向など、多様な属性や価値観を受け容れる機運は少しずつ高まってきています。しかしながら、セクシュアルマイノリティの方にとって、はたらく上での課題はまだ多く、「職場で差別やハラスメントを受けるのではないか」「障害とセクシュアルマイノリティの両方に適切な配慮のある企業が見つからない」など、障害による配慮だけでなく、ジェンダー・アイデンティティやセクシュアリティに起因した不安や悩みを抱えた人は少なくありません。そこで、パーソルチャレンジは、障害のみならず、セクシュアルマイノリティの方々にとっても、もっとはたらきやすい世の中にしたいとPRIDE指標の獲得を目指しました。
- 【PRIDE指標の5つの評価項目】
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- <Policy:行動宣言>
- <Representation:当事者コミュニティ>
- <Inspiration:啓発活動>
- <Development:人事制度、プログラム>
- <Engagement/Empowerment:社会貢献・渉外活動>

PRIDE指標獲得にあたっては、セクシュアルマイノリティの方々に共感し、寄り添いたいと願う「アライ(Ally)」の社員で形成される有志団体『P-Rainbow』が中心となって、経営層をはじめ社内の全事業部と連携し、会社としての方針、行動宣言の策定から着手しました。
まず「知る」ことが、変化を生み出す
具体的に着手するにあたって、2017年から導入していた同性パートナー婚制度に加えて、トランスジェンダーに対応した戸籍変更時のガイド追加や、ホルモン治療などで手術が必要となった際のサポート体制を整えました。特に、指標の4つ目であるDevelopmentの取り組みとしては、就職活動時のエントリーシートにおいて、性別欄に「その他」「記載しない」など男女以外の回答項目を設ける、あるいはそもそも性別の記載を求めないようにするなどの改善があげられます。
さらに社内外の啓発活動にも積極的に取り組んでいます。LGBTの略称の説明や、セクシュアルマイノリティの方々がカミングアウト※した際の注意点やマナーといった必要最低限の知識に加え、当事者と直接話すことでさらに踏み込んだセンシティブな内容を知ってもらう機会も設けています。環境を一気に変えることは難しいですが、アクションを起こさなければ何も変わりません。有志団体に所属しなくても、レインボーカラーのバッジやシールをつけるだけでもアライであることを表明できます。こうしたスモールステップでもいいので、まずは「知る」ことを大切にしています。
※カミングアウト:自身がセクシュアルマイノリティの当事者であることを周囲の人々に伝えること

違いを生かすことが、
企業や国の競争力になる
昨今セクシュアルマイノリティの話題が取り上げられることも増え、認知が広がることは喜ばしいことですが、行政や法律、制度面では、まだ壁が多いのが現実です。時には、適切に理解されていないことや、アンコンシャス・バイアスという無意識の偏見から、知らぬ間にセクシュアルマイノリティの方々を傷つけてしまうこともあります。
しかし「生きづらさ」とは、セクシュアルマイノリティの方々に限ったことではなく、誰もが感じ得ることです。はたらくスタイルや価値観、生き方が多様なのと同様に、人の属性も多様であり、一人ひとりが違っていて、当たり前です。その当たり前の違いを生かすための、企業、国としての取り組みがこれからの時代は競争力の鍵になっていくでしょう。
誰もが安心してはたらき、生きていける社会を目指した取り組みを続け、世の中に発信し続けていくことが大切だと考えています。今回のPRIDE指標のゴールド認証もそのひとつです。

パーソルチャレンジ株式会社
人材ソリューション本部
キャリア支援事業部 首都圏CA第1グループ
並木 崇之

パーソルチャレンジ株式会社
人材ソリューション本部
キャリア支援事業部 カスタマーサービスグループ
月花 麻紀子

パーソルチャレンジ株式会社
コーポレート本部
マーケティング部 マーケティンググループ
小山 謙太郎