【オンラインセミナーレポート】With / Afterコロナで「はたらく」はどう変わる?

With / Afterコロナと、変わらぬ信念・変える勇気
- NTTデータ採用活動の現場から -

 
 
株式会社NTTデータ
人事本部 人事統括部 採用担当 部長
下垣 徹 氏​

2020年6月30日(火)、経営者、人事担当者を対象としたオンラインセミナー【With/Afterコロナで「はたらく」はどう変わる?:採用vol.2】を開催。株式会社NTTデータ 人事本部 人事統括部 採用担当 部長 下垣 徹 氏が登壇し、【With / Afterコロナと、変わらぬ信念・変える勇気 - NTTデータ採用活動の現場から -】と題した講演を行った。

BeforeコロナとAfterコロナで採用活動はどう変化し、どのような取り組みを行ったのか。今後のニューノーマル(新常態)に向けてのヒントが満載の講演内容をご紹介する。

※このセミナーの内容、役職は2020年6月30日時点のものです。


はじめに(企業紹介、背景)

下垣氏はビッグデータ基盤の技術畑出身。NTTデータ先端技術株式会社への出向を経験した後、2019年7月から採用担当部長として新卒、経験者採用の両方を担当している。

NTTデータは独立以来、30年連続で増収を達成。「公共・社会基盤分野に強いSIer」のイメージがある同社だが、近年では事業セグメントも多様化し、売上比率も国内59%に対し海外41%に上昇。海外拠点は2007年時点で16だったものが2019年で223、今や社員数13万人のうち2/3が外国籍となるなど、「急速にグローバル化が進む企業」(下垣氏)である。

新型コロナ感染拡大と政府の非常事態宣言発出が採用活動時期を直撃した事態において同社は、今回の講演タイトルである「変わらぬ信念・変える勇気」を持って、積極的な取り組みを推進した。この言葉はNTTデータの2019年度~2021年度の中期経営計画でも掲げられた社長メッセージ。信念と信頼がビジネスの根底にあり、それを大前提に今後は「変える勇気」が必要、という言葉であり「これは自社と共に、お客様ビジネスも変える、という決意の表れ」と下垣氏は語る。

コロナ渦における採用活動

「Before コロナ」と「After コロナ」の採用活動の変化と、NTTデータの取り組みについて、下垣氏に「広報」「選考」「採用」「インターンシップ」の4段階で解説いただいた。

コロナ禍における採用改革 -サマリ-

①広報 オフライン:オンラインの比率が逆転

広報活動については、オフライン:オンラインの比率が当初計画の「9:1」から「1:9」へ逆転したとのこと。

YouTube Live / Zoom の活用
これらツール利用はイベントの配信などで以前から準備していたが、コロナ渦を受けて一気に加速。「すべて社内審査を通し、特にセキュリティは技術スタッフを巻き込みチェックリストを用意し、適用範囲を定めるなど細心の注意を払って活用しています。」(下垣氏)

オンラインでは説明会、質問会の頻度を上げて実施
「時間や空間の制約がないことは、オンラインならではのメリット」と語る下垣氏は、「1回あたりの参加者は200名(オフライン)→4,000視聴(オンライン)へ増加し、それを複数回開催したことで、リーチは確実に増えました。学内説明会などが軒並み中止となり、企業からの情報が得られない状況にあった学生からオンライン開催について『助かりました』という声が多く寄せられました。」(下垣氏)

MarketoによるOne to Oneマーケティング、情報発信
加えて同社では、コロナ以前から利用していたマーケティングオートメーションツールを用い、学生の属性や興味に合わせた情報発信を積極的に実施している。

②選考 臨機応変に検討、オンラインで見極めきれない部分は無理をせず対応

毎年500名近く新卒採用する同社は、物理開催をすべてオンラインに切り替えて実施。「学生の声にも敏感に反応しつつ臨機応変に検討し、オンラインで見極めきれない部分は無理をせず対応することを心掛けました。」(下垣氏)

オンライン グループ ディスカッションの実施
ホワイトボードや紙が使えないため、オンラインでどうやって共有するか?が最大の課題に。さまざまなツール、機能を試した結果、同社は口頭のみで実施することとしたとのこと。その理由を下垣氏は「ツール慣れしている学生が有利になってしまうこと、口頭のみで思考力を鍛えることも重要だろうという判断によるもの」と語る。

また、オンラインではディスカッションが活発になった際のコントロールがしにくいため、人数を6名ほどに絞り実施している。この6名という人数は「面接官がiPadでギャラリービューする際、1画面で表示できる絶妙な人数」(下垣氏)とのことだ。

採用担当者からは『意外と発言者や集中度合いなども見分けやすい』という感触が得られ、試行して得られたこうしたノウハウは、マニュアル化して社内に展開した。「オンラインで見極めきれない『熱量』などは申し送り事項として次の選考に引き継ぐ、回数を増やすなどして、対面ほどの完璧なクオリティは求めず、やれる範囲で実施する」との思いで進めたとのことだが、感想としては「思ったよりできた」と急激な環境変化の中でも一定の手ごたえを感じられことを下垣氏は語る。

途中ステップの面接もオンライン化
負担を考慮して面接官とは別にオペレータを用意。Zoomのブレイクアウトルーム機能を利用して、並列数の向上を試行している。「ブレイクアウトルームはオンラインでも控室と面接会場を模擬的に再現したものです。通信に不具合があり固まってしまったりすると全体スケジュールに大きく影響が出ることがわかり、並列開催数は3つに留めました。」(下垣氏)

最終面接のみ学生側の意思や希望を尊重し、オンライン/対面の選択制
6月に入り多少は動ける時期になり、最終面接のみ選択制を採用したところ、結果は オンライン50:対面50 という結果になったとのこと。「こちらの意向のみを押し付けず、学生の意思を尊重したかったのですが、双方のニーズにマッチしたバランスのとれた運用だったのではと思います。」(下垣氏)

コロナ禍における採用改革 -サマリ-

③フォロー オンラインイベントを頻度高く実施

採用が長期化していることもあり内定者フォローは非常に重要。今年は対面で開催できない分、オンラインイベントを頻度高く実施したという。「不安な時だからこそ、学生に寄り添う姿勢で対応することが重要です。『囲い込み』というよりも学生に当社を正しく、深く理解して来てもらうことでミスマッチを減らしたい、という思いがありました。」(下垣氏)

オンライン化により場所の制約から解放
「オンライン化によって場所の制約、確保の苦労から解放された効果は、開催側としては意外と大きかった」(下垣氏)という。

一方で1回の効果が弱いため、回数を増やして対応
ここでもZoomのブレイアウトルーム機能を活用して、5~6人一部屋の小部屋をたくさん設けて開催。「参加者は時間をおいてシャッフルし、もちろん社員も参加しました。」(下垣氏)

学生の要望、アイデアも取り入れ、多彩なテーマで実施
フォローイベントはオンラインランチ、懇親会、組織説明会、学校別、女子会など、多岐にわたるテーマで実施した。「学生からのアイデアも取り入れています。イベントには人事本部長を兼務する副社長も登壇、学生からチャットで流れてくる質問にリアルタイムに回答する機会も設けました。社員でもなかなかない機会ですが、当社への歓迎の意思を示す取り組みです。」(下垣氏)

④インターンシップ まだ先が見えず情勢見合い

例年通り2種類のインターンシップを開催予定
インターンシップについては正直、まだ検討中の段階と語る下垣氏は「例年通り現場配属を行うプロジェクト型、業務を疑似体験するワークショップ側を開催予定であり、オンライン/オフラインのどちらでもできるように検討を進めています。先行して実施している新入社員研修のグループワークなどのノウハウが活かせると思います。」と話す。

採用ブランディング、オウンドメディアの立ち上げも
同社は近年、採用ブランディング情報発信にも注力している。「ある調査で人気就職先企業の1位になるなど、効果も表れてきました。人が財産の会社ですので、人にフォーカスした取り組みを伝えるオウンドメディア『UP to Data』を立ち上げました。NTTデータの働く人や人事、キャリアを伝えるWebマガジンです。」(下垣氏)
https://www.nttdata.com/jp/ja/recruit/careers/

インターンシップ

質疑応答

ウェビナーではチャットによる質問を随時受付。受講者の皆さまより多くの質問が寄せられました。講演終了後、下垣様にいくつかご回答いただきました。

 

Q) 1度も合わずに内定を出すことへのリスクは?
「正直あると思います。リスク回避策としては面接回数を増やす、複数の面接官の視点を加えるしかないでしょう。個人的にはオンラインでは学生の『目の輝き』までは把握できないのがやりにくかったですね。」

Q) 学生側のネット環境に起因する不具合は?
「ままありました。自宅Wi-Fi + PCが古い場合に起きていた印象です。学生にマイク付きイヤホンを装着してもらう、携帯キャリア回線を利用してもらう、自社側ではビデオや音声をこまめにミュートする、といった工夫で回避しました。」

Q) 地方学生の応募、採用は増えた?
「最終的な集計はまだですが、首都圏以外からの参加者は増えた印象があります。例年より移動がない分、学生側も参加しやすいのはメリットかと思います。」

Q) 採用者として学生に良い印象を与える工夫は?
「オンラインは熱量が伝わりづらいので、うなずく、身振りを加えるなどわかりやすいオーバーリアクションを意識し、清潔でリラックスした服装など、面接官にもオンライン用のTipsマニュアルを展開して実施しました。」

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