【伊藤羊一×大浦征也】コロナを受けて、私たちはどうはたらくのか?

パーソルグループは、7月17日よりウェビナーイベント「今、ニッポンのはたらくを考える会議」をスタートしました。
新型コロナウイルス(以下、コロナ)の影響を受け、ニッポンの「はたらく」が大きく変化しているいま、私たちは、一体何に備え、どのような行動をとるべきなのか。そんなこれからの「はたらく不安」に答えるべく、毎回、各領域の専門家をお招きし、さまざまな業界・職業の今後や私たちが自分らしくはたらくことができる未来について考えます。

7月17日(金)20時20分から行われた第2回目のテーマは、「『で、これからどうはたらく?』を考える」。Yahoo!アカデミア学長の伊藤 羊一氏をゲストスピーカーにお招きし、パーソルキャリア執行役員の大浦 征也と、以下の3テーマを柱に熱い議論が交わされました。

●コロナが俺たちの“はたらく”を変えた
●“はたらく”の目的と意味、改めて考えてみる
●で、結局どうするの?行動に移せるティップス・心構え

一部を抜粋し、ご紹介します。

●テーマ1:コロナが俺たちの“はたらく”を変えた

ヤフー株式会社が7月15日に発表し、「オンラインに引っ越します。」のキャッチコピーで注目を集めた“新しいはたらき方”の話題からスタート。リモートワークの回数制限やフレックスタイム勤務のコアタイムを廃止に加え、副業先として約100名を受け入れるというヤフーの新しいはたらき方を例に、リモートワークについて論じられました。

伊藤氏:リモートワークを中心にするからといって本社をなくすとか、集まらないとかではなく、集まりたいときに集まればいいということです。僕は別にリモートワーク派ではなかったけれど、実際やってみると、通勤や移動時間がないので時間が生まれる。日本の会社の経営管理クラスでは、オンラインにメリットを感じないという人が諸外国より多いようですが、「とことんやってみたんですか?」と聞きたくなりますね。何となく慣れないからとか言っているようでは、日本の国際的な競争力が失われていくのではないかと思ってしまいます。

●テーマ2:“はたらく”の目的と意味、改めて考えてみる

「これからは物理的な会社という場所ではなく、電脳空間の中がオフィスになるだろう」というトークとともに、厚生労働省と警視庁のホームページから見た平成28年以降の月別自殺者数が紹介され、緊急事態宣言やステイホームなどどの関係性について仮説が語られました。

伊藤氏:自殺者の推移をみると今年の1月はあまり他の年と変わりませんが、4月、5月は激減しています。仮説ベースですが、満員電車で会社に行き、会社で圧をかけられて……といった苦しい気持ちが、外出自粛によって家族の中で守られ、それによって失われなかった命もあるのかな、と。このデータを紹介したのは、オフィスにみんなで同じ時間集まって仕事して、監視されて……、という産業革命のころから続いてきたこの当たり前のスタイルを疑い、考え直すきっかけになるかな、と思ったからです。はたらく人が生き生きすれば、配偶者も子どもも生き生きして、みんな幸せになるんですよ。そう変わるきっかけの一つが、このデータにある気がします。

大浦:物理的空間が何かしらのストレスを与えてしまっているのかもしれませんし、肩書などが自分らしさを殺してしまっているのかもしれないですよね。型にはまって、囚われる必要のない当たり前に必要以上に囚われて、結果的にはたらいて笑えていない、はたらくを楽しめていない――。当たり前を疑うことが必要だし、大切ですね。

 

●テーマ3:で、結局どうするの?行動に移せるティップス・心構え

今後の雇用はジョブ型となり、仕事に正面から向き合うかどうかで、能力に格差が生まれるであろうという予測の後、マネジメントの仕方や学んで成長することの大切さが語られました。

伊藤氏:マネジメントに必要な要素は、「ゴール」「導く」「チーム」の3つだけなんですよ。日本のマネジャーは、「ゴール」や「導く」は理解しているんですが、「チーム」に無頓着な人が多い。一人ひとりのパフォーマンスを引き出すのもマネジャーの仕事なんですよ。
日本人に足らないのが、「学んで成長していくんだ!」というマインド。これはマネジャーも個人も意識すべきです。では、どうやって成長するか――。僕は仕事や成長を氷山だと思っていて、学んだり気付いたらすぐに行動し、行動したらスキルとマインドに落とすことが大切です。
では、スキルとマインドにどうやって落とすか?それには3つのステップがあります。1つ目は、言語化すること。そして2つ目は、「so what」、つまり、自分にとってどんな意味があるかを考えること。3つ目は、気付きを得ることです。僕はこのサイクルに愚直に取り組むことが成長になると思っていて、それをマネジャーが1on1を通じて行っていくことが、パフォーマンスの最大化に繋がると思っています。

最後に、伊藤氏より参加者に下記のメッセージが送られ、第二回「今、ニッポンのはたらくを考える会議」は終了しました。

伊藤氏:リモート勤務か出勤かも大事なんですが、結局一番大切なのは、パフォーマンスを最大化することに強い意志を持つことだと思います。
また、コロナを経て、世界がどう変わっていくかということについては、僕は、“「Free」「Flat」「Fun」”であることが重要だと思います。「Free」とは、当たり前を疑って常識から解放すること。そうすると、東京とか地方とか、リモートとか出勤とか、そういうのがFlatになって選択肢が増えていきます。その中でどうしたら楽しいか、自分自身の意思で決められるというわけです。意思で進める人はとても楽しくなる(Fun)と思いますね。みんなで日本を「はたらいて、笑おう。」に、という想いで、進んでいきましょう。

登壇者紹介

伊藤 羊一氏
ヤフー株式会社 コーポレートエバンジェリスト。Yahoo!アカデミア学長、株式会社ウェイウェイ 代表取締役
グロービス経営大学院 客員教授。
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)の立ち上げ準備中、2021年開設時には学部長就任予定。

 

大浦 征也
パーソルキャリア株式会社 執行役員
新卒で株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。法人営業として企業の採用支援、人事コンサルティング等を経験した後、キャリアアドバイザーに。その後、キャリアアドバイザーや、法人営業部隊も含めた地域拠点の総責任者などを経て、2017年より転職サービスdodaの編集長に就任。その後事業部長などを歴任し、2019年10月、執行役員に就任。

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