「子育ても仕事もバランス良く」を当たり前に2021.4.27

育児と仕事の
両立を後押しする
男性向けイベント

これまでは女性が担うことの多かった育児について、近年はワーキングペアレンツの増加に伴い、男性が参加する重要性も理解されつつあります。そこで、パーソルグループでは、男性がさらに育児に参加しやすい環境づくりを目指し、社員の有志団体による男性向けのイベントを開催しています。

by パーソルグループ

足りなかった
ワーキングファザーへの取り組み

育児をサポートする制度として、育児休業制度があります。各社の導入状況は異なりますが、グループ会社の中には、男女平等に育児休業を取得できるよう、制度を整えている会社があります。しかし、実際の利用状況を見ると利用率は女性が圧倒的に高く、ワーキングマザー同士で自主的なコミュニティができたり、組織としてサポートもあったりと制度を利用しやすい風土がありました。一方、男性は育児に関しての情報共有の場が少なく、制度に対する認知も低いことから、「利用するためのプロセスが分からない」「キャリアに影響するのではないか」と、利用を躊躇する傾向がありました。そのため、ワーキングペアレンツへの取り組みを進める中で、ワーキングファザーに特化した活動の必要性を強く感じるようになりました。

2021年度 オンラインイベント開催時の様子
2021年度 オンラインイベント開催時の様子

育児の当事者も、
非当事者も巻き込んでいく

ワーキングファザーに特化した活動をスタートするにあたり、2020年2月に育児中の男性社員を招き、対面にて座談会を実施しました。そこで「まずは広く浅く情報を得られる場が欲しい」という声を受け、9月に「育児×仕事の両立工夫」というテーマで第1回目のオンライントークイベントが開催されました。グループ会社9社から約120名という想定以上の参加があり、あらためて重要なテーマだと認識しました。登壇した社員同士では「育児状況を理解してもらうには自分から発信することがすごく大事」「前例がない場合は、周囲を巻き込んで一緒に形をつくるといい」などの意見が交わされました。また、2021年3月には男性役員も登壇する「経営・事業運営における男性の育児参加を考える」をテーマにしたイベントも開催されました。実際に制度を利用した役員の声を聞くことのできる内容になっており、キャリアへの影響に不安を抱える人の悩みにこたえる場面も見られました。仕事との両立だけでなく、育児がもたらす仕事への効果など、各回、さまざまな課題を紐解くヒントが得られる内容となっています。

参加者からは、配偶者の出産日から前後1ヶ月内で活用できる配偶者出産休暇といった制度などの内容を知るだけでなく、利用者の具体的な声を聞けたことで、制度利用への心理的なハードルが下がったという声も多くいただきました。また育児の当事者だけでなく、まだ子供のいない参加者からの反響も多くあるなど、組織全体としての相互理解も進みつつあります。

カルチャーやマインドセットは簡単には変わらないので、役員がこういった発信をすることは非常に意味があると思いました。

夫婦で話し合う時間の大切さというのが一番響きました。

役職者=忙しくて子育てが大変、と思っていたのですがそれはイメージに過ぎず、ちゃんと工夫した子育てのお話が聞けて大変参考になりました。

仕事と子育ての両立は、努力や工夫が必要なんだと思う反面、できなくはない、という気持ちになれました。

見えないバイアスを取り払う

今回のイベントはワーキングファザーに特化した取り組みですが、あくまでも男女という区別なく誰もが性別や家族構成、属性にとらわれず、育児など家庭環境とはたらく環境の心地よいバランスを考え、お互いを理解する風土を目指すための、ひとつのきっかけと捉えています。制度に男女差はなくとも、それを利用するための風土や社内の雰囲気にはまだ見えないバイアスが存在しています。社内の風土は徐々に変化しつつありますが、職種による差もあり、課題はさまざまです。ジェンダーバイアスがあることを自覚した上で、さらに個々の事情に踏み込んで本質的な変革を目指していきたいと考えています。

プロフィール写真

パーソルキャリア株式会社
人事本部 人事企画部 人事企画グループ

中曽根 利江子

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パーソルホールディングス株式会社
グループ人事本部 人事管理部 部長

矢野 智織

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