社内で別部署の業務を体験!「ジョブトライアル」初の実施を振り返る

どんな気付きと課題が?初回の実施から見えてきたこと。

パーソルグループは、グループ社員約2万5,000人を対象に、会社・部署の垣根を越えて新しい仕事を経験し、学びを得る人事施策「ジョブトライアル」を2020年度より開始。先日、第1回目の実施が終了しました。

「ジョブトライアル」実施の背景

新しい生活様式に伴いさまざまなはたらき方が浸透する中で、パーソルグループ内では「いまの仕事を続けながら、新しい経験や他部署との交流を通じて視野を広げたい」「現組織でキャリアアップを目指すか、キャリアチェンジするか、自分に合うキャリアを見つけたい」など、グループ各社において異なる仕事体験・人材交流の機会を求める声が多く聞かれました。

そこで、会社・部署の垣根を越え、新しい仕事を経験し学びを得てもらおうと、「ジョブトライアル」を開始しました。公募ポジションに応募した社員は労働時間の一部を使い、最大3カ月間、異なる会社・部署の仕事を体験します。

【ジョブトライアルの概要】
1)体験は、最大で月8時間×3カ月とし、現業務と両立が可能
2)体験業務は、体験部署の実業務サポートとプロジェクト業務の2種、2020年度は70件以上のポジションから応募可能
3)テレワークで実施できる案件多数、地域の枠を越えた仕事体験が可能

ジョブトライアル企画担当の小栗 裕子(パーソルホールディングス グループ人事本部)に、第1回目の様子について話を聞きました。
※本記事中の写真は2020年撮影

――どんな社員が、ジョブトライアルに参加できるのでしょうか?

小栗:年代、役職等は関係なく、現業務と体験の両立が可能なグループ社員であれば応募できます。第一回目は全体的には若手の参加者が多かったですが、マネジャーの参加者も散見されました。「自分のいまの力が、別の部署でも通用するのか試してみたい」というモチベーションの人も多くいましたね。



――どんな仕事を体験できるのでしょうか?

小栗:事前に、参加者を受け入れたい部署をグループ内で募集します。第一期は、全部で70ポジションの公募がありました。受け入れの目的はさまざまですが、特に「組織内で凝り固まった発想や考え方に化学反応を起こしたい」という声が多く聞かれました。

【募集ポジションの例】
・新規サービスの立案サポート
・学生向け新規セミナー・イベントの企画
・コンタクトセンター業務の課題をデジタルで解決するアイデア出しとその構築
・若年層向け新求人メディアのプロダクト広報の企画
・組織開発プログラムの伴走マニュアル作成プロジェクト
・外国人材活用に関する市場調査・事業企画サポート

小栗:このような全70ポジションに対して、合計202名の応募があり、定員枠の調整など行ったうえで139名が実際にジョブトライアルに参加しました。

――参加者を送り出す側の部署にとっては、どんなニーズが?

小栗:ジョブトライアルでは、短期間とはいえ業務時間を使っての体験となるため、参加者は応募前に上長から承認を得ることを必須としています。
送り出した上長が参加を承認した理由としては、「部下がいまの仕事に取り組みながら、違った側面での成長を支援するため」「成長したいという、本人の想いに応えたかった」という意見が多く聞かれました。

――参加者と、送り出した上長の満足度は?

小栗:参加者の98%、その参加者を送り出した上長の96%が「社員が自律的に学び、キャリア選択のきっかけを得る」という目的を達成できていると回答しています。

事務局としては、上長が参加者の背中を押してくださったことに大変感謝しています。参加者、送り出す部署、受け入れる部署の3者が、win-win-winの関係でいることが大事ですね。

――参加者は、どのような点にジョブトライアルの価値を感じているのでしょうか。

小栗:以下が参加者の事後アンケート(選択肢の中から複数回答)です。普段の仕事では得られない発想や、自身のキャリアへの気付きがあったという声に加え、別部署の社員との交流に意義を感じている参加者も多いことが分かりました。

小栗:一方で、はじめて実施してみて、課題も浮かび上がってきました。参加者からは「参加時間をもっと増やしてほしい」「受け入れ先で自分が携わった業務が、その後どうなったのか知りたい」という声が挙がっており、送り出した部署からは「参加者が、ジョブトライアルの振り返りを適切にできるようにしてほしい」という意見もいただいています。

今回の実施でも、参加者だけが集まる事後リフレクションを実施して「ジョブトライアルを通じて何を学んだか」「体験で得た学びを、今後どのように活かすのか」を言語化していただく機会は設けていました。その振り返りや体験内容を、参加者が上長に話すといったコミュニケーション機会を設けることも、先ほど申し上げたwin-win-winの関係を築くうえで重要な要素だと感じています。

――ところで、パーソルグループとして、このような施策を実施しているのはなぜですか?

小栗:パーソルグループの人事方針では、「社員が自身のキャリアに向き合い、自律的に考え行動する」ことを目指しています。
パーソルグループでは、その実現のために以下のような制度や施策を実行しています。

小栗:この中の「キャリアチャレンジ」は、グループ内の異動制度です。これまでも多数の異動実現が叶っている一方で、異動となると少し腰が重くなってしまったり、社内求人票だけでは仕事のイメージが湧かなかったりといった課題がありました。

自身のキャリアに向き合うために、既存の仕組みに加えて、実際にほかの仕事・意義を知ることができるような機会を新設したいという想いがあり、このような機会を設けています。

――今後の意気込みを。

小栗:はたらき方の多様化により、自分自身で今後のキャリアを中長期的に考え、選択する「キャリア自律」の必要性が高まっています。ジョブトライアルはほかの仕事を知る、自身の適性を知る絶好の機会だと考えています。
人事としては、さらなる募集ポジションの増加・多様化によって、社員の学びや体験の機会や可能性をもっと広げていきたいと思います。

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